「網代編み」カテゴリーアーカイブ

網代編みに関連する

変わり小桝3網代編みのかご

名称変わり小桝3 網代 編み
名称(読み)かわりこます3 あじろ あみ
模様タイプ斜め十字に帯領域で分割
単位各領域部分は10×10
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性半回転
備考

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。2行目の「変わり 小桝 3」でかごを作ってみました。

変わり小桝3網代編みのかご

底です。

変わり小桝3網代編みのかごの底

中央十字にラインが入っていますが、四隅の領域は花ますあじろになっています。プレビュー図をプリントアウトし、花ますあじろ模様が連続する箇所を折って、立ち上げ・側面位置を選びました。

左図だと対称で花模様の位置も同じになりますが、織れません。四角半分ずらしたのが右図です。左右もつながるし、高さの差も四角半分で済みます。

最初からこんな紙モデルを作れば、すぐにわかったはず、、ではないのです。いろいろやってみた結果、ようやく側面の図のつながりが読めるようになったのでした。

最初に作った変わり小桝網代編みのかご(上)と比べるとその成果がわかるでしょう。模様の切り替え位置という、とても普通な場所に落ち着きましたが。

変わり小桝(花ますあじろ)の側面角の比較

編み図です。

データです。底に使用サイズより少し大きめに作った「変わり 小桝 3」の模様を入れています。

組み換え網代編み2のかご

名称組み換え 網代 編み 2
名称(読み)くみかえ あじろ あみ 2
模様タイプ単位の繰り返し
単位18 × 18
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性半回転
備考

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。3行目の「組み替え網代 2」のかごを作ってみました。

できたかごはこんなです。

組み換え網代編みのかご

底から見たところ。

組み換え網代編みのかごの底

縦と横に網代編みのラインが作られますので、4つの側面の辺で、いろいろな組み合わせを試してみました。

4つの側面の角と、対応する編み図です。繰り返し模様ですので、側面に相当する箇所を編み図の別の位置から切り貼りして突き合わせ、編んだ編み目と較べてみました。

編み目と編み図

両側面のひもが、辺で山形や谷型になる箇所があります。ひもの交差はひもに対して直角ですから、山形や谷型の場合は、どちらかの側面に切り替え線が入ります。その結果、元が1×1.5的なところが1×1になったりします。4本幅ではきれいに詰められません。

模様を優先して線が入らないようにするのか、1×1にならないよう模様を犠牲にするのか。選択可能ならまだしも、両側面とも1×1になってしまう箇所もあります。その部分だけ編み方を変えるなら、よい変え方はあるのでしょうか。

作るのは大変でした。。詰め方もまだいまいちですが、これがやっと。なにぶん素人ですので、交色で作った編み図の色が頼りだというのに、角にはそれがないのです。わりとシンプルなラインでこれですから、模様を編める方ってすごいです。

編み図です。

データです。底は、繰り返し模様の1単位です。

変わり小桝2網代編みのかご

名称変わり小桝2 網代 編み
連続桝 網代 編み
名称(読み)かわりこます2 あじろ あみ
れんぞくます あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位32 × 32
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。2行目の「変わり 小桝 2」でかごを作ってみました。同じ模様が「八女市伝統工芸館」では「58 連続桝網代 」となっています。

先の試作で、側面の辺が重要であることがわかったので、各側面半分ずつ・合わせてひとつの長方形になる位置に辺を置いてみました。

底です。側面の辺が「中の四角」状態になったわけですが、その派生として、続き位置となる底の辺も「中の四角」になりました。

変わり小桝2網代編みのかごの底

側面の辺に相当する編み図です。他の箇所の絵を組み合わせて作ってみました。双方の辺がつながっているのがわかるでしょうか。

花模様の位置が違うことからわかるように、つながった模様にはなっていないのですが、編み目としての連続性はかなり高いです。

でも、このかご、作っていると歪むのです。下図の矢印方向に力がかかるのか、長方形がつぶれて平行四辺形になるような感じ。整形して縁で固定するので、完成すれば問題はないのですが。そして、このひも方向や状態は、長桝網代編みの底を「中の四角」で立ち上げた時と同じ。中の四角は、要注意だということを追認しました。

