「折りカラー編み」カテゴリーアーカイブ

バンドを折り返してそのまま編み重ねる。折り返し色を活かして模様を作る編み方

表裏のあるバンドのかご

折りカラー編みは、裏表のない、つまり両面とも同様に使えるバンドが前提です。
では、表裏がある、つまり片面しか使えないバンドだったらどうでしょう。

二色を使ったとしたら、同じ様な模様が作れるのでしょうか。
片面にだけストライプがあるPPバンドで試してみました。

表裏のあるバンド2色を使って、
内側外側とも、表になる模様
表裏のあるバンドのかご

底が正方形のライン模様のかごなら何とか。でも、ドット模様のような交色にするのは難しそうです。

表裏のあるバンド2色を使って、
作った籠の内側
表裏のあるバンドのかごの内底
表裏のあるバンド2色を使って、
作った籠の外側の底
表裏のあるバンドのかごの外底

実はこの試みは、紙バンドの先生から、折りカラー編みについて次のように尋ねられたことがきっかけでした。

白樺細工の編み方と同じですか?
白樺細工(ネーベルスロイド)は、外側も内側も表面が出るように編んでいくので、紙バンドのように、上側だけで始末せず全体的に2重に編んでいきます。

このサイトは2022年末からですから、まだ新参者もいいところです。私が始めた頃にはすでに、白樺細工そのものではなく、「北欧風編み」として、紙バンドやティムテープでの作り方が確立されていました。材料も豊富に揃っていましたし、私も斜め編みの一種としてしか認識していなかったのです。

先生のお話をきっかけに、あらためて白樺細工について調べてみました。
すると、白樺の樹皮は、外側は白く、内側は茶色でしっとりとした風合いをもち、かごにする際には、基本的に樹皮の内側だけを使うということが分かりました。

なるほど、さすが紙バンドの先生です。
長年のご経験と知識に裏打ちされた視点だと感じました。
折り返して重ねるという構造は、まさに折りカラー編みそのものです。

では、についてはどうでしょうか。
テープ状に加工した樹皮を、二色使いできないだろうか、と考えてみました。
まずは、表皮の白と内側の茶色を、二色として扱えないかです。

しかし、これはなかなか難しそうです。
二色が交差する高さ位置で対角線に折ったとしても、下図・左のように、同じ色が重なるだけです。では、下図・右のように、一色が交差する高さ位置[※]で、セットではなくどちらかだけ折り返すのは? でも、一本だけでは、内側と外側が分離してしまいます。

それならば別の方法として、内側が濃い茶色の樹皮と、薄い茶色の樹皮を選び、二色として扱うのはどうでしょうか。この場合、テープとして使う際には、その片面だけを使うことになります。

でも、折りカラー編みの交色は、どれか一本のバンドを辿ってみると、表側が表出している箇所と、裏側が表出している箇所の両方が組み合わさっています。そうなると「常に表側だけを見せる」という作り方自体が難しそうです。

結局のところ、この試作例の片面つまり裏表のあるバンドで作れたのは、既知のパターンをそのまま底まで折り返しただけのかごです。

ですから、このときに現れたライン(ストライプ)模様も、決して特別なものではありません。従来のやり方の延長で生まれる、ごく自然な模様です。
何百年と続く白樺細工の歴史の中で、誰が作っていても不思議ではない、その程度のものだと思います。

もし、それが実際には残されていないのだとしたら――
やはり白樺細工は、単色であるべきものなのかもしれません。

Square45のデータです。

「PPバンド(3本幅扱い)」に、赤ライン,青ラインを追加しましたので、設定ファイルもつけておきます。

やってみよう 折りカラー編み(4) 

2色の格子模様の箱が、ふたつできました。使用したテープ、本数、サイズ、編み方、すべて同じです。比べてみましょう。

そのままタイプ

そのままタイプの全体図
側面の格子模様は崩れている
そのままタイプの内底
内底は揃っている
そのままタイプの外底
外底は揃っている

配置換えタイプ

配置換えタイプの全体
側面は、揃った格子模様
配置換えタイプの内底
内底は崩れている
配置換えタイプの外底
外底は崩れている

底を格子模様にしても、斜めに立ち上げると、側面の格子模様は崩れます。
底の色配置を変えると、側面の格子模様を揃えることができますが、底は揃いません。

では、底と側面、同時に格子模様にすることはできるのでしょうか。

以下の図は、ひとつの角を中心に、その角の左側面と右側面を並べたものです。左図・左の側面、右図・右の側面は、それぞれ底と連続した格子になっています。でも、真ん中の図のように、その状態を角の辺から見ると、このふたつの側面が、物理的につながらない(編めない)ことがわかります。

