「Square45」タグアーカイブ

CraftBandSquare45で作成

v1.8.9.1 リリース

#84,#85対応、Ver1.8.9 のバグフィックスです。

インストーラー的には、Ver1.8.9 の亜種となります。

  • まだ、Ver1.8.9 をインストールしていなければ → こちら(Ver1.8.9.1)をインストール
  • 既に、Ver1.8.9 をインストールしている場合
    • Square45で、波網代を使っていない → 更新不要
    • Square45で、波網代を使っている場合
      • 高さの算出が不正確だが、それでよければ → 更新不要
      • 高さを正確に算出させたければ → 更新します

        そのままインストールできなければ、Ver1.8.9 をアンインストールしてから、改めてインストールしてください。インストールできたかどうかは、[ヘルプ]のバージョンを見てください

ダウンロード先はこちらです Release v1.8.9.1 のリリース

鶴網代のバッグのデザイン

CraftBandSquare45で鶴網代、つまりひもの本幅と色を変えた模様を全体に繰り返すには、どのようにデータを作ったらよいのでしょうか。先稿からは、

  1. バンドの単位を作る。色と幅の並びを、中央に対して対称にすること
  2. 横の四角数は、単位の整数倍にすること
  3. 縦の四角数は、単位の整数倍にすること
  4. 編み目(網代編み)の対応付けで、模様が決まる

過去例があります。「波網代の鶴模様のかご」です。上記条件がどうなっているか、見てみましょう。

1. バンドの単位は9点です。中央(0)に対して、何本幅、色、ともに対称な並びになっています。

位置-4-3-2-10+1+2+3+4
何本幅6幅4幅3幅2幅2幅2幅3幅4幅6幅
ナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラル

2. 横の四角数は 27 です。9 × 3 ですから、単位の3倍です。
3. 縦の四角数は 27 です。9 × 3 ですから、単位の3倍です。
4. 編み目は、三つ飛び網代編み(6×6)です。 三つ飛び網代編みの3単位が、バンドの2単位に対応します。(6×3 = 9×2)

側面のプレビュー2図で、編み目とバンドを組み合わせた、繰り返し単位(18×18)を赤点線で囲ってみました。全体は、4種類の少し異なる鶴の連なりで構成されます。鶴の羽ばたきです。

ちなみに、全く同じ鶴の連なりにするのであれば、バンドの単位を6の倍数で作る必要があります。6・12・18…です。

縦と横の数を変えてみる

上の例は、縦と横の四角数が同じでした。同じバンドの単位を使って、縦と横の四角数を変えるとどうでしょうか。9の倍数ですから、縦と横、ともに9・18・27・36・45…から選ぶことになります。バッグを想定して、横の四角数45、縦の四角数18を選んでみましょう。

アプリの操作は、[四角数]のタブに、各45と18を入力します。縦横を展開して、[編集]メニューの[色の繰り返し]画面に9行追加し、「何本幅」と「色」にバンドの単位をセットして、[変更実行]すればOK。計算寸法も、幅変更を反映した数値になります。

高さの四角数は、縦と横の中間、27にしておきます。いくつでもよいのですが、これも倍数にしておくと、高さ方向の模様が揃うからです。

次は[ひも上下]で編み目を作ります。底は、三つ飛び長桝網代編みです。今は「開始高さ」も指定できますので、早見表に従って、

  • 「垂直に」2
  • 「底に」1
  • 「開始高さ」17 (高さ27で作りたいのですが、編集の上限が99のため)

として[合わせる]ボタンをクリックします。底部分を「長桝網代底の編み図生成」の手順に従って、入れ子の長方形に修正します。

[プレビュー2]で見てみましょう。開始高さが17なので、上角部分が編まれていませんが、他と同に編めばよいわけですから、凡その出来上がりは掴めるでしょう。

単位を変えてみる(点数)

同じ鶴の連なりになるような単位に変えてみましょう。バンドの単位は、6点では少なすぎるので、12点にします。

幅と色の並びを作ります。偶数ですが、同様に対称に作れます。仮に次のようにしてみました。

位置-6-5-4-3-2-1+1+2+3+4+5+6
何本幅8幅6幅6幅4幅3幅2幅2幅3幅4幅6幅6幅8幅
ナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラル

