「ファブ」カテゴリーアーカイブ

デジタルものづくり

レベル2-横ストライプベースステッチのバリエーション

ここまで何点か、クロスベース模様における横ストライプカテゴリーのステッチを見てきましたが、改めて、このカテゴリーのバリエーションをリストアップしてみました。

クロスする斜めひもが同色の場合もバリエーションに加わります。以下の通りです。

色反転した模様もリストしていますが、同じ模様として扱いますので、ユニークな模様は8点です。

Lv1.水平ひもの並び(↑)斜めひもの並び(→)パターンコード / 名称
AAAAABAB-AA-AA
(ABAB-BB-BBの反転)
AA
AA
AB
BA
ABAB-AA-AB
ABAB-AA-BA
スズラン模様 / Lily-of-the-Valley Pattern
AABBABAB-AA-BB
(ABAB-BB-AAの反転)
連提灯模様 / Lantern Row Pattern
ABAAABAB-AB-AA
(ABAB-AB-BBの反転)
AB
AB
AB
BA
ABAB-AB-AB
ABAB-AB-BA
ABBBABAB-AB-BB
(ABAB-AB-AAの反転)
キャンディー模様 / Candy Pattern
BAAAABAB-BA-AA
(ABAB-BA-BBの反転)
BA
BA
AB
BA
ABAB-BA-AB
ABAB-BA-BA
E.T.模様 / ET Pattern
BABBABAB-BA-BB
(ABAB-BA-AAの反転)
BBAAABAB-BB-AA
(ABAB-AA-BBの反転)
BB
BB
AB
BA
ABAB-BB-AB
ABAB-BB-BA
インベーダー模様 / Invader Pattern
BBBBABAB-BB-BB
(ABAB-AA-AAの反転)
横ストライプベースステッチのバリエーション

試作例を並べてみました。
組み合わせが少し変わるだけで、全然違う模様が見えてくるのが面白いです。

レベル2-横ストライプベースのステッチのかご、試作例

レベル2-格子ベースステッチのバリエーション

ここまで何点か、クロスベース模様における格子カテゴリーのステッチを見てきましたが、改めて、このカテゴリーのバリエーションをリストアップしてみました。

クロスする斜めひもが同色の場合もバリエーションに加わります。以下の通りです。

Lv1.水平ひもの並び(↑)斜めひもの並び(→)パターンコード / 名称
AAAABBAA-AA-AA
星模様 / Star Pattern
AA
AB
AB
BA
BBAA-AA-AB
BBAA-AA-BA
AABBBBAA-AA-BB
AB
BA
AA
AA
BBAA-AB-AA
BBAA-BA-AA
AB
AB
AB
BA
BBAA-AB-AB
BBAA-AB-BA
連花模様 /
Linked Flowers Pattern
AB
BA
BB
BB
BBAA-AB-BB
BBAA-BA-BB
BA
BA
AB
BA
BBAA-BA-AB
BBAA-BA-BA
糸巻模様 / Spool Pattern
BBAABBAA-BB-AA
四つ葉模様 / Clover Pattern
BB
BB
AB
BA
BBAA-BB-AB
BBAA-BB-BA
花模様 / Flower Pattern
BBBBBBAA-BB-BB
水玉模様 / Polka Dot Pattern
格子ベースステッチのバリエーション

試作例5点を並べてみました。いずれもよく使われる模様ですが、同じカテゴリーなのに印象が異なるのが面白いです。今回作らなかった模様も、また違ったテイストです。

レベル2-格子ベースステッチのかごの試作例
レベル2-格子ベースステッチのかごの試作例

この色! 製品情報XMLの使いみち

バンドの種類」ページには、メーカー様やショップ様にご協力いただいた製品情報が、XMLファイルとして公開されています。アプリにインポートすればそのままデザインに使えますが、実はAIに読み取ってもらうことで、アプリがなくてもスマホなどから活用することができます。

XMLはネット標準の構造的なデータ形式であり、AIにとっては文章よりもはるかに理解しやすいそうです。それに、製品情報は、仕様が公開されたオープンフォーマットですから、特定のアプリに限定されず様々な使い方ができます。幅やゲージなどいろいろな情報が含まれているのですが、ここでは「色」に注目します。


以前、フォルトゥーナパールは色数が多すぎて選びきれなかった、という記事を書きました。改めて試そうとして、周囲の方にも聞いてみたところ、「ムリ!」「激ムズ!!」という反応が多くありました。

選択肢が多すぎると選べなくなる、という現象はよく知られており、たとえばジャムの試食販売で、種類を絞ったほうが購入率が上がったという研究(いわゆる“ジャム実験”)があります。色選びでも、まさに同じことが起きているようです。

でも、自分用に選ぶなら、限定6色からより53色からです。そこは譲れません!

そこで、製品情報XMLを活用することで、より精度の高いおすすめを得ましょう。手順はこうです。

  1. 対象のXMLファイルをAIに読み取らせ、記載されたカラー名・RGB値・製品型番のみに基づいて回答するよう指示します
  2. AIに「色彩設計の専門家」という役割を与え、デザインしたいバッグの概要とともに、以下の提案を行うよう指示します
     ・色のペアのおすすめベスト3
     ・その理由
     ・RGB値に基づいたイメージ画像の生成
  3. ユーザーの要望に対して不足している条件をAIにヒアリングさせ、条件を補いながら提案や画像生成を行うよう指示します
     (以降は条件を変えて何度でも試行できます)

こうすることで、「実際に購入できる色」に限定しながら、自分では思いつかなかった組み合わせを効率よく見つけることができます。


面白いことに、この提案内容は、AIモデルによって異なるのはもちろんですが、同じモデルでもスレッドを変えると結果が変わります。つまり、「絶対の正解」があるわけではないのです。だからこそ、対話しながら何度か試していく中で、自分にとっての「この色!」が見つかるのだと思います。

