網代編み模様のインデックス
網代編みの伝統的な模様を集めてみよう、ということで、まずは本を見ながら10点ほど作ってみました。まだまだあります。なので、各投稿の冒頭に、識別情報を載せることにしました。こんな表です。
項目名 | 内容 |
---|---|
名称 | 漢字表記の名前、複数ある場合は併記(*) |
名称(読み) | よみがな |
模様タイプ | 単位の繰り返し/中心から四方へ などの大別 |
単位 | 単位がある場合は、その単位 |
バンド幅 | バンド幅の変更を伴う場合は、その変更方法 |
色 | 色の変更を伴う場合は、その変更方法(*) |
飛び数 | 網代編みの飛び数 |
備考 | 追記事項があれば |
“網代”/”あじろ”など、投稿の名前は参照文献記載通りとしていますので、「名称」として表記を合わせます。
(*) 名称の形容詞として「交色」「配色」が付されており、それが”水平方向と垂直方向の色を変える”という意味の場合は、名称・色の記載からは外します。
なにぶん、素人によるコレクションですので、間違いはあると思います。その場合は是非、投稿へのコメントや「お問い合わせ」フォームからお知らせいただければと思います。随時、記載に反映していきたいと思います。
PPバンドのマット・縦菱網代編み(たてひしあじろあみ)
名称 | 縦菱 網代 編み |
名称(読み) | たてひし あじろ あみ |
模様タイプ | 単位の繰り返し |
単位 | 34 × 34 |
バンド幅 | 垂直幅 < 水平幅 |
色 | |
飛び数 | 1,3,5 |
備考 |
引き続きの網代編み模様です。文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
63ページ「6 縦菱網代編み」を作ってみました。PPバンドのマットです。

繰り返しの単位、および上下パターンとも、横菱網代編みと同じです。異なるのは、縦ひもと横ひもの幅が逆になっていること。こちらは、横ひもが縦ひもの倍です。
同じく、リバーシブル。

データです。横菱網代編みと同様、縁の始末部分は長さの調整が必要です。
PPバンドのマット・横菱網代編み(よこひしあじろあみ)
名称 | 横菱 網代 編み |
名称(読み) | よこひし あじろ あみ |
模様タイプ | 単位の繰り返し |
単位 | 34 × 34 |
バンド幅 | 水平幅 < 垂直幅 |
色 | |
飛び数 | 1,3,5 |
備考 |
引き続きの網代編み模様です。文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
62ページ「5 横菱網代編み」を作ってみました。

繰り返しの単位が 34×34と大きいので、マットにしました。縦ひもが縦ひもの倍の幅です。竹イメージの色にしてみましたがどうでしょうか。
縁の始末は「外向き折り編みひもに重ねて残りも外に折る(PPバンド)」ですが、側面の編みひもは使っていないので、底の4辺に各、同色・同長のバンドを重ねています。
同じ色を重ねているので、リバーシブルです。

データです。CraftBandSquare で開くと、底が繰り返し模様の1単位です。
縞のPPバンドのかご#12316
PPバンドのかご、手許にある色で試してきたのですが、使いきれずに残っていたバンドが2点。緑とオレンジの縞柄です。図柄がプレビューできないと思っていたのですが、本幅線を太くしたら描けるかも、と気づきました。
模様のベースは手織りの情報サイト https://www.handweaving.net/ の#12316、再掲となりますがこちら。
この模様では、既にかごを作っています。斜めの部分が3つ飛びで並んでいるため、先にはPPバンドを1/2幅と細かくして作りましたが、今回はそのままの幅で作るため、3つ飛びの部分を2つ飛びに変えて 14×14の模様で作りました。

縦ひも・横ひもが緑の縞なので底から見るとこんなです。

図を描かせるために、まず[バンドの種類]で、「PPバンド」を複製して”本幅”を3とした「PPバンド(3本幅扱い)」を追加しました。次に、描画色に「緑ライン」と「オレンジライン」を追加登録しました。

そのデータでプレビューした編み図がこちら。縞のおかげで編み目がわかりやすいです。縁の始末は「外向き折り編みひもに重ねて残りも外に折る(PPバンド)」ですが、バンドの縞は外側だけのため、内側に折っています。

たまたまベースが白だから出来ただけで、どんなバンドに対しても適用できるわけではありませんが、現状機能の応用例ということで。
データです。そのまま使うには、上述のバンドの種類・描画色の追加登録が必要です。側面に 14×14の模様が入っています。
PPバンド・花あじろ風のかご#28459
水平・垂直の中心を幅広にする花あじろ編みですが、手織りの情報サイト https://www.handweaving.net/ にも、中心を広くする模様 #28459が掲載されています。
9×9の繰り返し模様です。1×1も含まれているのでPPバンドで作ることにしました。
1/2本幅をベースとし、水平の中心2本・垂直の中心2本はともに同じ上下になっていますので、1本幅で代替しました。結果、模様の単位は8×8で、水平・垂直の中心が幅広となりました。
できたかごがこちら。

近くで見ると単なる四角の連なり、強いて言えば大きな格子の中に小さな格子という感じでしょうか。でも、5メートルほど離れて眺めると、丸らしき模様が見えてきます。写真右上に、離れて見た時の全体が小さくなった状態を載せてみましたが、わかるでしょうか。
正面写真です。近くから・遠くから、眺めてみてください。45度傾けると、波のようにも見えませんか?