12の倍数ですから、横の四角数は36、縦の四角数は12としましょう。高さは中間の24にします。[ひも上下]も同様にして、

  • 「垂直に」2
  • 「底に」1
  • 「開始高さ」24 (この数であればフルに指定できます)

[合わせる]としてから長桝網代編みに修正します。プレビューで見てみます。

模様の単位が大きくなったので、柄も大きくなりました。三つ飛びに合わせたので、こんどは全て同じ鶴です。

単位を変えてみる(並び)

12点単位のフレームができました。これで、幅と色の並びを変えたときの模様の違いを、プレビューで簡単に比べることができます。

何点か、試してみましょう。

位置-6-5-4-3-2-1+1+2+3+4+5+6
何本幅8幅7幅6幅5幅4幅3幅3幅4幅5幅6幅7幅8幅
ナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラル
直線状に変化させてみました


位置-6-5-4-3-2-1+1+2+3+4+5+6
何本幅6幅6幅6幅3幅3幅3幅3幅3幅3幅6幅6幅6幅
ナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラル
2種類だけで作ってみました


位置-6-5-4-3-2-1+1+2+3+4+5+6
何本幅8幅6幅4幅4幅2幅2幅2幅2幅4幅4幅6幅8幅
ナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラル
スリム化しました

位置-6-5-4-3-2-1+1+2+3+4+5+6
何本幅2幅2幅4幅4幅6幅8幅8幅6幅4幅4幅2幅2幅
ナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラルナチュラル
波の位置をシフトしました

最終的なデザインは、模様だけでなく、サイズ、作りやすさ、材料が効率的に使えるか、などの勘案になるでしょう。バッグですから、縁や持ち手のデザインも必要です。

なお、三つ飛び網代編みの編み目との位置関係は、底の三つ飛びラインに合わせると決まってしまうのですが、変えることもできます。[上下交換]すると鶴の方向が変わります。

12点単位の例、上の値とは少し異なりますが操作の参考にしてください。

波網代の立ち上げ

波網代で、繰り返しの1単位をどう作るかについては、幅と並び・編み目など、いろいろ試せるようになったと思います。では、それでできた単位を、かごやバッグなどの立体に適用するには、どうしたらよいのでしょうか。

Square

テストにはCraftBandSquareを使い、底に模様を作りました。平面であれば完成ですが、立体的なかごを作るのであれば、作成した単位を側面に配置する必要があります。縦ひも×横ひもの代わりに、縦ひも×側面の編みひも、もしくは横ひも×側面の編みひもに、その単位を持たせるのです。

CraftBandSquareは、[ひも上下]でセットする編み目は、底・側面(上・右)・側面(下・左)で別々に入力できますし、上・右、下・左についても実質個別扱いできますから、単位vs.ひもの本数を適切に合わせれば、模様の配置はそう難しくないでしょう。側面のつながりは[プレビュー2]で見られますし、一時保存しておいて、試してダメなら戻せばよいのです。

試しに、幅と並びの例の最後にある幅の並び、

1,1,2,2,2,3,4,6,9,9,6,4,3,2,2,2,1,1

を、側面にも作ってみました。縦・横・側面の3方向で少し色を変えて作った[プレビュー]図はこんなです。

[プレビュー2]で側面をつなげたモデルです。


CraftBandSquareでは縦と横は独立(おなじバンドが続くという制約はありますが)ですから、方向ごと並びを変えることも可能です。例えば、先のページの右側の図、片側は等幅というパターンを側面に作ると、こうなります。

垂直方向となる縦ひも・横ひもともに等幅にしたので、底は波ではない普通の網代になりました。幅変更に伴うサイズ変更をどう扱うかは考えどころですが、各面・各方向、それぞれに単位を組み合わせればよい、というのがCraftBandSquareで立ち上げる時のデータの作り方といえましょう。

