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PPバンド・四つ目崩しのかご

四つ目崩しは、縦横の編み目の間に正方形のすき間(目)をとり、目に斜めに差しひもを通していきます。ひとつの目に1本通るのが基本のようです。

これをPPバンドで作れないか、試してみました。PPバンドには接着材は使えませんので、目の対角線長をバンド幅と同じになるよう設定すれば、差しひもで固定できるかも、と考えたのです。

基本のひも幅≒対角線長

また、基本の四つ目のかごだと側面の端のバンド2本をセットで扱うことになりますが、端にも目を作って差しひもを通したい。そのため、上下左右に0.5個の目を作って、合わせて1個ぶんの目ができるようにしました。上下左右半分の目の 四つ目のかごの設定です。

できたかごがこちら。

四つ目崩しのかご

追加で必要となる端の差しひもについては、上下左右半分の目の 四つ目のかごでは、側面に4本の差しひもを加えましたが、今回は、バンドの種類の設定で「目と数える端の目」を0.5にすることで、自動生成させました。

こんな図になります。

四つ目崩しのかごの編み図

ただし、側面を立ち上げるところで目が4つ増えたため、底の目の数と合わず、無理矢理調整している箇所があります。

ということで、底にちょっと穴が開いてしまいましたが、かご自体は結構しっかりした感じで、差しひもで固定、はできているようです。きれいに作るのはなかなか難しいですが。

データです。

フラワーデザイン『ハッピー・ハロウィン』

以前作った、いろいろな模様の赤と黒の小かごたち、フラワーデザイン教室の生徒さんたちが、素敵な作品に仕上げてくれました。

ハッピーハロウィン

かごからあふれたお花、ひとつだけ飾っても存在感があるのに、こんなに集まると圧巻。全体を眺めて楽しく、ひとつひとつ見ていくと全部違っていて、細かいところまで作りこまれています。フラワーデザイナーならではのアレンジメントです。

フラワーデザイン教室の先生、ならびに生徒の皆さん、ありがとうございました。

文庫網代編みAのトレイ

名称文庫 網代 編み A
名称(読み)ぶんこ あじろ あみ A
模様タイプ中心部と4象限
単位4象限部分は 6 × 6 [3つ飛び]
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

引き続きの網代編み模様です。文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
72ページ「13 文庫網代編みA」を作ってみました。

ますあじろ編みがベースですが、中央部分が4点だけ連続ますあじろになっています。

文庫網代編みAのトレイ

文庫網代編みBのトレイより、バンド1本(4本幅で3本)ぶん、小さくしました。
「文庫」ですから、書類を入れる箱、ですよね。AとB、合わせて文庫、というわけです。

文庫網代編みAと文庫網代編みB

データです。同じく、内側から見た編み図で作っています。

文庫網代編みBのトレイ

名称文庫 網代 編み B
名称(読み)ぶんこ あじろ あみ B
模様タイプ斜めに帯領域で分割
単位右上・左下領域は 10×10
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性
備考

引き続きの網代編み模様です。文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
73ページ「41 文庫網代編みB」でトレイを作ってみました。

斜めに右上側と左下側に分断され、それぞれの領域は、花ますあじろの表と裏になっています。

文庫網代編みB

底です。斜め線の方向と、裏表が逆になります。

文庫網代編みBの底

内側から見た編み図で作りました。側面に模様が続くよう、位置を調整しています。側面は縦ひもと同じ色で編みましたが、わかりやすくするため、図では色を変えました。

データです。

PPバンドのマット・重ね桝網代編み(かさねますあじろあみ)

名称重ね桝 網代 編み
変形桝 網代 編み
名称(読み)かさねます あじろ あみ
へんけいます あじろ あみ
模様タイプ水平は単位の繰り返し
垂直は上下に2分割
単位水平22
垂直は上下各6
バンド幅
飛び数1,3,5
備考

引き続きの網代編み模様です。文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
68ページ「10 重ね桝網代編み」を作ってみました。

桝形が作られるのは上下中央の横並びのみ、上下には山形がつながる模様だと推測しました。上下にも桝が出てくるのは、縦菱網代編み横菱網代編みだろうと思ったので。
ですので、水平方向のみ、22の繰り返しということになります。

PPバンドのマットにしました。縦ひも・横ひもとも、同じ1/2幅です。1,3,5でできた正統派網代編みですので、バンド間のすき間はほぼゼロまで詰められる感じです。

重ね桝網代編みのマット

縁の始末も横菱網代編みなどと同じです。周長として算出されますが、実際は各、縦2本・横2本分で足ります。同色を重ねていますので、リバーシブルです。

重ね桝網代編みのマットの裏面

データです。ひも上下の側面には、マットでは使用しませんが、上下部分の繰り返し単位となる22×6の模様を入れています。

リボンの斜め網代編みポーチ

クラフトバンド/紙バンドのサイズ計算を簡単にするため作り始めた CraftBandMesh ですが、シリーズのアプリが増え、機能も増えて、PPバンドでも使えるようになりました。そして、畳縁を使った時に、幅広のバンド状のものであれば、素材が何でも使えるのでは?と思いました。