3Dプレビュー、左側面と底がつながる
角の左の側面
3Dプレビュー、右側面と左側面がつながらない
角の中心から見ると
3Dプレビュー、右側面と底がつながる
角の右の側面

つまり、揃った格子模様を全ての面に連続させることはできず、底もしくは側面のいずれかにしか作れないのです。

では、どちらのタイプを選ぶか。

  • 底を揃えたければ → そのままタイプ
  • 側面を揃えたければ → 配置換えタイプ

でしょうか。もちろん、このふたつ以外にもパターンはありますし、ありふれた格子よりダイナミックなブロックが良い、など好みもあるでしょう。

ちなみに、配置換えタイプについては、2本の色替えは折りカラー編み・斜め編みの高さとしてまとめられている、以下の式に基づきます。

(4 + 4)/2 = 4
4 - 2 = 2

カラフルで扱いやすい素材が豊富に揃い、誰もがそれを容易に手にできるようになった今の時代。

かご編みでは、編み幅や編み目だけでなく、色の組み合わせや、色によって生まれる模様そのものを、遊び、楽しむようになりました。
折りカラー編みは、そんな時代に生まれた技法です。

やってみよう 折りカラー編み(3)

作りたいのは、2色の格子模様です。
両側、2本の位置を入れ替えて作ってみましょう。

※テープを少し細めにすると、小さい箱になるので、(2)と入れ子にできますよ。

配置換えタイプ

縦横それぞれ8本のうち、両側の2本ずつを入れ替えた配置です。中央を合わせて格子に編んだら、四隅をクリップで留めます。
8本ずつですので、真ん中は4本の位置です。この四か所が底の角になります。ヘアピンで留めて下さい。

底の四辺にしっかり折り目をつけます。
45度に折ると、縦と横・横と縦が重なります。

折り目をつけたら開いて、次の辺を折ってください。

底の折り目から直角に、側面を編んでいきます。
まず、角となる位置から、編み目の上下がそのまま続くように、2本を編んでクリップで留めましょう。
角の四か所で一周です。

角の四か所、2本が編めたら、更に2本を編みます。
同様にして、角から広げて、全体を編んでいきます。

外れないよう、適宜クリップで留めて下さい。

テープの長短があり、綺麗には揃いませんが、左図のような編み模様が見えてくるはずです。

縁となる2辺、外側に折り返す箇所(赤線)を、図と比較して確認しておきましょう。

高さの確認用に、四角数2の位置に輪ゴムを留めてみました。

縁の各辺は、交差する2本のテープ、4セットでできています。縁全体で、4×4の16セットです。

高さ位置、交差してできる正方形の対角線で、まず、外側のテープ4本を外側に折り返します。
次に、そのペアとなるテープ4本を外側に折り返します。

向い側の辺も、同様に、4セットを外側に折り返します。

まず、外側のテープを外側に折り返し、
次に、ペアとなるテープを外側に折り返し、です。

折り返したテープは、それぞれの方向に、高さ2四角数分編まれているテープに重なります。

編み目に重ねて、上下に差し込んでください。

縁の4辺のうち、2辺が残りました。上の展開図の青線箇所です。この2辺は、内側に折り返します。

まず、内側のテープを内側に折り返し、
次に、ペアとなるテープを内側に折り返し、です。

側面が作れたら、テープの端を始末します。

まず、底の外側です。
ヘアピンを外し、側面に折り返したテープが、折って底面に入るところまで、重なるようにします。

それぞれのテープの長さで、底の編み目の適当な箇所で隠れるように差し込みます。

端が見える長さであれば、カットして差し込んでください。この例では、長さが足りない箇所2点を、カットした切れ端でカバーしました。

内側の底についても同様です。
側面が重なり、底の適当な箇所で隠れるようにしてください。

折り目をつけて、形を整えたら完成です。

データです。

やってみよう 折りカラー編み(2)

作りたいのは、2色の格子模様です。
最初に、きれいな格子模様を作るところからスタートしてみましょう。

そのままタイプ

2色をそれぞれ、縦と横にすると格子模様になります。
中央を合わせて格子に編んだら、四隅をクリップで留めます。
8本ずつですので、真ん中は4本の位置です。この四か所が底の角になります。ヘアピンで留めて下さい。

