V1.8.0 リリース

六つ目のかごがデザインできる新たなアプリ、CraftBandHexagon が追加されました。

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Release v1.8.0 のリリース

他のアプリと同じ作りになっていますので、同様の操作で使うことができるでしょう。

六つ目のサイズ

六つ目のサイズ設定に関わる部分を赤で示しました。

赤が設定可能な箇所、オレンジが設定に基づいた表示箇所です。
図に対応箇所を表示すると次のようになります。

ひもの配置

底には、横ひもと斜め60度・120度のひもを配置します。斜め60度・120度のひもについては、基本的には同じ本数ですが、「同数」のチェックを外して異なる本数にすることもできます。

また、横・斜めに各「合わせ目」の位置を指定することができます。例えば、下図は左右とも横ひも6本・斜めひも8本でできていますが、形状が異なります。赤の六角形で示されている「合わせ目」の値を変えることで、配置が変わるのです。
特に指定しなければ、左図のように中央・対称になります。

六つ目のかごについては、まだこれから、作りながら理解していくという状況です。お詳しい方がいらっしゃれば、是非ご試用いただき、ご意見をいただければと思います。今なら、ご要望を仕様に反映させることも可能です!

PPバンド・スパイダー模様の小かご

Ver1.7.5で差しひもに同位置を指定できるようになりましたが、合わせて、側面に18度・72度・108度・162度の差しひもを使えるようにしました。45度・135度が四角数1-1方向の斜めとすると、1-3/3-1方向の斜めです。

これら全部の角度を使って、かごを作ってみました。ベースを赤にしたかったのですが残りがなかったのでピンクで代替し、縦横の差しひもだけ赤にしました。

くもの巣模様のかご

全部の角度が使えるのは側面だけなので、底はシンプルです。

くもの巣模様のかごの底

展開図です。白の差しひもだと見えないため、線に変えています。横の面からの差しひもは、全長の図になっていますが、実際は前後の面の中心まででカットしました。

データです。縁の始末は八つ目のかごと同じ「内向き折り編みひもに重ねて残りも内に折る(PPバンド)」です。

PPバンド・八つ目のかご

クラフトバンド/紙バンドで八つ目のかごを作ってみましたが、同じ編み方をPPバンドでも試してみました。

15ミリ幅で詰めて編むと八つ目のサイズは√2倍の21.2ミリ、それを2本+「無描画色」1本の3本で構成すると、すき間は(21.2-15)/3で2.07ミリ、余裕をみて2.2ミリ、に設定しました。

底です。井桁になっているひもの真ん中で立ち上げました。

PPバンドの八つ目のかごの底

四つ目崩しの時は、等間隔のすき間を作るのが大変で形も崩れやすかったのですが、それに比べると八つ目は編みやすいということがわかりました。井桁の2本による格子がどれだけ歪でも、斜めの差しひもを通すことで、等サイズの八つ目になる。合わせなくても自然に、全体としてきれいな四角になるのです。

そして、できたかごも、かなりしっかりしていて揺らぎがない。持った感じ、2つ飛びの網代編みより丈夫です。水濡れOKのPPバンドですから、水はけ・空気の通りがいいかごが必要なシーンでは、使える編み方だと思いました。

図面です。全体のサイズを合わせた上で、井桁部分は詰めてください。差しひもは枠線だけしか描かれていませんが、縦横と同じバンドを使います。

データです。CraftBandSquare で開いていただくと、八つ目の箇所に縦横各1本、「無描画色」のバンドが入っていることがわかるでしょう。

縁の始末は「内向き折り編みひもに重ねて残りも内に折る(PPバンド)」です。このタイプは今までも使っており、「外向き折り編みひもに重ねて残りも内に折る(PPバンド)」で代用していたのですが、結構使うことが多いので、編みかたに追加しました。追加分の設定ファイルも添付しておきます。

八つ目の浅かご

V1.7.5 で加わった機能を使って、八つ目のかごを作ってみました。

八つ目の浅かご

以前作った八つ目のかごは、斜めの差しひも1本を2本に読み替える必要があったため、図とカットリストが別データになっていました。Ver.Upで、斜めの差しひもについても位置を変えて作図できるようになりましたが、今回は「無描画色」を使ってみました。

下図、左側で細い線で描かれているひもを「無描画色」に変えたのが右図です。仕様上、斜めの差しひもを加えるには縦ひも・横ひもとも基本のひも幅にする必要があるため、各2本分のスペースを置いて作りました。

プリントアウトして、型紙にして作りました。こんな感じ。

差しひもについては上下の編み方を指定できないため、「編み図」ではなく「図面」もしくは「型紙」ということになりますが、うまく組み合わせるといろいろな図面を描けるのではないでしょうか。

データです。

V1.7.5 リリース

issue#51~#54対応を行ったバージョンをリリースしました。

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Release v1.7.5のリリース

編集メニューに[色の繰り返し]を追加

2色交互や3色の繰り返しなどを設定したい場合、今までは手動でコピペする必要がありました。それを、まとめて設定できる画面です。

色の繰り返し画面

[追加][削除]ボタンで、任意数の単位を作り、[変更実行]ボタンをクリックすると、上部で対象として選んだひもに対して繰り返し適用します。

CraftbandSquare, CraftBandSquare45 では、ひも幅の繰り返しを指定することもできます。波網代などにに便利です。

描画されない色

無描画色

線の幅がゼロで塗りつぶしも透明な色を指定した場合、プレビュー図に表示されないようにしました。サイズや配置・リスト上は存在しますので、裸の王様のお洋服といいましょうか、スペースを置きたいところで使えます。

