同じ紫と黒で、更にふたつ作ってみました。
右側は、先の16パターンのうち、もうひとつの千鳥模様⑧を、高さ半分で作ってみたもの。左側は、Squareに差しひもで絵を作ってみたもの。さて、コウモリ模様に見えるでしょうか。
左側、Squareの編み図です。[プレビュー2]機能は追加されましたが、差しひもが表示されるのは[プレビュー]だけです。
右側、Square45の編み図です。
データです。
Ver1.8.8で、CraftBandSquare45で斜め編みのかごを作る時、[プレビュー2]タブで、側面の模様も見られるようになりました。
試しに、2色の組み合わせで出来る模様を作ってみました。各辺の四角数4個の小さめのキューブです。それでも、全ての並びだと数が多すぎるので、こんな制限をつけました。
この条件で、16パターン、順に側面の絵を作ってみました。
対応する色の並びはこんなです。
底と各側面の模様が揃う条件を満たすのは⑧だけですから、側面がどんな模様になるのかを[プレビュー]から読み解くのはちょっと難しかったのですが、それが簡単になりました。
1個、作ってみました。千鳥ですから、今の季節、コウモリって言っちゃっていいかな、なんて。さて、何番のパターンか、わかりますか?
データです。写真の1点のみですが、上の表に従って色を入れ替えていただくと、他の模様を作れます。
様々な色パターンで試す操作、4点の例です。
「二重六つ目の浅かご」の投稿を見た方から、バッグにしてみたい、というご要望がありました。バッグというと、縁をつけたり持ち手をつけたり…というより、ポイントは、側面に高さをつけたい、ということですね。
そうなのです。実は、浅かごにしたのは、底の編み目がそのままでは側面に続かないから、だったのです。サイズを合わせたひもの幅や本数や立ち上げ位置、色までは作れますが、側面は編み図にはならないのです。
今のところCraftBandHexagonで描画できるのは、全体が一続きの編み目だけです。CraftBandSquareのように、底と側面で変えることはできません。底の編み目がそのまま側面に続くため、立ち上げてできた側面の辺では、3セットの繰り返しは不連続になってしまうのです。
それでも良しとして、欠けた角の部分をスルーしてそのまま絵の通りに編もうとすると、6側面それぞれサイズや編み位置が異なりますから、かなり大変だし面倒くさい。ですから、側面については、段ごとに右綾・左綾という、本来の二重六つ目で編む方がずっと簡単なのです。
ではその側面の編み目、底からの続きは無理としても、アプリで描けるものでしょうか。
これって「麻の葉(単方向)」と同じじゃない? と気付いて、作ってみたのがこちら。
3本ごとに1本を「無描画色」にしたものです。わかりやすいよう色をつけていますが、上下が茶の段は右綾、上下がこげ茶の段は左綾ですから、二重六つ目。なんと、鉄線編みも麻の葉編みも、中に二重六つ目を含んでいるのです。わかる人には当たり前かもしれないけれど[?] 、今更ながら六つ目ってすごい。
ということで、バッグではありませんが、高さのあるかごを作ってみました。先の六つ目かごが結構実用的だったので、同じ様なサイズにしてみました。側面は全て、上図の編み目です。
底です。サイズを合わせるのにかなり詰めたため、だいぶ歪んでしまいました。
プレビュー図に、上の側面だけ、編み図を重ねてみました。
データです。全体と底の編み目についてはこちら。目を小さくするため無描画色部分を1本幅にしていますが、何本幅でも可能です。本数を変える場合は、4本1セットの同じ繰り返しを作ってください。
側面の編み目についてはこちら。
鉄線編みから二重六つ目を作ってみたわけですが、鉄線編みから間引くといえば、鉄線崩し編みでしょう。
小さいトレイを作ってみました。近くではなく、遠くから眺めてみて下さい。。
底です。
鉄線編み3本セットのうち1本を無描画色にするとともに1本幅として間を詰め、2セットごとに色を変えてみました。側面に模様が続く本数ではないので、浅いトレイです。
データです。縁を丸くするのに、縁の周長の円を追加で描画させました。
CraftBandHexagonで浅かごを作ってみました。『二重六つ目』と呼んでいいかはちょっと微妙ですが、二重の六つ目です。
底から見たところ。
なぜ微妙かというと、こんな感じで、横ひもと側面を非表示にした編み図で斜めひもを組み、次に、横ひもを図の通りに差し入れて作ったからです。二重六つ目の編み方は全く知らずに。
「二重六つ目」の条件を挙げると、こんな感じでしょうか。
六つ目の間には三角形が作られ、各三角形には3点の六つ目が接します。この3点の六つ目は、3点とも右綾、もしくは3点とも左綾はあり得ない。(普通の一重の六つ目、各辺を二重にしただけでは3.の条件を満たさないので)
そうすると、組み合わせは次の2つです。