編み図です。

データです。底が模様の1単位になっています。

変わり小桝網代編みのかご

名称変わり小桝 網代 編み
名称(読み)かわりこます あじろ あみ
模様タイプ斜めに帯領域で分割
単位繰り返し部分は10×10
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。2行目の「変わり 小桝」のかごを作ってみました。

底に模様を作って、そのまま立ち上げるとどうなるのか、のお試しです。斜め45度なので、CraftBandSquare45でデータを作りました。ベースは花ますあじろ模様です。とりあえず、ラインの縁で折ってみました。

角が作れるのだろうか・側面がつながるのだろうか、と思いつつ試してみたわけですが、やってみて、できることがわかりました。

斜めであっても角であっても、90度に交差した縦横のひもを織るという点では他と変わりなかったのでした。編みにくいか編みやすいか、という差があるだけで。

変わり小桝網代編みのかご

底です。

底の辺をどの位置で立ち上げるかはあまり問題ではなく、角から上の側面が交差する箇所、つまり「側面の辺」が重要であることがわかりました。

「側面の辺」部分の拡大です。1×1が入っていて、編みにくい角が、更に詰めにくくなっています。こんな位置は避けた方が良さそうです。

編み図です。

データです。使用しているのは49本ですが、ひも上下には63×63分の模様を入れています。

斜め網代編みとは

いろいろな網代編みを集めてきましたが、いまのところ、(竹細工の)伝統的な模様の中には「斜め網代編み」という名前はありませんでした。たぶんこれは、クラフトバンド/紙バンドの用語なのでしょう。「斜め網代編み」という「模様」というより、「斜めに立ち上げる」という製法であり構造の総称として使われているようです。

竹細工の場合は「斜め」がデフォルトであり、わざわざ「斜め」をつける必要がないということなのでしょう。斜めではなく縦横に平行に立ち上げるのは、クラフトバンド/紙バンドでは普通です。でも、側面には底とは別の編みひもが必要であり、各段をボンドで貼り付けて輪にしたり、連続した長いひもを編んだりします。竹細工ではこちらの方が難しい。底からそのままつながる方が自然なわけです。

編み方との関係をチャートにしてみました。

斜め網代編みの位置づけ

「斜め網代編み」としては、狭義では、斜め45度に立ち上げるタイプのうち、模様ラインが底と平行になっているもの。竹細工では、四方網代編み長桝網代編み長桝二間網代編みが相当しますが、クラフトバンド/紙バンドでは3つ飛びの斜め網代編みであっても、長桝二間網代編み風に作られるケースが多いようです。

広義では、模様ラインが底と垂直のものや、1×1を斜め45度に立ち上げるタイプも含まれるようです。

更には、模様網代が含まれるタイプも。ただ、模様が入る場合、「斜め網代編み」のカテゴリーに入るとは思いますが、できたかごは「~~模様のかご」と呼ばれるでしょう。ということは、構造の総称としてではなく「斜め網代編みのかご」という名前で呼ばれるとしたら、基本の網代編みで作られているということになるのでしょう。


ところで、ここまで出てきた編み方のポイントは、側面のために底をどう作るか、でした。立ち上げた時に・4つの側面が・同じ方向に揃った網代編みになるように、底でちょっと頑張る、といったらいいでしょうか。

その「揃った網代編み」は、シンプルな2つ飛びや3つ飛びの想定です。でも、網代編みには模様がたくさんあります。模様が入るとどうなるのでしょう。

長桝(二間)網代編み・四方網代編み・へリンボーン編みによって、側面の網代編みの方向が揃えられていたら、側面に繰り返し模様を入れるのはそう難しいことではないと思います。周全体の本数を模様の倍数にするとか、一部に入れるなら配置を合わせるなどの調整は必要にしても。

では、「側面のための配慮」などせずに、模様を優先して底を作る。それを立ち上げるとどうなるのでしょうか。やってみましょう。