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PPバンドのかご

『斜め編みでかわいいプラかごを作ろう』園児からシニアまで楽しめました

初心者にはちょっと難しい斜め編みですが、型紙を使えばかなり簡単に作れるようになります。子どもでもできるのか、初めてでもどのくらいの時間で完成できるのか、Y.S.Cの皆さんのご協力のもと、試してみることができました。

用意した型紙は、A3に収まるサイズのもの、4×4×2.5~3×2×3の5種6枚です。
結果としては、大人で平均1時間、小学校4年生くらいから一人で作ることができました。

体験会の様子

のべ約20人ほどの参加でしたので、順次型紙を使い回しましたが、その時間差で、先に作った方が後の方に教えるなど、皆で楽しく作ることができました。脳トレみたいで難しいと言いながらも、その分、出来た時の達成感が大きかったとのこと。

PPバンドは10色+ストライプ2色を用意したのですが、みんな違う配色。最初の色選び、そして斜めに折ると想定外の模様に変わるところも、楽しんでいただけたようです。

小さい子はお母さんと一緒に作りましたが、色を選んで、型紙に合わせてハサミで切ったり、折った端を最後に差し込むところはできましたので、自分のかごができた、と嬉しそうでした。

順次で入れ替わりがあったため、全員ではありませんが、15名ほどの方に記入していただいたアンケート結果です。

感想欄にいただいたコメントです。

  • 1時間半、集中しました。
  • すごく興味深かったです。頭の体操になりました。
  • 色を自分で選べるのもすごく楽しそうでした。折り曲げるのは少し力がいりましたが、完成するとうれしいです!! ご指導ありがとうございました
  • 上下のくりかえしがこんらんする。でも、たのしかった。ありがとうございました。
  • 集中できて楽しかったです。ありがとうございました。
  • 難しかったけど集中して楽しくできました。ありがとうございました。
  • できあがるとすごく嬉しいです!!息子も先生にご指導いただき、やり切っていて、嬉しそうでした(^-^)
  • たのしかった。(娘と一緒にできてすごく楽しかったです。ありがとうございました・母)
  • 色選びから楽しくさせていただきました。今回は息子色でしたので、次回は私色で作りたいです^_^ ありがとうございます
  • たのしかったです
  • すきまをうめることがむずかしかった。
  • たのしかった

Y.S.Cの皆さま、ありがとうございました。

アンケートのエクセルを添付しておきます。

斜め組み編み2色のドット模様の作り方

斜め組み編み2色のドット模様の作り方です。

CraftBandSquare45のプレビュー図に色塗りしました。側面の模様を同じにするためには、底は単純な交互ではなく、底の中央線で切り替えが必要でした。
次の図は、底の外側から見たものになります。

2色のドット模様の底組み

交互にするには、斜め網代編みの時と同様、2色のバンドを重ねる必要があります。

  • 赤で囲った場所…左右の色の切り替え箇所
  • 緑で囲った箇所…上下の色の切り替え箇所

です。それぞれのバンドの中央を切り替え箇所としました。重ね方については、

  • 横のバンドの切り替えは、縦のバンドの裏になる位置
  • 縦のバンドの切り替えは、横のバンドの裏になる位置

そして、今回は、次のように重ねました。

  • ブラウンを上、こげ茶を下にする
  • 重なる位置の裏は、こげ茶とする
  • ブラウンのバンドは、表になる四角の隣まで
  • こげ茶のバンドは、表になるブラウンの四角1個分、余分に重ねる

これにより、バンド4本分+α程度、重ねることができます。
あとの作り方は、斜め網代編みと同様です。

作って分かったことは、

  • 中央部付近では、4枚が重なることになり、PPバンドとはいえ厚みがでてくる
  • 縦横1目ごとに組んでいるので、厚いところはずれやすい

また、上の図の裏側(かごの内側の底)は、四角3つ分連続してこげ茶になっています。置いて使うかごで、内側の底の方を目にするような場合は、模様を内側にした方がよいかもしれません。

底と側面が交差する4辺の模様は、斜め網代編みと同じです。つまり、側面が網代編みであってもドット模様であっても、同じ底の組み方から作れるということです。
ひもが重ねやすく、表・裏ともきれいな模様の底に組むことができたら、側面は網代編みにでもドット模様にでも作れる、ということですね。