サンプルのCraftBandMesh.XML に「無描画色」として追加登録しましたので、更新される場合はインポートしてください。

差しひもの位置(CraftBandSquare)

差しひもの指定に「同位置数」「同位置順」が追加されました。同じ配置面・角度・中心点・開始位置・何本ごと、を複数指定した場合、今までは重なって表示されました。「同位置数」に同じ位置に置かれる差しひもの数をセットし、「同位置順」にそのうちの何番目かをセットすると、並べて表示します。

これらの値は手動で指定することもできますし、[同位置]ボタンをクリックして上記条件をもとに自動判定させることもできます。

この例ですと、こんな図になります。
目の中央に、横には2本・縦には1本の差しひもです。

PPバンド・斜め編みの崩し縞のかご

先に作った崩し縞のかご、同じ模様を斜め組み編みで編んでみました。同じひもの並び(編み方)をCraftBandSquare45に設定しました。

斜め編みの崩し縞のかご

底です。斜め組みで模様がつながる条件に適合します。

斜め編みの崩し縞のかごの底

A4までしか印刷できないプリンターなので、こんな感じで型紙を作りました。縦横同じ長さなので、用紙節約のため上下を少し外しています。

印刷して貼り合わせる手間と、色ごと長さを測って並べる手間を比較して、前者を選びました。正確な長さで作れますので、残り少ない白のバンド(しかも2種)を使い切ることができました。持ち手が1色なのは、実はもう残りがなかったからなのです。

CrafBandSquare45のデータです。

縞のPPバンドのかご#10744

手織りの情報サイト https://www.handweaving.net/ から、プラかごを作ってみました。#10744で、掲載はこちらです。

https://www.handweaving.net/draft-detail/10744/plate-71-figure-9-dictionary-of-weaves-part-i-by-e-a-posselt-united-states-1914?page=0&keyword=10744

ストライプのPPバンドの残りを使ったのは先と同じです。先に登録した「緑ライン」「オレンジライン」をそのまま使いました。

手織り模様のかご#10744

1×1が多いからそのままの幅で作れるかと思いましたが、四方網代箇所はちょっと難しい。緩いと浮いてしまうし詰めすぎると他部分まで狭くなるし、位置が偏在しているので歪みやすい、ということがわかりました。

底です。

手織り模様のかご#10744の底

編み図です。

データです。[ひも上下]の側面に、8×8の1単位が入っています。

PPバンド・鶴模様のかご

クラフトバンド/紙バンドで作った鶴模様のかご、PPバンドでも作ってみました。

次のように、PPバンドの特性に合わせた、底・側面ともに8×8単位の繰り返しです。

  • 3つ飛びは粗すぎるので、2つ飛びの網代編みで
  • 幅を細かく変えられないので、全幅と1/2幅の2種で

できたかごがこちら。

鶴というより、カエルのような。。でもまあ、PPバンドの場合は、サイコロの四や五でも千鳥なんですから、これだって鶴模様、ということにしましょう。

底からみたところ。

鶴模様のかごの底

外側からの編み図です。編み方自体は2つ飛び網代なので、色と幅を合わせてしまえば、編み図は見なくてもいけます。

CraftBandSquare のデータです。色と幅合わせて8本セット、上下4×4の網代編み。底はサイズに合わせて展開し、横中央で切り替えて各対応する側面と模様を合わせました。

波網代の鶴模様のかご

縦ひも・横ひもともに、2色を複数本ずつ交互にし、網代編み(PPバンドの場合は平編みも含む)で編むと、千鳥格子と呼ばれる模様になります。

それに波網代を加えて、千鳥をスリム化するとになります。
四方網代底をベースとし、鶴模様のボックスを作ってみました。

波網代の鶴模様のかご

連なって見えるように模様の数は多くしたい、けれどサイズは20センチまでに収めたい、ということで、波網代については、6幅・4幅・3幅・2幅・2幅・2幅・3幅・4幅・6幅の9点を単位とし、縦・横の四角数は各3単位27個としました。

今までの波網代は1~2セットで作ってきましたので、3つ飛び6×6との関係はあまり考慮しませんでした。でも、今回は繰り返しが入ります。6では波にならないし、12では大きくなりすぎる、間をとったのが9点です。9と6の最小公倍数は18ですから、各方向少し異なる2種類の鶴が組み合わさった形状になっています。

底です。四方網代がベースなので、十字ラインができていますが、模様はそこそこつながっています。

波網代の鶴模様のかごの底

編み図の底の部分だけ拡大したのが下図です。左側が四方網代編みそのままで、右側が上で作ったもの。赤の中心線の両脇で数点、模様を見ながら、重なって編みにくい箇所をつぶしたのですが、差がわかるでしょうか。

データです。Ver.1.7.4以降で開いてください。

波網代のヘリンボーン編みのかご

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。3行目最後の「波網代(1,3,5,7)」をベースにしたかごを作ってみました。 オリジナルの「波網代(1,3,5,7)」で使っている竹ひごの幅は、縦横とも1幅・3幅・5幅・7幅の4種、各3点ずつ、

1,1,1,3,3,3,5,5,5,7,7,7,5,5,5,3,3,3

の繰り返しで、3つ飛びです。これを、3幅・4幅・6幅・8幅の4種、2点/3点で作ってみました。中の四角のへリンボーン編み、各辺1単位の正方形です。

波網代のヘリンボーン編みのかご

底から見たところ。

波網代のヘリンボーン編みのかごの底

外側からの図です。

データです。Ver.1.7.4以降で開いてください。

「色々な網代編み」に掲載されている21種の網代編み模様、これでコンプリートです!
佐倉竹芸保存会様、ありがとうございました。