「模様」カテゴリーアーカイブ

模様データが含まれるかご

縞のPPバンドのかご#12316

PPバンドのかご、手許にある色で試してきたのですが、使いきれずに残っていたバンドが2点。緑とオレンジの縞柄です。図柄がプレビューできないと思っていたのですが、本幅線を太くしたら描けるかも、と気づきました。

模様のベースは手織りの情報サイト https://www.handweaving.net/ の#12316、再掲となりますがこちら。

Handweaving.net: Weaving Draft 16 zu 16, 093, Old German Pattern Book, Untitled and Unbound, Germany, Uncertain Date, 1850-1900?, #12316

この模様では、既にかごを作っています。斜めの部分が3つ飛びで並んでいるため、先にはPPバンドを1/2幅と細かくして作りましたが、今回はそのままの幅で作るため、3つ飛びの部分を2つ飛びに変えて 14×14の模様で作りました。

縦ひも・横ひもが緑の縞なので底から見るとこんなです。

縞のPPバンドのかご#12316の底

図を描かせるために、まず[バンドの種類]で、「PPバンド」を複製して”本幅”を3とした「PPバンド(3本幅扱い)」を追加しました。次に、描画色に「緑ライン」と「オレンジライン」を追加登録しました。

そのデータでプレビューした編み図がこちら。縞のおかげで編み目がわかりやすいです。縁の始末は「外向き折り編みひもに重ねて残りも外に折る(PPバンド)」ですが、バンドの縞は外側だけのため、内側に折っています。

たまたまベースが白だから出来ただけで、どんなバンドに対しても適用できるわけではありませんが、現状機能の応用例ということで。

データです。そのまま使うには、上述のバンドの種類・描画色の追加登録が必要です。側面に 14×14の模様が入っています。

PPバンド・花あじろ風のかご#28459

水平・垂直の中心を幅広にする花あじろ編みですが、手織りの情報サイト https://www.handweaving.net/ にも、中心を広くする模様 #28459が掲載されています。

https://www.handweaving.net/draft-detail/28459/page-184-figure-23-donat-franz-large-book-of-textile-patterns-germany-1895?page=0&keyword=28459

9×9の繰り返し模様です。1×1も含まれているのでPPバンドで作ることにしました。
1/2本幅をベースとし、水平の中心2本・垂直の中心2本はともに同じ上下になっていますので、1本幅で代替しました。結果、模様の単位は8×8で、水平・垂直の中心が幅広となりました。

できたかごがこちら。

花あじろ風のかご

近くで見ると単なる四角の連なり、強いて言えば大きな格子の中に小さな格子という感じでしょうか。でも、5メートルほど離れて眺めると、丸らしき模様が見えてきます。写真右上に、離れて見た時の全体が小さくなった状態を載せてみましたが、わかるでしょうか。

正面写真です。近くから・遠くから、眺めてみてください。45度傾けると、波のようにも見えませんか?

花あじろ風のかご

展開図・編み図です。

展開図・編み図

データです。

花あじろ編みのボックス

名称花 網代 編み
名称(読み)はな あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位18 ×18
バンド幅水平・垂直とも、単位ごと、中心は広→外に狭
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

図3・20 編み方のちがいよにるますあじろの変化 の続きです。文献は
『図説 竹工入門~竹製品の見方から製作へ~』佐藤庄五郎、共立出版、1993

55ページ、3点の図の3番目 (c)花あじろ です。

繰り返しの単位は 18 × 18 で、その単位の中で、幅が中心から外へ広→狭 となっています。4側面と高さ、各2単位で作ってみました。1,3,5飛びの組み合わせでできているのは、なるほど竹細工だと思います。

最初は 8本幅→4本幅→3本幅→4本幅でデータを作ったのですが、22センチではちょっと大きすぎるかなと思い、6本幅→3本幅→2本幅→3本幅に変更しました。でも、2本幅が入ると作りにくく、大きくても良かったかも、と思いました。

底は、3つ飛びの網代編みです。幅が段階的に変わっていますので、波網代状態です。

展開図・編み図です。CraftBandSquare で開いた時、側面にある18×18が1単位です。ひも上下は1単位ですが、縦ひも・横ひも・側面の編みひもは各2セット分。変更して使う際には、ひも幅と位置を合わせる必要があります。

また、下・左側面は、上・右側面に対してひも1本分、右にシフトしています。ひも幅が偶数単位の奇数中心だからです。角の2辺がずれてしまうのですが、とりあえず単位を優先しました。

花あじろ編みのボックスの編み図

データです。

連続ますあじろ編みのボックス

名称連続桝 網代 編み
小桝 網代 編み
名称(読み)れんぞくます あじろ あみ
こます あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位水平18 × 垂直14
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

図3・20 編み方のちがいよにるますあじろの変化 の続きです。文献は
『図説 竹工入門~竹製品の見方から製作へ~』佐藤庄五郎、共立出版、1993

55ページ、3点の図の1番目 (a)連続ますあじろ です。

連続ますあじろ編み

1単位が 水平18×垂直14で、10×10の(b)花ますあじろより少し大きい。同様に4側面と高さに2回繰り返しましたが、ベースは少し細めの4本幅にしました。

内側は、上下交換した模様になっています。

連続ますあじろ編みの内側と底

底は、X字型の網代、別パターンを試してみました。X字の中心で上と下を入れ替えるとどうなるか?です。やってみると、そのまま繋げた時と同様、中心の上下・左右にひもが2本ずつ重なります。この重なりを1本にすると開き網代編みになるわけで、結局、1,3,5 にするにはセオリー通りにするしかない、というわけです。

ただまあ、開き網代を上下・左右対称にするには奇数にしなければなりませんが、今のように偶数にしたい時には、ありなのかもしれません。

展開図・編み図です。CraftBandSquare で開いた時、側面にある18×14が連続ますあじろの1単位です。底は無視してください。

連続ます網代編み

データです。

花ますあじろ編みのボックス

名称花桝 網代 編み
連続小桝 網代 編み
中心1 網代 編み
名称(読み)はなます あじろ あみ
れんぞくこます あじろ あみ
ちゅうしん1 あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位10×10
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

竹細工の文献
『図説 竹工入門~竹製品の見方から製作へ~』佐藤庄五郎、共立出版、1993

55ページ、図3・20 編み方のちがいによるますあじろの変化 として3点の図が載っています。その中から一番シンプルな (b)花ますあじろ を作ってみました。

花ますあじろ編み

1単位が10×10、4側面と高さにそのまま2回、繰り返しました。

底は側面とは別なので、X字型の網代を試してみました。開き網代編みでは、左上と右下・右上と左下の斜めの線が、X字の中心で2本分シフトしています。これを、シフトさせずにそのまま繋げたら、どうなるのかな?と思ったのです。

やってみると、上下・左右にひもが重なるし、4,6 の飛び数が出てきて、なるほどこれは、あまり良くないな、ということがわかりました。

底、X字型の網代編み

展開図・編み図です。CraftBandSquare で開いた時、側面にある10×10が花ますあじろの1単位です。底は無視してください。

花ますあじろ編み

データです。

追記
底の シフトさせずにそのまま繋げる開き網代、ですが、左下-右上ラインと右下-左上ラインのクロス部分が3,5 になるタイプと4,6になるタイプの2通りがありました。この例の4,6だと重なりますが、3,5で作れば重なりません。実際、側面のクロスは3,5なのですから!