「小さいかご」カテゴリーアーカイブ

小さいかご

へリンボーン編みのかご、端の四角

ヘリンボーン編み「中の四角」パターンはわりと簡単に作れましたが、「端の四角」パターンはどうでしょうか。

端の四角」パターンは、角のところで、片側の辺は1、もう片側は2と3、とずれています。最初に作った「中の四角」パターンから、部分的にシフトする操作で作ることができました。1・3・5です。

中の四角→端の四角、という手順を踏まなくても、最初から3つ飛び網代編みを反転するだけで作れるのかもしれません。中央部で切り替わっている、というのがこのパターンのポイントのようです。

できたかごがこちら。

へリンボーン編みのかご、端の四角

ただこのヘリンボーン編み、端の四角に限らずですが、ラインが横になっている時より編むのに手間がかかります。横だと各側面ごとにまとめて編めたのが、縦だと角で交差する両面交互に編まないといけないのです。

底です。

へリンボーン編みのかごの底、端の四角

二つのかごを並べてみました。左が「中の四角」、右が「端の四角」です。

編み図です。

へリンボーン編みのかご、端の四角の編み図

同様に、長方形を作ってみました。中央部分に切り替えがありますので、「中の四角」パターンほど単純ではありませんが、同様に作ることができました。

長方形に応用

側面がつながる条件は「(縦の四角数+横の四角数) が3の倍数」です。縦の四角数と横の四角数、ともに3の倍数の場合は、そう難しくなく作れるようです。でも縦の四角数・横の四角数とも3の倍数でない場合は、もう少し手間がかかるでしょう。

データです。

ヘリンボーン編みのかご、中の四角

ヘリンボーン編み、既存の編み図があれば変更して作れることがわかりましたが、別のサイズで作れるものでしょうか。

作り易そうなところで、正方形、縦横の四角数15を作ってみました。「中の四角」のパターンです。

ヘリンボーン編みのかご、中の四角

底です。

ヘリンボーン編みのかごの底、中の四角

まず四方網代編みを生成し、底の線に対して模様ラインが垂直になるよう、各辺の4つの正方形を反転してみました。上下・左右が対称ですので、角が2・3になる「中の四角」パターンになりました。

要は、開き網代編み状態を作ればよいわけで、3つ飛びの網代編みで埋めてから半分を反転しても作れそうです。相対する辺で模様ラインの位置が同じになりましたので、片側をつなげました。1,3,5だけで作ることができました。

編み図です。

ヘリンボーン編みのかごの底、中の四角の編み図

編み図では、右上から左下にかけて、平行な模様ラインができています。この部分を増やすことで、長方形タイプにも適用できます。間をグレーにして作ってみました。ベースが同じパターンになっているのがわかるでしょうか。

長方形に応用

データです。


ヘリンボーン編みの手さげかご、端の四角と中の四角

文献はこちらです。

『改訂版 エコクラフト1巻き(5m)でちっちゃなかごを作りましょ』桑折智美、ブティック社、2017

54ページ~56ページに「へリンボーン編みの手さげかご」として作り方が載っており、底編みの写真も掲載されています。底の四角数は 12×6で、「端の四角」パターンで作られています。

改めて、このかごを作ってみました。そして、その底編み図を、四角ひとつ分回転するようにシフトして「中の四角」パターンの編み図を作り、こちらも作って比較してみました。

同サイズのはずが少し形が違うのは、編み方ではなく作り方が下手なせいです。。
側面の角のところ、左側は「端の四角」右側は「中の四角」になっているのがわかるでしょうか。

底を比べると、相対する面で、「端の四角」はラインが入れ替わるような形、「中の四角」はそのままつながるような形になっています。


ヘリンボーン編みの手さげかごの底、端の四角と中の四角

左側の「端の四角」パターンが文献に掲載されていたのは、中央縦に切り替え線が入り左右対称に近いからでしょうか。持ち手もつけやすいですし。

端の四角」パターンが「決まった編み方」なのかはわかりませんが、右側の「中の四角」パターンも、底がシンプルで作り易いのではないかと思います。ちなみに、立ち上げ後の側面の編みやすさはどちらも変わりませんでした。(ただし、側面交互に編む必要があるので、底に平行な場合より手間がかかります。)