Square45

斜めに立ち上げるCraftBandSquare45 ではどうでしょう。まず、幅の変更について、確認しておきましょう。

波網代に限らず、底の縦ひも・横ひものいずれかの幅を変更した場合、箱状に立ち上げるためには「底が長方形になること」という条件がつきます。

例えば、横の四角数10個・縦の四角数5個とし、基本のひも幅は5本幅としましょう。縦ひもと横ひもの数はともに10+5の15本になります。縦横を展開し、横ひものうち3本だけを15本幅にしてみると、プレビュー図はこんなになります。

ステイタスバーには長方形にならない、という警告が表示されています(赤の矢印)。横ひもだけ幅広にしたのですから、当然ですね。つまり、立ち上げて直方体形状にするには、底は、長方形に作る必要がある、ということです。

長方形ということは、相対する短辺同士・長辺同士の長さ、つまりそれらの辺を構成するひもの幅を加えた長さが同じでなくてはなりません。

つまり、こうです。

  • 縦ひもの上から、横の四角数の本数ぶん
  • 縦ひもの下から、横の四角数の本数ぶん
  • 横ひもの左から、横の四角数の本数ぶん
  • 横ひもの右から、横の四角数の本数ぶん

これら4点については、ひもの本幅数を足し合わせた長さは、全て同じであること。
同様に、

  • 縦ひもの上から、縦の四角数の本数ぶん
  • 縦ひもの下から、縦の四角数の本数ぶん
  • 横ひもの左から、縦の四角数の本数ぶん
  • 横ひもの右から、縦の四角数の本数ぶん

の本幅数を足し合わせた長さも、全て同じである必要があります。ひもの本幅数は、個別に・任意に変更することはできますが、この条件を満たした幅にしないと、立ち上げられない、ということです。アプリでは、プレビュー2の表示ができません。

※縦ひもと横ひもの本数が異なるケースについては、アプリの設定対象外とします。もしそのようにしたければ、2本寄せや3本寄せのように、実質1本だけれどデータ上は2本(3本)などとして入力することで、本数を合わせてください。


次に、側面を見てみましょう。
下図は、底のバンドがどのように組み合わされて側面になるか、を示したものです。

簡単に言えば、それぞれの側面は、縦ひもと横ひもが交互、かつ正順・逆順入れ替わりつつ重なって作られるということです。Squareは縦・横・側面が独立ですが、Square45では入り混じるのです。

そのため、繰り返しパターンを作るのであれば、その単位は縦横同じとなる正方形に限られ、その並びは、中心に対して両側に対称でなくてはなりません。そして、縦の四角・横の四角ともに、単位の整数倍でなければなりません。以前「PPバンドの斜め組み編みの模様」という記事で、作例から導き出した条件ですが、その裏付けとなるのが上図と言えましょう。

立ち上げには底が長方形という条件があったと同様、縁が水平、つまり直方体形状を作るためには、側面も長方形である必要があります。側面に積みあがるバンドを加えた高さが、4側面各2方向すべて同じということです。

高さの四角数で指定する、どんな数値に対しても同じ高さになるためには、4側面各2方向に、同じ幅のバンドが同順で積みあがる必要があります。その条件もまた、中心に対して両側に対称な並びの単位でできていること、となります。

つまり、幅変更を伴う時に、どんな高さでも直方体形状にするには、本幅は上記繰り返し条件を満たすように並べなければならない、ということです。これは、底が長方形になるための十分条件でもあります。

単位の高さ以外でも、特定の高さに対してだけならもう少し条件は緩くなるでしょうけれど、単位の中に複数の小単位を作るなど対称に作るより難しそうです。特定の全体サイズに合わせた、繰り返しではない模様の方が作りやすいかもしれません。


ということで、波網代模様を斜めに立ち上げる場合は、

  • ひとつの単位は、中心の両側に、本幅が対称に並んでいること
  • 横の四角は、単位の整数倍で作られていること
  • 縦の四角は、単位の整数倍で作られていること

が、わかりやすい十分条件です。繰り返しの単位ですから、起点を縦ひも・横ひもの各1本目とすれば、縦ひも・横ひもともに同じ並びが繰り返され、四角数位置が単位の区切りと一致するように作ればよいということです。

