日別アーカイブ: 2023年12月28日

長桝網代編みの条件(2)

長桝網代編みの横の(小さい方の)四角数については、

  • その数で立ち上げ位置が(上の四角/中の四角/下の四角)が決まる
  • いずれの位置でも立ち上げ可能
  • 従って、横の四角数はいくつでもよい

ということがわかりました。


次は、縦の(大きい方の)四角数です。この数については、いくつでも良さそうです。

試しに、横の四角数を14としてすべて同じにし、縦の四角数を32~15の間で少しづつ変えた絵を作ってみました。

絵を並べてみると、それぞれの底が、2つの部分で出来ているのが読み取れるでしょうか。この2つの部分についてまとめたのが下の表です。

呼び名表示と形状編み目縦の四角数(32~15)との関係
角(かど)にかからない中央部分黒の点線(角丸四角)で囲まれた中、平行四辺形3つ飛び網代編みが平行に並ぶ高さは、すべて同じ
幅は、縦マイナス横
角(かど)の三角形部分黒の点線の外側、左側と右側、各二等辺三角形(上図は仮・次節で説明)すべて同じ

表の「縦の四角数(32~15)との関係」欄にまとめていますが、横の四角数が同じであれば「角にかからない中央部分」の高さ、および「角の三角形部分」の形状は、縦の四角数によらず同じです。縦の四角数の影響を受けるのは「角にかからない中央部分」の幅だけです。

「角にかからない中央部分」の幅は、縦の四角数から横の四角数をマイナスした数です。そしてこの幅の値は、いくつにでも作ることができます。ということは、縦の四角数も、いくつにでも作れる、ということです。横の四角数で決まる三角形部分とは無関係に。


そして最後に、残りの「角の三角形部分」を見てみましょう。上の図ではまだ仮の絵で、横の四角数によって決まる立ち上げ位置(上の四角/中の四角/下の四角)だけが合っている状態です。これを、「長桝網代編み」の

  • 飛び数は、1,3,5でできている
  • 3つ飛び模様は長方形に繋がっている
  • その長方形は入れ子になっている

のように作れるのでしょうか。

以下の図は、上図の右から2点目、14×20の図です。赤の中央線のところに不連続な並びがありますが、三角の内側(角側)2本分をグレーの帯でマスクしてみました(元がわかるよう少し透過性を持たせています)。

マスクされた状態で全体を眺めてみると、つながった、入れ子の長方形が見えてきませんか?それに、ベースが3で出来ていますから、1,3,5でつながりそう、ですよね。

つながりのちょっとした入れ替え、マッチ棒クイズみたいだと思いませんか?