「メッシュワーク」カテゴリーアーカイブ

2軸・3軸に編んで作る模様

亀甲崩し模様の縦長ケース

「ひらりカラー」でもうひとつ、鉄線編みの平たいケースを作ってみました。

亀甲崩し模様の縦長ケース

クッション封筒といった趣きです。中も同じような模様になっています。

模様の「亀甲崩し」ですが、この名前の編み方があった訳ではなく、以下の条件で試してみた結果です。

  • 3色あるので、3色同じくらい使いたい
  • 両側面の模様を合わせるため、斜めひもについては左右対称に
  • 3の倍数ベース、6点を繰り返す
  • 側面についても、斜めひもと同じ色の並びで

いくつか試して、まず色の並びを決めました。その並びでは、合わせ目の位置を変えることで、次のような2パターンが作られました。シックススター崩しと、亀甲崩し、とでもいいましょうか。右側の方が良いかな、ということで作ってみたのが上の写真です。

でも、作ってみてわかったのは、合わせ目を移動する時には要注意、ということです。底の角はスターの中心に置くというルールは、ペタンコタイプでも適用されるのです。合わせ目をずらしたことでルールから外れてしまったため、封筒の両側面の辺は、続きではなくちょっとイレギュラーになってしまいました。

データです。先と同じ設定ファイルを使ってください。

鉄線編みのタブレットケース

「ひらりカラー」という紙ひもがあります。手が痛くなりにくいそうなので、CraftBandKnotにいいかもと思い購入したのですが、ゲージをとった後そのまま置いてありました。

薄手なので、平たいケースに向いているかもと気づき、メッシュワークを試してみることにしました。手持ちの色は3色、ネットのカタログからRGB値を拾って色を合わせたものです。

鉄線編みのタブレットケース

平たい形状の場合、実際にベビーブロックも可能ということが確認できました。
縁は裏に折り込みました。中も同じ模様です。

鉄線編みのタブレットケースの中

フェルトほど厚くはないけれど、タブレットなどを入れるのにちょうどいいクッションです。

型紙に貼り付けたまま、折って台紙にすればいいということがわかりましたので、今回は、最初からそのための切り込みを入れました。

編みひもにはフェルトと同様、ひも通しを使いました。今回は最後にまとめて始末しましたが、編みながら貼り付けていったのでよさそうです。

データです。

「ひらりカラー」の設定ファイルもつけておきます。

追記

『みんなの紙バンド雑貨』vol.13 ブティック社 2024年,
98ページ「こんな作品作りました!」に掲載していただきました♪

3軸織・Dancing Stars模様のポシェット

フェルトのメッシュワークでもうひとつ、ポシェットを作ってみました。3層の厚手は、スマホを入れるのにいいかも、と思ったからです。

3軸織・Dancing Stars模様のポシェット

今回は、脇に縫い目があるので、裏地をつけて、そのまま表に返して縁にしました。

3軸織・Dancing Stars模様のポシェット

模様のdancing stars (踊る星) は、先の文献

「HEX WEAVE & MAD WEAVE」An Introduction to Triaxial Weaving,
Elizabeth Lang-Harris & Charlene St. John, 2014, Schiffer Publishing ,
ISBN: 978-0-7643-4465-7

81~82ページに掲載されています。3色6本の繰り返しです。CraftBandHexagon位置合わせに対応させると:

位置横ひも斜め60度斜め120度
-3C色B色C色
-2C色B色C色
-1A色A色A色
+1A色A色A色
+2B色C色B色
+3B色C色B色

横ひも数ゼロそのままのポーチでは作れる模様に制限があることがわかったので、上側面のみを使ったのです。これで、左右対称・上下対称も不要、どんな組み合わせにも作れます。こんな感じ。

すべて型紙に貼り付けて作れたため、先よりは少し模様のサイズが揃いました。布はPPバンドより間を通しやすく、この細かさの模様がそう手間もかからずに、縫わずに作れるというのは価値ありかもしれません。

データです。側面の上半分が dancing stars の模様になっています。バンドの種類、フェルトは先と同じです。

フェルトのメッシュワークのポーチ

V1.8.4で追加された機能のひとつに、CraftBahdHexagonの横ひも数ゼロ(issue#62)、があります。この機能を使って、ポーチを作ってみました。

フェルトのメッシュワークのポーチ

手許にフェルトがあったので、細くカットして使いました。でも、幅10ミリだと結構伸びるのです。そして、その分細くなる。とりあえず、12ミリほどにカットしたものを、10ミリ幅で使ってみましたが、そもそもアバウトなところに、引っ張り加減で幅が変わっているものですから、手作り感満載。。それに、3層フェルトですから、分厚い。

でも、作ってみてわかったのは、模様に制限があるということ。裏と表、同じ模様にしようとすると、斜めひもは左右対称、側面の編みひもも上側面・下側面対称という条件になるのです。シックススター2色など先に作ったかごバッグと同様ですが、横ひもがないのでベビーブロックはいけそうです。

このポーチはシックススター2色ですが、中に1点だけ黄色の星を入れてみました。

フェルトのメッシュワークのポーチの内側

型紙に、まず両面テープで斜めひも2組を貼り付け(左下写真) 、つぎに、そのまま型紙を折って台紙にした状態で斜めひもを連続させ、図を見ながら側面を編みこみました(右下写真)。


データです。

「フェルト(1幅1ミリ)」を追加してデータを作りましたので、これも添付しておきます。

鉄線編みのかご、3軸織3色パターン

鉄線編み・3軸織の色々な模様のかごが出来ました。並べてみました。

名前が付いているわけですから、いずれも、広く認識されている、よく使われる模様なのでしょう。同じ織り方なのに、違って見えるのも面白いです。

色だけではなく、組み合わせ数や繰り返し数もいくらでも作れますから、模様はもっとあるはず。
CraftBandHexagonを使えば色の組み合わせは容易にシミュレーションできますから、「3方向各3色」のパターンで試してみました。ちなみに、上の写真の中で、「3方向各3色」でできているのは、シックススター(右下)と亀甲(左下)です。

色違いや位置違いは同一視して、異なると思われるパターンは、他に次の3点がありました。

出現する同色パーツは次の3種、

  • ボックス型
  • 山(スターの両断)型
  • 三菱(六つ目のベース)型

作られる模様はいずれかのバーツ3点の組み合わせ[※]であり、すべてボックス型なのが亀甲、すべて三菱型なのがシックススターということのようです。

混合ではなく、すべて山型になる一番右のパターンも、2軍模様としてはありかもしれません。名前は…山の連なりなので「アルプス」とか。図は下向きになってますが。

[※] 組み合わせには条件があるようです。例えば、各1点ずつというのは、数回試したレベルでは出てこなかったのですが、ほんとうに存在しないのでしょうか。