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大きめのかご

PPバンド・幅変更の斜め編みかご

折りカラー編み、バンドの幅を変えても可能なのでしょうか。
ということで、1/2幅を加えて作ってみた、かごバッグです。

幅変更の斜め編みかご

1/2幅が加わると、本数も増えるし1幅以上にすき間が空いてしまいます。きちんと詰めずに、折り返しで整形しようとしたものだから、バンドを引っ張って手が痛くなってしまいました。

色はこげ茶とブラウンで、ブラウンの方は透けています。ギンガムチェックの時は重ねた色の違いが出てきましたが、2色であれば透けても問題ありません。内外ともブラウンの下はこげ茶で、ブラウンが重なることはありませんから、色味が同じになるのです。4枚の重なりはサンドイッチ状です[※]。

底は、外側は中央線、内側は辺で切り替えました。

倍の高さでデータを作っていますので、真ん中が折り返し位置です。この模様を見ていると、ブロックが入っていてもいいんじゃない?とも思えますが。

データです。

ティムテープの北欧風かご

北欧風といえば、ティムテープでしょう。ホワイトとナチュラル、各10メートルを使って、折りカラー編みで丸いかごを作ってみました。

ティムテープの北欧風かご

ティムテープは幅が約30ミリなので、バンドの種類は「PPバンド(W幅)」で代替しました。すき間を0.5ミリにしたのですが、厚みがあるので、もう少し空けてよかったかも。

先のかごもそうですが、このくらい幅広のバンドになると、平編み一択のように思います。網代模様にするには、全体を相当大きくしなければならないでしょうから。ということで、この市松模様(ドット模様)、『オリカラー・チェック(OriColorCheck) 』と呼ぶことにしましょう。

底と内側です。底の中央線を切り替え位置にしました。

データです。

オマケ:
各色、合計がちょうど10メートルになるようデータ(995センチ)を作ったのですが、余ってしまいました。もともと60~90センチほど長かったようで、短い方はカットした切れ端です。貴重なテープなので半分に割いてかごにしてみましたが、上のかごよりすき間が大きくなってしまいました。

ヘリンボーン編み2色のバッグ

折りカラー編みで、へリンボーン編み、すなわち垂直方向の網代編みのバッグを作ってみました。縦網代とも呼ばれる模様です。

ヘリンボーン編み2色のバッグ

斜め網代編み2色のバッグの反省点を踏まえ、

  • すき間を小さく : 04ミリ→0.1ミリに。6本幅であれば無理なく詰められます。重ねた部分の下のバンド色も、先より少し目立たなくなりました。
  • 内側の折り返しを長く : 6センチ→11センチに。高さの1/3ほどがカバーされ、内側も上部だけは揃いました。

底と内側です。テスト的に、底の短辺の左右を変えてみましたがどうでしょう。折り返しとの組み合わせは右側の方が良さげですが。

作ってみてわかったのは、縁の折り返しが大変だということ。今までは、折り返し順・方向とも同じだったのに、縦ラインだと、方向も四角の位置も1本ずつ変わっていくのです。力をかけると伸び縮みして、縁が広がって、真ん中がくびれてしまいました。

頭も指先も使うのに、なかなか揃わず、手が痛くなってしまいました。縦ラインを切り替えして上部が横ラインになっているデザインが多いことに納得しました。

折りカラー編みなので、縁は折り返しただけの状態ですが、実用的には、上に縁ひもを貼る・かがるなどした方が固定されて良いかもしれません。

プレビュー図です。Ver1.8.13で個別の加算長がセットできるようになったので、そのままの配置で使えるようになりました。

Square45のデータです。

斜め網代編み2色のバッグ

折りカラー編みについて、平編みで説明しましたが、同じバンドの並びであれば編み目を変えても同様にできるはず。網代編みで試してみました。

ドット模様と同様、先にPPバンドで網代編みを試作した時底で2色を重ねましたが、折りカラー編みでは底はそのままなので簡単です。3つ飛びなのでクラフトバンド/紙バンドで、側面の模様がわかるようにバッグにしてみました。