編み図です。まず「端の四角」。文献掲載は内側から見た写真ですが、反転・回転して外側から見た図に変えています。

端の四角

中の四角」です。同じく、外側からの図です。

中の四角

データです。

四方網代編みのかご(中の四角)

四方網代編みのかご、下の四角上の四角の次は、中の四角です。

四角数14で作ってみました。こんどは、2つごとに色を変えてみました。

四方網代編みのかご(中の四角)

底です。長桝網代編みの時のように歪んで作りにくいということもなく、中の四角でも問題ない感じでした。

四方網代編みのかご(中の四角)の底

底の編み図です。

データです。

四方網代編みのかご(上の四角)

四方網代編みのかご、下の四角の次は、上の四角です。

四角数12で作ってみました。同じに作れるのはわかっていますので、ひもの色を変えてみました。12は3の倍数なので、3つごとに変えました。

底です。あみだくじみたいな模様になりました。

四方網代編みのかご(上の四角)の底

底の編み図です。

データです。

四方網代編みのかご(下の四角)

長桝網代編みは長方形の底を立ち上げる時に使われます。そして、正方形の底の時に使われるのは、四方網代編みです。

長桝網代編みで試した3つの立ち上げ位置のパターンを、四方網代編みでも試してみましょう。まず、下の四角です。

4本幅より扱いやすい6本幅で、15センチほどのかごを作ってみました。斜めに立ち上げますので、CraftBandSquare45です。四角数は13です。

四方網代編みのかご(下の四角)

側面は崩れてしまいますが、底は四方網代編みの模様です。

四方網代編みのかご(下の四角)の底

底の編み図です。

データです。

二本寄透かし網代のかご

名称二本寄透かし 網代 編み
名称(読み)にほんよせすかし あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位4 × 4
バンド幅水平・垂直とも、4本中1本は倍幅
飛び数2
対称性
備考

ひきつづき「八女市伝統工芸館」の「竹編組見本」からです。
「68 二本寄透かし網代」で浅いかごを作ってみました。

組み方は2つ飛び網代編みですが、4本中1本が倍の幅になっています。上下左右半分の目の 四つ目の設定とし、かご側面を少し広げるようにしました。

二本寄透かし網代のかご

底から見ても、同じ模様です。

二本寄透かし網代のかごの底

型紙印刷したので作るのはわりと簡単だったのですが、目のサイズはちょっとずれてしまっています。簡単に、つまりアバウトに作っちゃダメってことですね。

データです。

PPバンドの小かご、クリスマスカラー

ハロウィン用に作った赤と黒の小かご、次はクリスマスで、というリクエストがありました。飾りのコウモリが素敵と言っていただいたので、こんどは、黄色のバンドを切り抜いて星にしてみました。

タイミングよく、ハニーベアちゃんがうちに来ていましたので、ゲスト出演してもらっています。

データは先と同じ、色を赤・黒から緑・白、緑・赤に変えただけです。先の同じ型紙を使いました。

PPバンドのかごの模様(片側同色)

片側同色、2色のパターンです。ルールは先と同じ

4歳の女の子用に作ってみました。赤と黒の小かごよりは大きいですが、割と小さめです。

いずれの側面も、中央を中心としたひと模様。こんなです。

片側同色ですから、側面の編みひもが上になっているところが模様ですが、編み図としてはこんなです。

編みかたの設定に「外向き折り編みひもに重ねて残りも外に折る(PPバンド)」を追加しました。今までも、縁を別に加えるのではなく、側面最上の編みひもで模様を作り、それにバンドを重ねて縁にしていました。プレビューで模様を見る場合もその方がわかりやすい。

データです。

PPバンドの小かご・ハロウィン模様

赤と黒の小かご、片側同色、2色のパターン、最後に模様を作ってみました。
側面の黒いひもが上になっている箇所が模様になりますが、

  • 連続は基本2以下
  • 3連続は最小限
  • 4連続はNG

ドット絵よりも荒くて、このルール…

ハロウィン模様

どうでしょうか。ハロウィンに見えるでしょうか。

左側は、奇数にするため縦ひも・横ひもは5本にしました。赤の1/2幅のひもを側面と差しひもに使い、角ばらせることで形を保っています。
右側は、パンチで目の穴を開けました。

そしてオマケ、黒いPPバンドを切り抜いて作った飾りです。他のかごに両面テープで貼り付け予定。

データです。