「折りカラー編み」カテゴリーアーカイブ

バンドを折り返したときの色を活かして模様を作る編み方

メッシュワーク・クリスマスの小箱

クリスマスコーナーで、2色セットの包装紙を見つけたので、小箱にしてみました。テープ状にすると、表面の艶が引き立ち、絵柄の断片もクリスマスらしいアクセントになりました。

メッシュワーク・クリスマスの小箱

70センチ×55センチが2枚。これを、細くカットして2色を2個、紙を出来るだけ有効に使えるようにしたら、約10センチ弱の立方体サイズになりました。

ストライプの方は同色を重ねて外側への折り返し、格子の方は内外半分ずつで、内側の折り返しは底の辺までです。テープの幅を少し変えたので、入れ子にしたり蓋にしたりできます。

カットしやすい16分割の細切りにして、手許にあった12本幅の紙バンドを型紙にして、三つ折りのテープにしました。2個目は11本幅です。厚さは用紙8枚分、柔らかいけれどつぶれない程度の強度です。

薄い包装紙なので、折り紙感覚です。底も、辺と辺をきれいに合わせれば、まっすぐな折り目になります。テープの先も、折れば強度がついて差し込みやすくなります。

Square45のデータです。

底の重ね位置

折りカラー編みでは、側面で折り返したバンドを底まで編み重ねますが、底の中はどこまで重ねたらよいのでしょう。今まで、各辺からのバンドは、とりあえず底の中央線までとしていましたが、改めて、位置を変えて比べてみました。

縦横の四角数は5と6、最初の配置や折り返しは同じで、底の中でどこまで重ねるか、を変えた3種、格子(ドット)模様です。

左から、A:底の辺B:中間位置C:底の中央線、まで重ねたときのパターンです。長辺側が重なっている例となります。

折りカラー編みの底の模様

同様に、左から、A:底の辺B:中間位置C:底の中央線、まで重ねたときのパターンです。短辺側が重なっている例となります。

折りカラー編みの底の模様

まず、それぞれの数を数えてみました。辺にかかる部分を除いてカウントした値に、辺上のカウントをカッコ付きで加えています。

同じ色が連続する四角数の最大

C:底の中央線では最大2で、大きく連続することはない。辺に近づくほど連続した領域が大きくなっていきます。

同色領域数A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
外側・黒の最大数1392
外側・赤の最大数122
内側・黒の最大数1172
内側・赤の最大数122

バンドごと、同色2点が並ぶ数

C:底の中央線まで重ねたパターンが、2個並び数が一番少なくなっています。2個並び数が少ないほど、格子模様に近いと言えるでしょう。

2個並び数A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
外側・横ひも・黒12106
外側・横ひも・赤024
外側・縦ひも・黒12106
外側・縦ひも・赤024
外側・2個並び数合計242410
内側・横ひも・黒1086
内側・横ひも・赤024
内側・縦ひも・黒1086
内側・縦ひも・赤024
内側・2個並び数合計202010

同じ色が並ばない、独立した四角の数

重なり位置が、中央から遠いほど、独立した四角の数が増えています。一番多いのは、A:底の辺のパターンです。独立した四角数が多いほど、格子模様に近いと言えるでしょう。

独立四角数A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
外側・黒の独立四角数15 (+6)5 (+14)6 (+14)
外側・赤の独立四角数241813
外側の独立四角数39 (+6)23 (+14)19 (+14)
内側・黒の独立四角数16 (+8)8 (+14)6 (+14)
内側・赤の独立四角数201913
内側の独立四角数36 (+8)27 (+14)19 (+14)

同じ色が連続する領域の数

同じ色が一続きになっている領域を1と数えます。最小の独立四角、最大の同色領域、いずれも1です。
A:底の辺が一番多く、次いでC:底の中央線、B:中間位置の順です。領域数が多いほど、格子模様に近いと言えるでしょう。

同色領域数A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
外側・黒の同色領域数17 (+6)7 (+18)12 (+18)
外側・赤の同色領域数242221
外側の同色領域数41 (+6)29 (+18)33 (+18)
内側・黒の同色領域数18 (+8)10 (+18)12 (+18)
内側・赤の同色領域数202321
内側の同色領域数38 (+8)33 (+18)33 (+18)

その他の指標

指標A:底の辺B:中間位置C:底の中央線
バンドの使用量◎ 少ない〇 少し多い△ 多い
底の丈夫さ△ 二重〇 二重/四重◎ 四重
編む手間◎ 少ない〇 少し多い△ 多い
切り替え位置◎ わかりやすい△ わかりにくい〇 慣れればわかる

まとめ

比べてみると、どの点から見てもベスト、というパターンはありません。用途、サイズ、色、模様、素材、手間その他を総合的に勘案して、何を選ぶかでしょう。

なお、選択にあたっては、赤のバンドと黒のバンドは交換可能ですし、長辺側/短辺側は折り返し方向を変えれば入れ替えられます。また、A/B/C については内側と外側は同じである必要はなく、例えば外側はA:底の辺・内側はB:中間位置などとすることもできます。

縦横の四角数は5と6という、あくまで一例ではありますが、代表的なパターンとその傾向として、判断材料になればと思います。

データです。3点とも同じです。Ver1.9 からの .cbmesh ファイルですが、旧Verでもそのままドラッグすれば開けます。

ティムテープのツートンカラーのかご

折り返しラインで折り返し方向を変えれば、違う模様になる。ということで、改めて、同じじサイズで同じ底配置から、基本のクロスの市松模様、そしてストライプのかごを作ってみました。

縦・横・高さの四角数は、5×6×3 です。高さを整数にするため、対称な底配置ではなく、2分割タイプの配置からの折り返しラインにしました。

ティムテープのツートンカラーのかご

各、内側と底、切り替えは底の中央線目安です。

折り返しライン上に、外側への折り返しを赤線、内側への折り返しを青線で示しています。大きく分かれるクロスと、細かく分かれるストライプです。

データです。

オマケ:
残りひも、半分の幅で折りカラー編み無しのかごを作ってみました。最近は折りカラー編みばかりなので、こちらの方が新鮮だったりして。これも、パッケージ長よりかなり余分があったお陰ですが、今回30mの要量を10m×3で購入してみて、余分の必要性が理解できました。

『折りカラー編み(OriColorWeave)』斜め編みの折り返し方向

折りカラー編みの一番シンプルな適用例として、二色の斜め編みを試してきました。ポイントは、

全バンドが二色で交差する高さ位置を、折り返しラインにする

ことでした。そして、このようになる縦・横・高さ・配置の組み合わせが、何パターンかあることもわかってきました。

二色の交差では、折り返す際に、内側・外側それぞれ、

  • その方向に重ねれば、バンド色が変わります
  • 反対方向に重ねれば、バンド色は変わりません

今までは、A色B色をクロスにする、つまり斜め2方向のうち、片側をA色・もう片側をB色となるような方向に重ねてきました。

でも、二色のバンドで作ることができる模様は、他にもあります。例えば、

  • 斜め2方向が、ともにA色B色、1点ずつ交互であれば、ストライプになります
  • 斜め2方向が、ともにA色B色、複数点ずつ交互であれば、千鳥模様になります
  • 交互順を途中で切り替えれば、崩し縞になります

ともに折り返した時、外側に作られる模様と内側作られる模様が同じになるかどうか[※]はわかりませんが、片側にのみ折り返せば、内側と外側の模様を異なるものにもできるでしょう。

つまりこうです。クロスに限らず、

折り返しラインでは、折り返し方向を組み合わせて、バンド色模様を作ることができる