一番シンプルには、段ごと右綾/左綾で、側面はそう作られるのでしょう。でも、そのためには、麻の葉編みと同じように、底は、中心から6方向に変える必要がある。それが、正しい二重六つ目だと思います。
でも、今のところアプリでは、一方向の絵しか描けません。編み図として使ったのは「ともえ(3すくみ)」としてではなく「鉄線(3軸織)」で、2本ごとに2本を抜いて描いたものです。ちなみに、右綾になっているところを赤丸で示すとこんなです。
鉄線編みが3本ごとの繰り返しですから、2本ごと2本を1セットとすると、3セットごとの繰り返しです。繰り返しがわかれば、図の通り作るのもそう難しくない。なので、ちょっと微妙な二重六つ目、というわけです。
データです。色が「無描画色」になっている箇所は、リストにおいても、無いものとしてみて下さい。
説明用に型紙を作ってみましたが、使わないともったいない。
作ってみました。
トイレットロール2個分のサイズの設計です。入れてみました。ちょっと大き目ですが、六つ目のサイズが単位ですので、大は小を兼ねるということにしましょう。
1分で計算したのは基本の六つ目だけでしたが、ちょっと寂しい気がして垂直方向に差しひもを加えてみました。三角の中は1ミリにしましたので、華編みのひもを通すのは無理だからです。
底から見たところ。側面の差しひもの端は、ベースの六つ目の間に挟み込みました。
型紙は、こんな感じで使いました。3方向だと四つ目のように後から詰めるのは難しいですが、型紙だとそのままカットしながら置いていけます。
最終データの図です。型紙部分のサイズは変わりません。目安のため、120ミリの緑の円(トイレットロール1個分) を追加品に加えています。
データです。
六つ目華編みの小かごをいろいろ作ってみましたが、外側に模様を作ったため、台の上に置いてしまうと見えるのは主に内側です。差しひもだと、内側と外側はかなり違った模様になるのです。
そこで、模様を内側にした浅いかご、トレイを作ってみました。以下文献108ページに、牡丹華編み(ぼたんはなあみ)として掲載されている模様です。
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
六角形のひもを置いた後すぐにおもて・うらと差していくので、菊花華編みより作り易かったです。
底です。遠くから見るとそれなりの模様なのですが、ひもが長く伸びているのが、裏側って感じがします。
内側の図になります。こげ茶の花びら部分、図はうらになっていますが、おもてから三角部分をうらに通します。
データです。
平行方向と直角方向の差しひもの組み合わせです。以下文献112ページに、菊花華編み(きくかはなあみ)として掲載されている模様です。
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
底です。外側が模様です。平行方向に3本幅の三角形・4本幅の六角形ともおもてに置いてから、最後に直角方向に留めていくので、固定がちょっとたいへんでした。
画像です。2本幅の花びら部分、図はうらになっていますが、おもてから三角部分をうらに通します。
データです。
CraftBandHexagon の差しひもは、対象面として、底面・側面・全面が選べます。今まで全面ベースで試してきましたが、こんどは、側面と底面を選んでみました。
以下文献114ページ、鱗崩し華編み(うろこくずしはなあみ)として掲載されている模様で、六つ目の中に、直角方向2本のひもで小さい六つ目が作られます。
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
側面の模様がメインなので、段を多くしてみました。
作ってから、3方向で色を変えればよかった、と思いました。全面の差しひもは立ち上げで配置が変わるため同色にしていたのですが、側面だと3方向は個別だからです。
底です。広めの横ひもを置いています。
この本数だと、底が小さく重なり部分が少ないので差しひもの配置がわかりにくいですが、そういう場合は斜めひも本数を一時的に増やしてみるとよいです。増減は簡単ですから。
データです。図示されませんが、内側、横の補強ひもで側面の差しひもをカバーしました。
ここまで2本ごとの差しひもでしたが、3本ごとになる模様を試してみました。文献は、
『NHK婦人百科 続・籐工芸』岡千鶴、日本放送出版協会、1983
79ページ、「花編み模様」として掲載されている写真のうち「大雪小雪模様編み」です。平行方向は1本ごとですが、直角方向が3本ごとになっています。同じ模様を側面に続けるために、各方向3の倍数である6本で作りました。
差しひもで埋められていないせいか、そんなに大変でもなく、模様になっていくのが楽しく作れました。
データです。ナチュラル色のひもは、おもてに表示していますが、三角の重なり部分はうらを通ります。