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箱型のかご

手織りの模様のかご#10115

模様は人類の知恵。ひもを編んで作る模様は縄文時代からあったとのことですが、もう少し後となると手織りでしょうか。つるの恩返しも眠りの森の美女も、千年レベルの昔話です。

その手織りの情報を集積しているサイトがあります。
https://www.handweaving.net/
草案約7万6千点・歴史的な文書数千点・各種ツールを網羅した、織りのデジタルリソースです。

試しに、ここに掲載されている模様で かご を作ってみました。クラフトバンド/紙バンドでも作れそうな3つ飛びがメインのものです。模様番号は#10115、記載ページは以下。
https://www.handweaving.net/draft-detail/10115/plate-45-figure-1-dictionary-of-weaves-part-i-by-e-a-posselt-united-states-1914

できたかごがこちら。
下手ですみません… でも、ずーーっと遠くから眺めると、ちゃんと模様に見えます。

#10115

内側は2つ飛びの網代編みです。

#10115の内側

パターンの単位は8×8、縦ひもと横ひも各22本で、4側面で模様がつながります。

模様の使用にあたって、許可をいただきました、HandWeaving.net 運営者の Kris Bruland さん、ありがとうございました。

データです。

丸網代編みのかご

名称丸 網代 編み
名称(読み)まる あじろ あみ
模様タイプ中心からの4象限
単位
バンド幅水平・垂直とも、中心から外に段階的に広→狭
飛び数1~5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考
網代編み模様のインデックス

まんじ紗綾網代編みに続いてもうひとつ、
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
に掲載されている模様を作ってみました。93ページの「丸網代編み」です。

中心の幅を広くすると丸になるということで、10, 8, 6, 4 本幅を組み合わせてみました。

丸網代編み

4側面、それぞれ同じ丸になるようにしています。斜めから見ると丸が並んで見えて、同書94ページの「花網代編み」のような感じになります。

内側はこんなです。幅広のひもがあるので、底は2つ飛び網代編みにしました。

丸網代編みの内側

展開図の編み図です。
じーっと見ていると、底を中心とした同心円が見えるような気がしませんか?上の写真もそうなのですが、定規を当ててみると直線なのです。これも錯視なんでしょうか。

データです。

まんじ紗綾網代編み(卍さやあじろあみ)のかご

名称卍紗綾 網代 編み
綸子 網代 編み
名称(読み)まんじさや あじろ あみ
りんず あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位30×30
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性半回転
備考
網代編み模様のインデックス

網代編みの模様、自分で試してはみたもののまだまだ未熟です。

網代編みについては、
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
によると、縄文時代の土器の底部からも46種の網代編み模様が復原されているとのこと。伝統的な模様が既にたくさんあるのです。

同書、80ページに掲載されている「まんじ紗綾網代編み」でかごを作ってみました。パターンの繰り返し単位は30×30、ベースは3つ飛びで、部分的に1と5が加わっています。縦ひも・横ひもを各30本とし、高さは少し欠けて26段、4本幅で作ってみました。

まんじ紗綾網代編み

底も3つ飛びで作ったのですが、4本幅だと霧吹きが必要でした。6本幅で不要だったとしても、同じひもの厚さに対して幅が2/3になったわけですから、厚みの比率は1.5倍。その分詰めにくくなるのは当然ですね。

内側はこんな感じ。上下を逆にした模様になっています。

まんじ沙綾網代編みの内側

展開図の編み図です。

オレンジのひもが6mで足りるよう高さは26段で作りましたが、「ひも上下」のデータは30×30のユニット分持っています。CraftBandSquare でデータを開けば、模様の位置は[シフト]ボタンで、上下左右自由に動かすことができます。

例えば、正方形ではなく長方形のバッグを作るとしたら、

  • 縦ひも+横ひもの数が、15の倍数であれば、4側面の模様は連続する
  • 縦ひも+横ひもの数が、30の倍数であれば、相対する側面の模様は同じになる

6本幅、縦ひも41本、横ひも19本で作ってみた例です。

まんじ沙綾網代編みのバッグ

データです。

バッグのデータもつけておきます。

2つ飛び網代編みの模様かご

2つ飛び網代編みのボックス、4方向を組み合わせた菱形模様でかごを作ってみました。模様は側面に作り、ひもの色を変えて明確化しました。

2つ飛び網代編みの模様

底です。2つ飛び網代編み、そのままではやはり無理で、霧を吹いて詰める必要がありました。

2つ飛び網代編みの底

PPバンドと逆で、1×1は作りにくく、極力避ける。また、同じ方向にバンドが並列に並ぶと、PPバンドでは重なってしまいますが、厚さのあるクラフトバンド/紙バンドでは不可能ではない。重なりそうになったら、ボンドで貼るという裏技も使えますし。

上側面、重なった個所をマークしてみました。意図したわけではなく、上下の作りが下手だっただけなのですが、こういうパターンもクラフトバンド/紙バンドでは可能とわかったということで、良しとしましょう。

データです。

波網代編みのボックス2種

名称波 網代 編み
名称(読み)なみ あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位バンド幅のセットに対して、
6 × 6 [3つ飛び] / 4 × 4 [2つ飛び] で編む
バンド幅段階的に広→狭→広→狭
飛び数2もしくは3
対称性
備考
網代編み模様のインデックス

CraftBandSquare では、それぞれのひもの幅を個別に設定することができます。
3つ飛びで、波網代編みで作ってみましょう。

では、波網代編みのひも幅、狭→広→狭、と繰り返せばよいのでしょうけれど、その刻みはどうしたらよいのでしょうか。

単純に考えつくのは、線形とサインカーブ。12本幅、7点を1セットとして、

  • 台形 … 10,9,8,7,6,5,4
  • 波形 … 10,10,9,8,6,5,4

で試してみました。

台形
台形(底)
波型
波型(底)

3つ飛びの網代編み、ひも幅以外は同じ編み方です。比較してみると、台形よりは波型の方が曲率が大きいような気がする、、けど、あまり変わらない、、ようにも思えます。

どちらも変わらないのであれば、台形の方が、ひもを効率的に使えます。12本幅を、8-4, 5-7 として使えますから。

ちなみに、ひも幅の差、グラフで比較するとこんなです。

2個を重ねてみました。さて、どちらが台形でどちらが波型か、わかりますか?

波網代編み、2パターン

台形のデータです。

波型のデータです。

エクセルのデータもつけておきます。