斜め網代編み2色のバッグ

すき間は0.4ミリにしました。6本幅で3つ飛びなのでもっと詰められるのですが、厚みのあるバンドで折り返し効果がわからないし、初めてのバッグだしで、かなりな安全値です。編みやすかったのですが、出来てみると不均一で、もう少し詰めてもよかったと思いました。

底と内側です。

折り返しについては、底まで伸ばすのは全体ではなく外側になる分だけとし、内側は6センチほどにしました(でも、ちょっと少なすぎでした)。底での縁の始末は短辺側ですが、長方形の入れ子の長桝網代編みですから、中央まで伸ばすより合っていると思います。

今のところ、CraftBandSquare45では、それぞれのバンドに加える「ひも長加算」が1点しか設定できず、加算値はバンドの両側に均分されます。でも、外側になるバンドは片側だけなのです。

ですので、[プレビュー]は下図のようになりますが、実際に編むときは、底の長方形の短辺側に寄せました。左側の図、赤と青の4箇所の平行四辺形部分、点線部分を実線部分に移動です。そして、部分的に長いバンドの状態を側面まで編んだのが右写真です。

縦横と高さの条件は、先の適用例と同じです。

  • 横の四角数 23
  • 縦の四角数 11
  • 高さの四角数 17 = (23+11)/2

折り返し位置は、白のブロックと茶色のブロックが交差する対角線となります。3つ飛び長方形の真ん中です。

CraftBandSquare45のデータです。底の配置は上述のように調整してください。

さて。出来たバッグを見た一般人Aさん曰く。

外側?普通じゃん。単なる線だし、不揃いだし。
それより内側の模様の方が、ダイナミックでカッコいいじゃん。

「角が茶色と白の箱」の呪縛、恐るべしです。まぁ確かに、下手なので、重ねたバンドは少しずれてしまっていますが。

PPバンド・北欧編み2色のかごバッグ

木目調のPPバンドで編む北欧風の市松模様、なかなか良い雰囲気です。ならばもっと活かしてみましょう。バッグです。

持ち手はサスペンダーで外付けしました。幅広なので丸編みの持ち手を括り付けにくいというのもあるのですが、内側も市松模様で揃っているのを崩したくなくて。端のない均一な編地です。

北欧編み2色のかごバッグ

この編み方、今まで ‘折り返し色のテクニック’ と書いてきましたが、もう少し短く、わかりやすいよう「折りカラー編み(OriColorWeave)」と名付けました。バンドを折り返したときの色を活かして模様を作る編み方だからです。

そしてこの折りカラー編み先の最後に書いたように、今回は少し変えてみました。

  1. 横の四角数(多い方)に対応した折り返しを、内側ではなく外側にする
  2. 底での端の始末を、辺ではなく「底の中央線」位置で調整する

1.は、実際、編みやすかったです。
2.は、1.の編み方の帰結として、外側の端は 底の長辺側で始末することになります。長辺ですから、辺ではなく中央部分まで重ねた方が自然な感じになるのです。

ドット模様のバッグと比べると、側面は全て二重の市松模様(ドット模様)ですから、どちらも同じ。でも、底の模様(模様と呼ぶならばですが)は異なります。そして、こうやって並べてみると、内側と外側が同じ模様になるのが面白い。一重の裏表ではなく二重の所以ですね。

北欧編み2色のかごバッグの内側と底

四角数8・4・6、約34×17×26センチのLサイズです。2色 のバンド、各30メートルからの残りを使い切りました。中央部分まで伸ばせるよう「ひも長加算(一端)」の値は大きめに設定しましたが、そもそも全体が二重ですから、一重の1.7倍ほどのバンドが必要です。

データは倍の高さで作っていますので、半分の高さで折り返してください。下図は[プレビュー2]に追記したものですが、縁は、赤線が外側・黒線が内側です。また、底については、切り替え箇所(底の中央線)を、赤線で示しています。

データです。持ち手は含まれていません。先と同じ設定ファイルを参照します。