日別アーカイブ: 2025年11月27日

編みかごと貼りかご

接着剤なしで和紙を編んで箱をつくってみたわけですが、伝統的には、和紙は厚紙や竹の枠に貼り付けるのが普通の方法でした。”編む”ならば予めテープにした状態、つまり紙バンドからでした。でも、ネット通販サイトを見ていたら、紙バンドを貼り合わせて作ったかごが販売されていました。

編まずに作れるなんて!! 考えたこともありませんでした。ずっと編み目ありきで、編み目のない行や列は警告対象としてきたのに。でも、そう、紙ならば、編み目でなくても、貼り合わせることができるのです。

ということで、作ってみたのがこちら。同材料・同サイズ・同間隔で、左側が従来の四つ目のかご、右側が貼り合わせて作ったかごです。

編みかごと貼りかご

貼りかごは、縁もそのまま1本を貼り合わせただけなので、少し丸い形になっています。また、貼り合わせだと縦横が交差しないので、縦ラインもしくは横ラインのテクスチャになりますが、今回は垂直ひもの端が外から見えないよう、横ラインにしました。

平たく置くと、材料のバンドが直線ではなくゆるやかにカーブしているのです。型紙に合わせて補正しつつ、全交差箇所に、十分量のボンドをのせるのが結構大変でした。素材もテクニックも必要で、きれいに作るのはなかなか難しいです。

編みかごと貼りかごの底

編みかごは、編み目自体を固定しているわけではないので、力がかかると多少交差位置がずれますが、貼りかごずれはありません。編まれていない=弱いわけではない。柱&梁で支えるのとツーバイフォーのように、構造が異なるようです。それぞれのかごに合った使い道があるのでしょう。

編みかごのプレビュー図です。縁を折り返しています。

貼りかごのプレビュー図です。これを型紙にして、上の側面・下の側面に、それぞれ左右に4本分、垂直方向のバンドを加えて水平方向の編みひもを伸ばしました。

編みかごと、貼りかごのデータです。