底の四辺にしっかり折り目をつけます。
45度に折ると、縦と横・横と縦が重なります。

折り目をつけたら開いて、次の辺を折ってください。

底の折り目から直角に、側面を編んでいきます。
まず、角となる位置から、編み目の上下がそのまま続くように、2本を編んでクリップで留めましょう。
角の四か所で一周です。

角の四か所、2本が編めたら、更に2本を編みます。
同様にして、角から広げて、全体を編んでいきます。

外れないよう、適宜クリップで留めて下さい。

テープの長短があり、綺麗には揃いませんが、左図のような編み模様が見えてくるはずです。

縁となる2辺、外側に折り返す箇所(赤線)を、図と比較して確認しておきましょう。

高さの確認用に、四角数2の位置に輪ゴムを留めてみました。

縁の各辺は、交差する2本のテープ、4セットでできています。縁全体で、4×4の16セットです。

高さ位置、交差してできる正方形の対角線で、まず、外側のテープ4本を外側に折り返します。
次に、そのペアとなるテープ4本を外側に折り返します。

向い側の辺も、同様に、4セットを外側に折り返します。

まず、外側のテープを外側に折り返し、
次に、ペアとなるテープを外側に折り返し、です。

折り返したテープは、それぞれの方向に、高さ2四角数分編まれているテープに重なります。

編み目に重ねて、上下に差し込んでください。

縁の4辺のうち、2辺が残りました。上の展開図の青線箇所です。この2辺は、内側に折り返します。

まず、内側のテープを内側に折り返し、
次に、ペアとなるテープを内側に折り返し、です。

側面が作れたら、テープの端を始末します。

まず、底の外側です。
ヘアピンを外し、側面に折り返したテープが、折って底面に入るところまで、重なるようにします。

それぞれのテープの長さで、底の編み目の適当な箇所で隠れるように差し込みます。

端が見える長さであれば、カットして差し込んでください。

内側の底についても同様です。
側面が重なり、底の適当な箇所で隠れるようにしてください。

折り目をつけて、形を整えたら完成です。

データです。

やってみよう 折りカラー編み(1)

折りカラー編みって何?
色画用紙を使って、2色の格子模様の箱を作ってみましょう。
2種類を試してみます。

準備編

用意するのは、色画用紙2枚です。

ここでは、253ミリ×352ミリを使いましたが、もっと大きくてもOK。これより小さいと、作りにくくなります。

必要な道具は、ハサミ、クリップ、定規、ヘアピン。
ピンセット、カッターもあれば便利。

方眼紙や方眼マットが、縦横直角の目安になります。

各画用紙を16本のテープに切ります。4回折りです。半分に折って切る/折り目をつけてから切る/カッターを使って切る、いずれでもOK。
幅が不揃いだったら、細いテープに合わせて調整しましょう。比率的には、少し細めの方がベターです。

今のサイズだと、幅約15ミリのテープです。

1セットにつき、それぞれの色を8本ずつ使います。
2セット分のテープができました。

作り方の概要

縦横8本ずつ、真ん中を合わせて、重なる部分を編みます。1点ずつ各方向に上下が入れ替わるようにしてください。

赤線が中央線で、端のテープとクロスする菱形(45度傾いた正方形)を底にします。辺の四角数は4です。

折って作る側面、高さの四角数は2です。縁を折り返す分、テープは長くなっています。

底を折って、側面を全て平編みにした時の透視図です。

図は、高さの四角数4まで編んだ時の状態です。

高さ2以上に編んだぶんは、後で外しながら折り込みます。

上の透視図を開いた、展開図です。
半分の高さである四角数2を縁にします。

赤線は、外側に折り返す箇所を示しています。4つの辺のうち向かい合う2辺です。

青線は、内側に折り返す箇所を示しています。外側に折り返さなかった残りです。

それぞれの方向に折り返して、側面を底まで、先に編んだ編み目に重ねて、底まで編みます。

半分の高さで折り返すと、展開図はこんな感じになります。

テープの端は底で処理します。編み目の裏に隠れる長さであれば、そのまま差し込みます。表に出るようであれば、隠れる長さにカットして、裏に差し込みます。

側面にも折り目をつけて、箱状に形を整えます。

糊なしで、側面が4重の小箱が作れました。

次稿に続きます。

色のないデータです。お好きな色の組み合わせを試せます。