日別アーカイブ: 2025年10月31日

底の重ね位置

折りカラー編みでは、側面で折り返したバンドを底まで編み重ねますが、底の中はどこまで重ねたらよいのでしょう。今まで、各辺からのバンドは、とりあえず底の中央線までとしていましたが、改めて、位置を変えて比べてみました。

縦横の四角数は5と6、最初の配置や折り返しは同じで、底の中でどこまで重ねるか、を変えた3種、格子(ドット)模様です。

左から、A:底の辺B:中間位置C:底の中央線、まで重ねたときのパターンです。長辺側が重なっている例となります。

折りカラー編みの底の模様

同様に、左から、A:底の辺B:中間位置C:底の中央線、まで重ねたときのパターンです。短辺側が重なっている例となります。

折りカラー編みの底の模様

まず、それぞれの数を数えてみました。辺にかかる部分を除いてカウントした値に、辺上のカウントをカッコ付きで加えています。

同じ色が連続する四角数の最大

C:底の中央線では最大2で、大きく連続することはない。辺に近づくほど連続した領域が大きくなっていきます。

同色領域数A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
外側・黒の最大数1392
外側・赤の最大数122
内側・黒の最大数1172
内側・赤の最大数122

バンドごと、同色2点が並ぶ数

C:底の中央線まで重ねたパターンが、2個並び数が一番少なくなっています。2個並び数が少ないほど、格子模様に近いと言えるでしょう。

2個並び数A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
外側・横ひも・黒12106
外側・横ひも・赤024
外側・縦ひも・黒12106
外側・縦ひも・赤024
外側・2個並び数合計242410
内側・横ひも・黒1086
内側・横ひも・赤024
内側・縦ひも・黒1086
内側・縦ひも・赤024
内側・2個並び数合計202010

同じ色が並ばない、独立した四角の数

重なり位置が、中央から遠いほど、独立した四角の数が増えています。一番多いのは、A:底の辺のパターンです。独立した四角数が多いほど、格子模様に近いと言えるでしょう。

独立四角数A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
外側・黒の独立四角数15 (+6)5 (+14)6 (+14)
外側・赤の独立四角数241813
外側の独立四角数39 (+6)23 (+14)19 (+14)
内側・黒の独立四角数16 (+8)8 (+14)6 (+14)
内側・赤の独立四角数201913
内側の独立四角数36 (+8)27 (+14)19 (+14)

同じ色が連続する領域の数

同じ色が一続きになっている領域を1と数えます。最小の独立四角、最大の同色領域、いずれも1です。
A:底の辺が一番多く、次いでC:底の中央線、B:中間位置の順です。領域数が多いほど、格子模様に近いと言えるでしょう。

同色領域数A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
外側・黒の同色領域数17 (+6)7 (+18)12 (+18)
外側・赤の同色領域数242221
外側の同色領域数41 (+6)29 (+18)33 (+18)
内側・黒の同色領域数18 (+8)10 (+18)12 (+18)
内側・赤の同色領域数202321
内側の同色領域数38 (+8)33 (+18)33 (+18)

その他の指標

指標A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
バンドの使用量◎ 少ない〇 少し多い△ 多い
底の丈夫さ△ 二重〇 二重/四重◎ 四重
編む手間◎ 少ない〇 少し多い△ 多い
切り替え位置◎ わかりやすい△ わかりにくい〇 慣れればわかる

まとめ

比べてみると、どの点から見てもベスト、というパターンはありません。用途、サイズ、色、模様、素材、手間その他を総合的に勘案して、何を選ぶかでしょう。

なお、選択にあたっては、赤のバンドと黒のバンドは交換可能ですし、長辺側/短辺側は折り返し方向を変えれば入れ替えられます。また、A/B/C については内側と外側は同じである必要はなく、例えば外側はA:底の辺・内側はB:中間位置などとすることもできます。

縦横の四角数は5と6という、あくまで一例ではありますが、代表的なパターンとその傾向として、判断材料になればと思います。

データです。3点とも同じです。Ver1.9 からの .cbmesh ファイルですが、旧Verでもそのままドラッグすれば開けます。