色を組み合わせる場合は、幅とセットの並びになります。波網代との組み合わせで模様が作られる典型例、鶴網代でみてみましょう

メッシュワーク・斜め網代編みのスマホケース

布のパッチワークを試してみました。2色の網代編みですが、ペタンコ形状なので色がつながります。先は横方向でしたが、今回は縦方向です。

布といっても合皮の端切れなので、カッターでカットしただけ。貼付けは「強力布用両面テープ」です。念のため、Dカンの取り付け箇所など少しだけ縫いました。

底の角の編み目が外れてしまいました。編んだ後に所々を貼り付けたのですが、少なくとも底は、最初から貼り付けて作れば良かったと思いました。

プレビューの底編み図です。各側面を模様にするため、底の辺で合わせています。

プレビュー2です。模様のつながりが確認できます。

データです。

『パソコンを使ってメッシュワークの模様をデザインしよう』令和6年度後期りぶら講座のお知らせ

フリーソフト「CraftBandMeshシリーズ」を使って、メッシュワークの模様をデザインしましょう。バンドを編んで作る“かご”のソフトを、高さを指定せず平面に適用することで、多彩な模様を簡単に作成することができます。

素材の幅や色は任意に登録できますので、縦・横2軸、横・斜め60度・120度の3軸で、編み目と組み合わせた様々な模様を作ってみましょう。

各自のパソコンにソフトをインストールして基本操作を学びます。作成した画像は、印刷すれば台紙や型紙になります。ソフトや作成したデータは、そのまま持ち帰って活用できます。

講座名令和6年度後期りぶら講座
「パソコンを使ってメッシュワークの模様をデザインしよう」
日時2025年1月13日(月・祝) 13:30~15:00
会場図書館交流プラザ りぶら 会議室103
受講料
教材費
無料 
定員20名 どなたでも参加可。当日空席があれば参加可。
持ち物Windowsパソコンをご持参ください。
ソフトをインストールして各自演習します。ペア参加(2人で1台)も可能です。
(事前インストールしていただくと効率的)
申込期限2025年1月4日(土)
申込方法りぶら講座ホームページhttps://www.libra-kouza.com/から申し込み
もしくは図書館交流プラザにある申込書をりぶらサポータークラブ事務局に提出
連絡先講座内容に関するお問い合わせはこちら。もしくはお問い合わせより。
申し込みに関してはりぶらサポータークラブ事務局へ。

配布チラシ画像

チラシ表面
チラシ裏面

講習内容

1. インストールと共通操作

ネットからダウンロードしてソフトをインストールし、使える状態にしましょう。
今回は、5点のうち3点のソフトを使用します。基本的な画面構成、共通の基本的な操作を知りましょう。

2. 2軸・CraftBandSquare(45)

縦と横、2方向の組み合わせです。それぞれの本数を設定し、幅・色を個別に指定して、どんな模様になるか見てみましょう。繰り返しや色の変更も簡単です。更に、編み目の変化を加えてみましょう。 バンドを斜め45度に配置した模様も作ってみましょう。

3. 3軸・CraftBandHexagon

60度ごと3方向に組み合わせます。3方向それぞれ、色や幅が指定できます。 画像では、おもて・うらや、方向ごとの表示の有無を指定できますので、製作時に便利です。

4. 指定幅色の登録

バンドの種類を登録すると、正確な幅で作図できます。
任意の色(RGB値)に名前をつけて登録すると、その色が使えるようになります。

5. 質疑応答

ご質問、ご意見、ご要望、メッシュワークに限らず“かご”についても、何でもどうぞ。

Q&A

Q. 講習会に参加しないとソフトを使えないのですか?
A.  フリーソフトですから、公開されている情報をもとにご自分でパソコンにインストールされれば、いつでも、誰でも、使うことができます。
可能であれば、事前にインストールされることをお勧めします。