展開図・編み図です。

データです。
花あじろ編みのボックス
名称 | 花 網代 編み |
名称(読み) | はな あじろ あみ |
模様タイプ | 単位の繰り返し |
単位 | 18 ×18 |
バンド幅 | 水平・垂直とも、単位ごと、中心は広→外に狭 |
色 | |
飛び数 | 1,3,5 |
備考 |
図3・20 編み方のちがいよにるますあじろの変化 の続きです。文献は
『図説 竹細工入門~竹製品の見方から製作へ~』佐藤庄五郎、共立出版、1993
55ページ、3点の図の3番目 (c)花あじろ です。

繰り返しの単位は 18 × 18 で、その単位の中で、幅が中心から外へ広→狭 となっています。4側面と高さ、各2単位で作ってみました。1,3,5飛びの組み合わせでできているのは、なるほど竹細工だと思います。
最初は 8本幅→4本幅→3本幅→4本幅でデータを作ったのですが、22センチではちょっと大きすぎるかなと思い、6本幅→3本幅→2本幅→3本幅に変更しました。でも、2本幅が入ると作りにくく、大きくても良かったかも、と思いました。
底は、3つ飛びの網代編みです。幅が段階的に変わっていますので、波網代状態です。

展開図・編み図です。CraftBandSquare で開いた時、側面にある18×18が1単位です。ひも上下は1単位ですが、縦ひも・横ひも・側面の編みひもは各2セット分。変更して使う際には、ひも幅と位置を合わせる必要があります。
また、下・左側面は、上・右側面に対してひも1本分、右にシフトしています。ひも幅が偶数単位の奇数中心だからです。角の2辺がずれてしまうのですが、とりあえず単位を優先しました。

データです。
連続ますあじろ編みのボックス
名称 | 連続桝 網代 編み 小桝 網代 編み |
名称(読み) | れんぞくます あじろ あみ こます あじろ あみ |
模様タイプ | 単位の繰り返し |
単位 | 水平18 × 垂直14 |
バンド幅 | |
色 | |
飛び数 | 1,3,5 |
備考 |
図3・20 編み方のちがいよにるますあじろの変化 の続きです。文献は
『図説 竹細工入門~竹製品の見方から製作へ~』佐藤庄五郎、共立出版、1993
55ページ、3点の図の1番目 (a)連続ますあじろ です。

1単位が 水平18×垂直14で、10×10の(b)花ますあじろより少し大きい。同様に4側面と高さに2回繰り返しましたが、ベースは少し細めの4本幅にしました。
内側は、上下交換した模様になっています。

底は、X字型の網代、別パターンを試してみました。X字の中心で上と下を入れ替えるとどうなるか?です。やってみると、そのまま繋げた時と同様、中心の上下・左右にひもが2本ずつ重なります。この重なりを1本にすると開き網代編みになるわけで、結局、1,3,5 にするにはセオリー通りにするしかない、というわけです。
ただまあ、開き網代を上下・左右対称にするには奇数にしなければなりませんが、今のように偶数にしたい時には、ありなのかもしれません。
展開図・編み図です。CraftBandSquare で開いた時、側面にある18×14が連続ますあじろの1単位です。底は無視してください。

データです。
プラス10分でオリジナルデザイン・クラフトバンド/紙バンドで作る収納かご
A4 1枚のマニュアル「1分でサイズ計算・クラフトバンド/紙バンドで作る収納かご」の裏面です。あと少し時間をかけて、編み方や追加品を加え、オリジナルなレシピを作りましょう。

PDFファイルです。
wordのファイルです。
花ますあじろ編みのボックス
名称 | 花桝 網代 編み 連続小桝 網代 編み |
名称(読み) | はなます あじろ あみ れんぞくこます あじろ あみ |
模様タイプ | 単位の繰り返し |
単位 | 10×10 |
バンド幅 | |
色 | |
飛び数 | 1,3,5 |
備考 |
竹細工の文献
『図説 竹細工入門~竹製品の見方から製作へ~』佐藤庄五郎、共立出版、1993
55ページ、図3・20 編み方のちがいによるますあじろの変化 として3点の図が載っています。その中から一番シンプルな (b)花ますあじろ を作ってみました。

1単位が10×10、4側面と高さにそのまま2回、繰り返しました。
底は側面とは別なので、X字型の網代を試してみました。開き網代編みでは、左上と右下・右上と左下の斜めの線が、X字の中心で2本分シフトしています。これを、シフトさせずにそのまま繋げたら、どうなるのかな?と思ったのです。
やってみると、上下・左右にひもが重なるし、4,6 の飛び数が出てきて、なるほどこれは、あまり良くないな、ということがわかりました。

展開図・編み図です。CraftBandSquare で開いた時、側面にある10×10が花ますあじろの1単位です。底は無視してください。

データです。
1分でサイズ計算・PPバンドで作る色模様プラかごバッグ
1分でサイズ計算シリーズ、次は CraftBandSquare です。
持ち手もつけてバッグにしますので、1分は慣れないとちょっと難しいかもですが。

pdfファイルです。
wordのファイルです。