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箱型のかご

花ますあじろ編みのボックス

名称花桝 網代 編み
連続小桝 網代 編み
中心1 網代 編み
名称(読み)はなます あじろ あみ
れんぞくこます あじろ あみ
ちゅうしん1 あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位10×10
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

竹細工の文献
『図説 竹細工入門~竹製品の見方から製作へ~』佐藤庄五郎、共立出版、1993

55ページ、図3・20 編み方のちがいによるますあじろの変化 として3点の図が載っています。その中から一番シンプルな (b)花ますあじろ を作ってみました。

花ますあじろ編み

1単位が10×10、4側面と高さにそのまま2回、繰り返しました。

底は側面とは別なので、X字型の網代を試してみました。開き網代編みでは、左上と右下・右上と左下の斜めの線が、X字の中心で2本分シフトしています。これを、シフトさせずにそのまま繋げたら、どうなるのかな?と思ったのです。

やってみると、上下・左右にひもが重なるし、4,6 の飛び数が出てきて、なるほどこれは、あまり良くないな、ということがわかりました。

底、X字型の網代編み

展開図・編み図です。CraftBandSquare で開いた時、側面にある10×10が花ますあじろの1単位です。底は無視してください。

花ますあじろ編み

データです。

追記
底の シフトさせずにそのまま繋げる開き網代、ですが、左下-右上ラインと右下-左上ラインのクロス部分が3,5 になるタイプと4,6になるタイプの2通りがありました。この例の4,6だと重なりますが、3,5で作れば重なりません。実際、側面のクロスは3,5なのですから!

開き網代編みのトレイ

名称開き 網代 編み
十字開き 網代 編み
名称(読み)ひらきあじろ あみ
じゅうじひらき あじろ あみ
模様タイプ中心からの4象限
単位各象限 6 × 6 [3つ飛び]
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

ますあじろの変化として『図説 竹細工入門~竹製品の見方から製作へ~』には「開きあじろ(十字開きあじろ)」という名前だけ載っていますが、もうひとつの文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
86ページ「22 開き網代編み」に、図が掲載されています。同様のトレイで作ってみました。

開き網代編みのトレイ

底です。

開き網代編みのトレイの底

データです。データの作りは四方あじろ編みと同じです。


四方あじろ編みのトレイ

名称四方 網代 編み
違い桝目 網代 編み
名称(読み)しほう あじろ あみ
ちがいますめ あじろ あみ
模様タイプ中心からの4象限
単位各象限 6 × 6 [3つ飛び]
バンド幅
飛び数1,2,3
対称性1/4回転
備考

竹細工の文献
『図説 竹細工入門~竹製品の見方から製作へ~』佐藤庄五郎、共立出版、1993

から、次に作ってみたのは、55ページ、図3・19 中心の編み方のちがいによるますあじろの変化(四方あじろ) です。

もうひとつの文献『かご編みの技法大全』92ページには「24 配色違い桝目網代編み」として載っています。

四方あじろ編みのトレイ

底はこんなです。

四方あじろ編みのトレイの底

データは、先のトレイと同様、模様が側面につながるように作ってみました。

CraftBandSquare で開くと[ひも上下]のパターンが見られますが、側面についてはサイズに合わせていますので、再利用には調整が必要です。底のパターンを拡張して使ってください。

ところで、このパターン、かつて作ったパターンによく似ています。「斜め網代編みの底の組み方」を検討した時の正方形パターンです。上下十字に切り替え線があり、上と下・左と右が上下逆対称というところが。

四方あじろについては、同書には、

ますあじろと異なり、底編みから胴への編み上げが容易なので,花かごなどの底編みに応用される

と書かれています。これって、斜め網代編みの立ち上げのこと、ですよね。「四方あじろ」の応用に「長ますあじろ」があるとも書かれていますが、正方形を長方形にするということでしょう。ということは、斜め網代編みの底の組み方は、四方あじろだったってことなのでしょうか!!

データです。

絞り網代(しぼりあじろ)編みのトレイ

名称絞り 網代 編み
名称(読み)しぼり あじろ あみ
模様タイプ中心からの4象限
単位
バンド幅
飛び数1~9
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

しぼります目あじろを作ってみて、ひも幅のバリエーションは意外と少ない、と感じました。波網代のように繰り返すならともかく、無限に広がるますあじろでは、4種なんてあっという間の上限です。中央十字部を除く左上・右上・右下・左下の領域は、広がると、”絞り”ではなくなるのです。

もうひとつの文献
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
82ページ「19 絞り網代編み」に、同じ”絞り網代”が載っています。こちらは、同じひも幅ベースで作られており、広がるとちょっと違う模様が見えてきます。こちらのタイプであれば、サイズに合わせた調整をすれば、上限は無いでしょう。

この模様で、トレイを作ってみました。A4サイズです。

なぜトレイか、というと、今のところCraftBandSquare には、ひも上下のパターンに、水平・垂直各50点まで、という仕様上の制限があるからです。模様=繰り返しパターンの想定でしたし、1.5cm×50=75cm 分あれば十分かなと。

なので、ちょっと変則的ですが、プレビュー図で見た時に底と側面がつながる形で模様のデータを作りました。トレイとしてのサイズについては、別途データを作成し、このデータのカットリストでひもを準備します。そして、模様データの編み図に従って、内側から見た模様を作りました。

底です。側面の模様は底の続きです。

絞り網代のトレイの底

データです。模様とサイズ、2点です。

しぼります目あじろ(絞り桝目網代)のかご

名称絞り桝目 網代 編み
変形桝 網代 編み 3
名称(読み)しぼりますめ あじろ あみ
へんけいます あじろ あみ 3
模様タイプ中心からの4象限
単位
バンド幅水平・垂直とも、中心から外に段階的に狭→広
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

ますあじろのバリエーションです。バンドの幅を変え、中心を狭くしたのが”しぼります目”です。先と同じく、ベースは、

『図説 竹細工入門~竹製品の見方から製作へ~』佐藤庄五郎、共立出版、1993
54ページに、図3・18 幅と編む順序のちがいによるますあじろの変化 (b)しぼります目あじろ です。

中心からの本幅、3,6,9,12 で作ってみました。

しぼります目あじろ

今までと同様に、写真で見えている2つの側面は、元図、および[上下交換]した2パターンです。本数は少ないのですが、幅広のひもの比率が多くなっているため、先より大きめのかごになりました。

底は、3つ飛びの網代編みですが、縦ひも・横ひもとも中心から外側にむけて幅が段階的に広くなっていますので、”波網代編み”の状態になりました。

しぼります目あじろの底

データです。CraftBandSquare で開いていただくと、展開図・編み図を見ることができます。ひも上下のパターンは、サイズは異なりますが、ますあじろ編みと同じです。