Q. 会場ではwifiは使えますか?
A.  フリーwifiがあります。メールアドレスの登録や制限時間での再接続など、各自の準備をお願いします。

Q. 何に使う模様をデザインするのですか?
A.  ペーパークラフトやパッチワーク手芸、リボン編みなどに応用できるでしょう。できた模様をパーツとして組み込み、ご自分の作品を作ってください。

Q. わざわざソフトを使う必要があるのでしょうか?
A.  数本程度を編むのであれば不要でしょうけれど、繰り返しや対称性、組み合わせの試行や配置、更に3軸となると、専用ソフトを使った方が便利でしょう。

Q. 何種類くらいの模様が扱えるのですか?
A.  網代模様などすぐに使えるひな型は数十種あります。数万種類が登録されたサイトもあります。オリジナルの編集もできますから、色や幅を組み合わせると、ほぼ無限大といえるでしょう。

Q. 曲線は扱えますか?
A.  素材として使えるのは、直線のバンド形状だけです。でも、幅を変えたバンドを組み合わせることで、曲線が浮かび出るような模様を作ることができます。

講座情報掲載

チラシのPDFはこちら

PPバンド・斜め編みのクラッチバッグ

縦横のバンド色を変えて、チェック柄を作ったとしても、立ち上げると崩れてしまうのが斜め編みでした。でも、例外がありました。以前、リボンで作ったようなペタンコ形状です。PPバンドでも可能なのか?試してみました。

斜め編みのクラッチバッグ

若干膨らんでいるのは、PPバンドを折った時の復元力によるもの。中に何か入れているわけではありません。

縁の半分はそのまま三角形に伸ばして、カバーにしました。マグネットボタンを、カット残りのバンドに取り付け、重ねて差し込みました。

マチが必須かと思っていたのですが、意外とカタチになるものですね。2つ飛び網代編みもですが、このカタチであれば、斜め編みでも続き模様が作れそうです。

[プレビュー2]の図。平編みの繰り返しなのですが、カバー部分がわかるように「1回のみ」に編み範囲を作ってみました。

底編みのバンドは全て同じ長さです。今のところ、上と下・左と右、各個別に加算長を指定できないため、カバーでない側は、部位によっては15センチほど無駄が出てしまいます。でも、カバーになるか内側になるかは読みづらいので、不足よりはカットがマシ、ということにしておきましょう。ボタン取り付けにも使えたことですし。

データです。

四ツ菱網代編みのかご

名称四ツ菱 網代 編み
名称(読み)よつひし あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位22 × 22
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

『竹の工芸-近代における展開』長谷部満彦他,東京国立近代美術館,1985
110ページ, 編組見本,037

CraftBandSquare45で、4色で作ってみました。「1回のみ」のチェックを外した、模様の繰り返し適用です。

四つ菱網代編みのかご

底からみたところ。

四つ菱網代編みのかごの底

プレビュー図です。データの[ひも上下]には模様の1単位が入っています。ボックスのサイズやどの位置で立ち上げると良いか、は先に試した通り

以前検討した「立ち上げ可能な繰り返し模様の条件」に合っていれば、側面の辺もそのまま編むことができます。四ツ菱はNGですが、それがどこなのかは、[プレビュー2]を見ればわかります。赤い丸で囲ってみました。もうすこし高さを低く作れば出現しないのですから、かなり優秀な模様と言えましょう。

データです。

長桝網代編みに縦ライン

Ver1.8.8 で、CraftBandSquare45で斜めに立ち上げた場合、側面の編み方も編集できるようになりました。そこで、一番シンプルな、縦のラインで試してみました。

長桝網代編みに縦線

底です。正方形なのですが、四方網代編みは編みにくいので長桝網代編みにしました。それなのに歪んでいます。。なかなか綺麗には作れません。

長桝網代編みに縦線の底

本数については、底から縦ラインにした時と同じ条件ですから、縦横プラスして3の倍数ですが、わかりやすく各四角数21個で試しました。

プレビューの底編み図です。

プレビュー2、側面をつなげた編み図です。

データです。

フルオーダーのオペレーション

ではそのオーダー・オペレーション、どのように進めたのでしょうか。振り返ってみました。

最初に決めていただいたのは、色と、かごのタイプです。サイトの試作例、足りなければネットでも雑誌でも実物でも見ていただいて……で、ご指定は、

色は、ピンク・紫・白
タイプは、斜め編み

次はサイズです。斜め編みの場合は、繰り返し模様にするのであれば、幅・奥行き・高さとも単位の整数倍になりますので、まずは候補3点をあげました。

7本ベースのサイズに決まりました。つまり、

四角数は、横14個・縦7個・高さ14個
縦ひも・横ひもは各21本

次は、バンドの配置です。手持ちのバンドから、ピンク・紫・白の3色を使うとして、まずそれらバンドの実物に近い色を描画色に登録するとともに、バンドの種類「PPバンド」を複製して「PPバンド(指定色)」を作りました。

繰り返し模様の条件は対称に並べることですので、3色ないしは2色を対称に並べ、異なるパターンになるよう、色を入れ替えながら、[プレビュー2]の画像を作りました。とりあえず、12点。こんなです。

パッと見て気に入ったのは、最後の「F」
だけど、もっとカラフルがいいので、白を黄色に変えたらどうかな?