では、正方形ではなく長方形だとどうでしょう。例として、横の四角数10個・縦の四角数5個のデータを作って、同様に色を塗ってみました。赤・緑で囲った場所は上と同様です。

長方形の場合

間にある、横の四角数10-縦の四角数5=5個に相当する部分は、切り替えなしでいけることがわかります。ライン模様の場合は切り替えなしは正方形のみでしたが、ドット模様の場合は正方形がいちばん切り替えが多くなるんですね。

10×5のデータをつけておきます。色の切り替えは含まれませんが。

斜め組み編み2色のドット模様

ライン模様を作ったのであれば、ドット模様も試してみましょう。

同じく、四角数6×6、斜め網代編みライン模様と同サイズ、ブラウンとこげ茶の2色です。

ドット模様

底です。

ドット模様の底

内側です。

ドット模様の内側

もとにしたデータをつけておきます。データをもとに、手作業で色を塗り、組み合わせて作りました。作り方については次回

斜め組み編み2色のライン模様

縦横とも同じ2色を交互に編んだ場合、模様としては線になります。
でも、斜め組み編みの場合は、角のところで縦横の方向が変わるため、すべてのバンドをそのまま交互にすると、縦横の切り替えが発生します。

線としてつながるように作ってみました。四角数6×6、斜め網代編みと同サイズ、使った色は同じくブラウンとこげ茶です。

線がつながる

内側はこんな感じ。

線がつながる例の底

このかごの底組み図を見ると、底の角4点それぞれ、同じこげ茶のバンドが2本になっています。底の角を中心として、縦・横のバンドの方向が90度変わるため、例えば

  • 横のバンドがブラウンであれば → 角を挟む縦の2本のバンドはともにこげ茶

でないと、それぞれの側面において、ブラウンと交互になりません。

6×6の底組図

上の赤丸に示す、上の角で縦のこげ茶が2本になるとすると、こげ茶2本が下の角になる必要がありますから、縦の四角数と横の四角数は同数、つまり正方形が条件になります。

また、この例では、縦・横の四角数が6個、つまり偶数ですから、左の角と右の角となる縦バンドの色はブラウン、従って左右の角をはさむ横バンドはこげ茶2本となります。

では、縦・横の四角数が奇数の場合はどうなるか。左右の角となる縦バンドの色はこげ茶になりますので、左右の角をはさむ横バンドはブラウン2本となります。

縦の四角数・横の四角数が奇数(7個)の例です(縦横入れ替わっていますが)。この場合も、立ち上げて組んだ時、線がつながることがわかるかと思います。

7×7の底組図

結論

線がつながるように作れるのは、縦横同数、つまり正方形の時のみ。
中心に同じ色を重ねるようにバンドを配置しますが、

  • 四角数が偶数の場合は、重なる色は、縦・横とも同じ
  • 四角数が奇数の場合は、重なる色は、縦・横で異なる

ようにすれば、線がつながる、ということです。

上のかごのデータです。

参考に、7×7(奇数)パターンのデータもつけておきます。

PPバンドの斜め組み編みの模様

最初に作ったPPバンドのかごのパターンで、斜め組み編みのバッグ、プラかごを作ってみました。

斜め組みのプラかご

このパターンだと、模様がきれいにつながります。底から見ても

斜め組みのプラかごの底

縁の処理は対角線に折っているのですが、折って重ねるバンドの色も同じになりました。

斜め組みにした時の模様は、斜め網代編みの底の組み方でみたように角で縦と横が入れ替わります。色との組み合わせでは2色の小かごのように途中でバンドの色を変える必要がありました。

でも、このパターンだとOK。2色以上でOKになる条件を考えてみました。

作り方条件このかごの例他の例
単位となるバンドの数3以上73や4や5など
単位となるバンドの色左右対称の並びであること深緑・ブラウン・こげ茶・ブラウン・こげ茶・ブラウン・深緑赤・白・赤など
横の側面単位の整数倍×2×3や×4
縦の側面単位の整数倍×1×2や×3

高さについても、単位の2倍となっているため、折って重ねるバンドも同じ色になったのですね。透明色を使うような場合、同じ色が重なった方がいいですよね。

データです。色もそのままです。

追記
・「フルオーダーのオペレーション」このパターンによる様々な模様の例
・「波網代の立ち上げ」ページ末’Square45’に根拠を示す図があります