参考までに、「高級感・ユニセックス・日常使い」というテーマで生成してもらった例がこちら。色味のイメージ確認ができれば良しとして、あまり作り込んではいませんが。

AIのおすすめ画像1
AIのおすすめ画像2
AIのおすすめ画像3

また、言葉で相談する方法のほかに、ツールを使って色を選ぶ方法もあります。

👉 バンド色の編み模様

カラーピッカーから自由に色を選び、組み合わせを試すことができます。作成した色をPDFとして保存し、AIに渡せば、製品のどの色に近いかを教えてくれますし、リアルな画像にもしてくれます。

まだ言葉での表現が難しいけれど「好きな色」ははっきりしてきた、というお子さんにもおすすめです。


AIに渡すプロンプト例はこちら

バンド色の編み模様」の操作例はこちら

レベル2-単色ベースステッチのバリエーション

ここまで何点か、クロスベース模様における単色カテゴリーのステッチを見てきましたが、改めて、このカテゴリーのバリエーションをリストアップしてみました。

単位が4×4、つまりクロスする斜めひもが2色のケースが該当します。以下の通りです。

Lv1.水平ひもの並び(↑)斜めひもの並び(→)パターンコード / 名称
AAAB
BA
AAAA-AA-AB
AAAA-AA-BA
クロスチェック模様
Crisscross Check
ABAB
BA
AAAA-AB-AB
AAAA-AB-BA
柄(つか)模様
Tsuka Pattern
BAAB
BA
AAAA-BA-AB
AAAA-BA-BA
手裏剣模様
Shuriken Pattern
BBAB
AB
AAAA-BB-AB
AAAA-BB-BA
鍔(つば)模様
Tsuba Pattern
単色ベースステッチのバリエーション

組み合わせのうち除外したのは以下のコードです。レベル2の斜めひもが1色の場合は、単位が2×2となりますので、これらは「クロス模様」の扱いとします。

※レベル2のバンドについては、同色の上に完全に重なる場合は、模様色としてはあまり意味がありませんけれども。

Lv1.水平ひもの並び(↑)斜めひもの並び(→)パターンコード / 名称
AAAAAAAA-AA-AA
AABBAAAA-AA-BB
AB
BA
AA
AA
AAAA-AB-AA
AAAA-BA-AA
AB
BA
BBAAAA-AB-BB
AAAA-BA-BB
BBAAAAAA-BB-AA
BBBBAAAA-BB-BB
クロス模様のバリエーション

ということで、このカテゴリーの4種の模様を試作したのが以下となります。

レベル2-単色ベースステッチの試作例
レベル2-単色ベースステッチの試作例

レベル2-クロスベース模様のカテゴリー

さて、ここまで、レベル1のステッチ、および2015年までの書籍に見られたステッチを見てきました。続いて、2021年頃からの再ブーム以降の書籍に見られるパターンを見ていこうと思います。

近年の書籍に掲載されている作品は、バンド色や後差し配置を複雑に組み合わせてデザインされていますが、その構成要素を分解し、「単位となる模様」だけを取り出してみると、多くは「クロス模様」構造——すなわち、水平ないし垂直に通したレベル1のバンドに、45度・135度方向でレベル2のバンドを通すタイプ——をベースとしていることが分かります。

編み方や差し方そのものは共通であり、バンドの色構成によって違いを生み出している点は、編み組織そのもののバリエーションを作ってきた伝統的なかごとは異なる方向性です。これは、カラフルなPPバンドという現代素材ならではの装飾的展開といえるでしょう。また後差しについても、当初は固定する感覚が強かったものが、差し込むだけで十分に保持され問題ないことが経験的に理解されてきた結果、より自由に用いられるようになってきたと考えられます。

クロス模様をベースとした模様を分析するにあたり、単位全体のサイズは 4×4 とします。基本となるレベル0とレベル1は 2×2 単位としますが、クロスするレベル2構造は 2×2 には各方向1点しか存在しません。そのため、最小の組み合わせとして縦横2倍の領域、つまり 4×4 を単位として整理しています。

▼ 模様の単位と条件

  • 使用色:A色・B色の2色
  • レベル1:水平方向の2本(※垂直方向については転置扱い)
  • レベル2:45度・135度方向ともに同じ配色の2セット
  • 単位サイズ
    • 模様全体の単位は 4×4
    • ただし、ベース(レベル0,1)は 2×2 単位の繰り返し

▼ 模様コードによる分類

レベル1の時と同様に、色並びのコードを使って分類します。
先には「(レベル0:ベース) – (レベル1:縦横)」の構成でしたが、今回は、レベル1は片方向のみ、レベル2の斜め方向が加わるため、コードは以下のような構成になります。

(レベル0:ベース 4文字) - (レベル1:縦 2文字) - (レベル2:斜め 2/4文字)
コード構造

▼ ベース(レベル0)のカテゴリー

A色・B色の反転や回転・対称性を考慮して、以下の8点(6カテゴリー)をベースにします。

クロスベースのカテゴリー8タイプ
  1. AAAA 単色
  2. BBAA 格子
  3. ABAB 横ストライプ(レベル1と同方向)
  4. BAAB 縦ストライプ(レベル1と直交方向)
  5. BAAA ギンガムX1(B色1点目)
    ABAA ギンガムX2(B色2点目)
  6. AABB ギンガムX3(B色3点目)
    AAAB ギンガムX4(B色4点目)

これらをカテゴリーとして、順に、そのカテゴリーに属する模様をみていきたいと思います。