バンドをカットしているわけではないし、黄色は手持ちにありますので、変更は問題ありません。白と黄色が最終候補になりました。

色の並びは
ピンク・ピンク・紫・白・紫・ピンク・ピンク
もしくは
ピンク・ピンク・紫・イエロー・紫・ピンク・ピンク

2候補に絞られましたので、3Dモデルにしてファイル化し、フリーの3Dモデル共有サイトに登録しました。

https://skfb.ly/prB77
https://skfb.ly/prB7n

リンクを送れば、スマホでも見ることができます。
黄色に決まりました。

底編み図

型紙に合わせてカットし、立ち上げて本体を編みました。

次は、持ち手です。できた本体に、荷造り用の白いひもを、お好きな位置に・お好きな長さで、クリップで留めていただきました。計ると、35cmでした。

色は、四つ編みなので、1色~4色。本体色に限らずどんな色でも可能ですが、ご指定は、

紫2本・ピンク1本・黄色1本(四つ編み)
持ち手の長さは35cm

留め具については、書類用クリップで仮止めしてみたのですが、金色がカワイイのでそれでOKということになりました。

ということで、すべてご指定通り。オペレーターとしては、私情を交えず機械的に、可能な選択肢を呈示したつもり。ですので、このかごは、Nさんにしか作れない、Nさんのオリジナルデザインなのです。Nさんのお友達は、かごを見て「Nさんらしい」「Nさんに合ってる」と評されていました。


底はこんなです。

データと、色・バンドの種類の設定ファイルをつけておきます。

PPバンド・斜め編みのかご・フルオーダー

CraftBandMeshシリーズは、かごをデザインするアプリです。では、誰が使うかごを、誰がデザインし、誰が作るのか?“ハンドメイド”ですから、まずは、自分が使いたいかごを、自分でデザインし、自分で作る、でしょう。

使う人・デザインする人・作る人。アプリが想定しているユーザーは、デザインして・作る人、です。作り方は教えてくれませんが、作るために必要なデザインをサポートしてくれます。使いたい人が、作り方を習って、作ろうとした時に役立つのです。

使う人・デザインする人・作る人。でも、この中の主役は、そのかごと一番長く付き合っていく使う人でしょう。そして、使う人、皆が作れるわけではありませんから、多くの場合は、誰かがデザインして作った中から選ぶだけになっているのだと思います。

ハンドメイドでは、オーダーで、カスタマイズが可能なところもあります。でも、SMLのサイズ指定だったり、模様の色変更だったりで、ベース部分は既存から選ぶケースが多いようです。バンドの長さや本数・色や配置・模様の出方などを、毎回手計算して試作していたら、時間がかかってしまうからでしょう。

でも、アプリを使えば、サイズや本数計算は即時、模様もパソコン上で簡単に見ることができます。そして、従来の[プレビュー]図は作る人向けのものでしたが、Ver1.8.8からの[プレビュー2]であれば、使う人が見てもわかるのではないでしょうか。

ということで、試してみたのは「使う人が・デザインする」です。

テスターとしてご協力いただいたのは、Nさん。ピンクが好き♡カラフルが好き♡と言われる、おしゃれな方です。haruはオペレーターに徹し、すべてをNさんに決めていただいた、Nさんデザインのかご、それがこちらです。

斜め編み・フルオーダーのかご

作りはしましたけれど、この発想、haruには不可能です。使う人の欲しいってすごい、って作りながら驚きました。

そして、作ることについては素人の見真似ですから、すき間があったり、持ち手のカバーや留め具もありません。データをお渡しするから、プロの方が上手に作ってくれるといいなあ、と思ったのでした。