そこで、試しに、リボンでポーチを作ってみました。

リボンの網代編みポーチ

中はこんなです。ファスナー部分はバイアステープを縫い付けましたが、二重の編地なので裏地は付けず、内側も模様が見えるようにしてみました。

リボンの網代編みポーチの内側

斜めに編みましたので、CraftBandSquare45 でデータを作りました。ただし、手許にある開発中バージョンで、issue #35の修正を加えたものです。

画像ファイルはこんなです。

CraftBandSquare45の画像ファイル

2つ飛びの網代編みにするため、底部分だけ1点にしました。上の図と方向は異なりますが、こんなです。

リボンの斜め網代編みの底

奥行きがないので、バンドの長さは同じです。わざわざアプリを使うほどのこともなさそうですが、

  • 1巻5メートルのリボン、2色2巻を使い切ること
  • 手許にある20センチのファスナーが使えるサイズ

というミッションのクリアには便利でした。青の方がほんの少し定格より長かったのですが、ファスナーの引手にできました。

データです。バンドの種類に「リボン」2本幅12.5mmを登録してから開いてください。

CraftBandSquareによる網代模様かごバッグのデザイン例

サイトに登録されている、模様を含むデータをダウンロードして、別のタイプのかごをデザインする操作例を、ビデオにしてみました。

15分ほど。ビデオとしては長いかもですが、そのままの操作を録画していますので、

  • サイズ
  • 模様の位置合わせ
  • 縁の始末
  • 持ち手に必要なパーツ

を指定したかごバッグのレシピ(カットリスト・編み図)が、15分で完成します。
これだけ簡単だと、いろいろ試してみたくなりませんか?

CraftBandSquareによる網代模様かごバッグのデザイン例

変形小桝網代編みのトレイ

名称変形小桝 網代 編み
花桝 網代 編み
名称(読み)へんけいこますあじろ あみ
はなます あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位58 × 58
バンド幅
飛び数1,2,3,4,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

引き続きの網代編み模様です。文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
69ページ「11 変形小桝網代編み」でトレイを作ってみました。

桝模様4点セットで繰り返し単位になっており、1つの単位が58×58と大きめです。横方向は側面とあわせてひと模様、縦方向は2/3模様くらいを形にしています。

変形小桝網代編みのトレイ

底から見ると上下が入れ替わりますが、模様自体が入れ替わりで構成されているため、模様の別の箇所ともいえます。

変形小桝網代編みのトレイの底

展開図の編み図です。側面の編み目がわかりやすいよう、色を「線のみ」としていますが、実際は茶で編んでいます。内側から見た図として作りました。

変形小桝網代編みの編み図
変形小桝網代編みのトレイ

先に、同じA4サイズでトレイを作った時には、底+側面でデータを作りましたが、その後のVer.Upでひも上下の上限が拡張されたので、単位である58 × 58のデータで底を作ることができました。位置をシフトして、使用ひも本数に合わせています。

側面は、単位模様から底の続きにあたる箇所を抜粋し、2側面分を組み合わせています。水平数が縦ひもの本数+横ひもの本数である98なのですが、現Ver.の上限が99なので、こんどはこちらが制限になりました。

データです。ひも上下は、底が模様の単位です。

編みかえ網代編みのボックス

名称編み替え 網代 編み
組み替え 網代 編み
名称(読み)あみかえ あじろ あみ
くみかえ あじろ あみ
模様タイプ中心から斜めに2分割
単位各領域 6 × 6 [3つ飛び]
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性
備考

引き続きの網代編み模様です。文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
75ページ「16 編みかえ網代編み」でボックスを作ってみました。

ひとつの面で、中心を通る斜め線で縞の方向が90度変わる、という模様です。

編みかえ網代編みのボックス

4面、同サイズのボックスとし、隣の面から模様が続くようにしたため、隣り合う面では縞の方向が逆になりました。

底も同じ編みかえ網代編みにしてみました。

編みかえ網代編みのボックスの底

データです。CraftBandSquareで開くと、底は1面分、側面は2面分(1面+反転した1面 )を繋げた模様になっています。このボックスのサイズ(縦ひも20本・横ひも20本)に合わせていますので、サイズを変えて使う場合は調整が必要です。

鱗網代編み(うろこあじろあみ)のボックス

名称鱗 網代 編み
名称(読み)うろこ あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位水平14× 垂直7
バンド幅
飛び数1,2,3,4,5
対称性
備考

引き続きの網代編み模様です。文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
74ページ「15 鱗網代編み」でボックスを作ってみました。
千鳥網代編みをちょっとカスタマイズしたような模様です。

鱗 網代 編みのボックス

底も同じ鱗網代編みにしてみました。同色だと模様がわかりにくいです。編み図に合わせたつもりだったのですが、後で1箇所間違っていることに気づきました。どこかわかりますか?

鱗 網代 編みの底

千鳥網代編みはすんなりできましたが、こちらはすごく作りにくかったです。3つ飛びベースの場合、3~4段編むと落ち着いてくるのですが、それが全然ない。ところどころボンドで留めないと形にすることができませんでした。何故こんなに編みにくいのか、考えてみました。

詰めにくい箇所があります。でもそれより、ひもが重なってしまう方が問題。普通は、段が変わると目の位置がずれて咬みあう形に固定されるのですが、含まれるような構造なのです。垂直なので落ちてきます。

また、輪編みのように、同じサイズの輪を作ってから編んだのですが、単位につき1本、他より短くなってしまうひもがありました。輪の内側に5本飛びが続く箇所です。輪を切って貼りなおす必要がありました。

データです。底・側面ともに同じ模様の単位ですが、底と側面のひもが重ならないように、位置をシフトしています。