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CraftBandSquare45で作成

四ツ菱網代編みのかご

名称四ツ菱 網代 編み
名称(読み)よつひし あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位22 × 22
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

『竹の工芸-近代における展開』長谷部満彦他,東京国立近代美術館,1985
110ページ, 編組見本,037

CraftBandSquare45で、4色で作ってみました。「1回のみ」のチェックを外した、模様の繰り返し適用です。

四つ菱網代編みのかご

底からみたところ。

四つ菱網代編みのかごの底

プレビュー図です。データの[ひも上下]には模様の1単位が入っています。ボックスのサイズやどの位置で立ち上げると良いか、は先に試した通り

以前検討した「立ち上げ可能な繰り返し模様の条件」に合っていれば、側面の辺もそのまま編むことができます。四ツ菱はNGですが、それがどこなのかは、[プレビュー2]を見ればわかります。赤い丸で囲ってみました。もうすこし高さを低く作れば出現しないのですから、かなり優秀な模様と言えましょう。

データです。

長桝網代編みに縦ライン

Ver1.8.8 で、CraftBandSquare45で斜めに立ち上げた場合、側面の編み方も編集できるようになりました。そこで、一番シンプルな、縦のラインで試してみました。

長桝網代編みに縦線

底です。正方形なのですが、四方網代編みは編みにくいので長桝網代編みにしました。それなのに歪んでいます。。なかなか綺麗には作れません。

長桝網代編みに縦線の底

本数については、底から縦ラインにした時と同じ条件ですから、縦横プラスして3の倍数ですが、わかりやすく各四角数21個で試しました。

プレビューの底編み図です。

プレビュー2、側面をつなげた編み図です。

データです。

フルオーダーのオペレーション

ではそのオーダー・オペレーション、どのように進めたのでしょうか。振り返ってみました。

最初に決めていただいたのは、色と、かごのタイプです。サイトの試作例、足りなければネットでも雑誌でも実物でも見ていただいて……で、ご指定は、

色は、ピンク・紫・白
タイプは、斜め編み

次はサイズです。斜め編みの場合は、繰り返し模様にするのであれば、幅・奥行き・高さとも単位の整数倍になりますので、まずは候補3点をあげました。

7本ベースのサイズに決まりました。つまり、

四角数は、横14個・縦7個・高さ14個
縦ひも・横ひもは各21本

次は、バンドの配置です。手持ちのバンドから、ピンク・紫・白の3色を使うとして、まずそれらバンドの実物に近い色を描画色に登録するとともに、バンドの種類「PPバンド」を複製して「PPバンド(指定色)」を作りました。

繰り返し模様の条件は対称に並べることですので、3色ないしは2色を対称に並べ、異なるパターンになるよう、色を入れ替えながら、[プレビュー2]の画像を作りました。とりあえず、12点。こんなです。

パッと見て気に入ったのは、最後の「F」
だけど、もっとカラフルがいいので、白を黄色に変えたらどうかな?

バンドをカットしているわけではないし、黄色は手持ちにありますので、変更は問題ありません。白と黄色が最終候補になりました。

色の並びは
ピンク・ピンク・紫・白・紫・ピンク・ピンク
もしくは
ピンク・ピンク・紫・イエロー・紫・ピンク・ピンク

2候補に絞られましたので、3Dモデルにしてファイル化し、フリーの3Dモデル共有サイトに登録しました。

https://skfb.ly/prB77
https://skfb.ly/prB7n

リンクを送れば、スマホでも見ることができます。
黄色に決まりました。

底編み図

型紙に合わせてカットし、立ち上げて本体を編みました。

次は、持ち手です。できた本体に、荷造り用の白いひもを、お好きな位置に・お好きな長さで、クリップで留めていただきました。計ると、35cmでした。

色は、四つ編みなので、1色~4色。本体色に限らずどんな色でも可能ですが、ご指定は、

紫2本・ピンク1本・黄色1本(四つ編み)
持ち手の長さは35cm

留め具については、書類用クリップで仮止めしてみたのですが、金色がカワイイのでそれでOKということになりました。

ということで、すべてご指定通り。オペレーターとしては、私情を交えず機械的に、可能な選択肢を呈示したつもり。ですので、このかごは、Nさんにしか作れない、Nさんのオリジナルデザインなのです。Nさんのお友達は、かごを見て「Nさんらしい」「Nさんに合ってる」と評されていました。


底はこんなです。

データと、色・バンドの種類の設定ファイルをつけておきます。

PPバンド・斜め編みのかご・フルオーダー

CraftBandMeshシリーズは、かごをデザインするアプリです。では、誰が使うかごを、誰がデザインし、誰が作るのか?“ハンドメイド”ですから、まずは、自分が使いたいかごを、自分でデザインし、自分で作る、でしょう。

使う人・デザインする人・作る人。アプリが想定しているユーザーは、デザインして・作る人、です。作り方は教えてくれませんが、作るために必要なデザインをサポートしてくれます。使いたい人が、作り方を習って、作ろうとした時に役立つのです。

使う人・デザインする人・作る人。でも、この中の主役は、そのかごと一番長く付き合っていく使う人でしょう。そして、使う人、皆が作れるわけではありませんから、多くの場合は、誰かがデザインして作った中から選ぶだけになっているのだと思います。

ハンドメイドでは、オーダーで、カスタマイズが可能なところもあります。でも、SMLのサイズ指定だったり、模様の色変更だったりで、ベース部分は既存から選ぶケースが多いようです。バンドの長さや本数・色や配置・模様の出方などを、毎回手計算して試作していたら、時間がかかってしまうからでしょう。

でも、アプリを使えば、サイズや本数計算は即時、模様もパソコン上で簡単に見ることができます。そして、従来の[プレビュー]図は作る人向けのものでしたが、Ver1.8.8からの[プレビュー2]であれば、使う人が見てもわかるのではないでしょうか。

ということで、試してみたのは「使う人が・デザインする」です。

テスターとしてご協力いただいたのは、Nさん。ピンクが好き♡カラフルが好き♡と言われる、おしゃれな方です。haruはオペレーターに徹し、すべてをNさんに決めていただいた、Nさんデザインのかご、それがこちらです。

斜め編み・フルオーダーのかご

作りはしましたけれど、この発想、haruには不可能です。使う人の欲しいってすごい、って作りながら驚きました。

そして、作ることについては素人の見真似ですから、すき間があったり、持ち手のカバーや留め具もありません。データをお渡しするから、プロの方が上手に作ってくれるといいなあ、と思ったのでした。

どのようにデザインしていただいたのかは次稿で。

コウモリ模様のプラカゴ

同じ紫と黒で、更にふたつ作ってみました。

コウモリ模様のプラカゴ

右側は、先の16パターンのうち、もうひとつの千鳥模様⑧を、高さ半分で作ってみたもの。左側は、Squareに差しひもで絵を作ってみたもの。さて、コウモリ模様に見えるでしょうか。

左側、Squareの編み図です。[プレビュー2]機能は追加されましたが、差しひもが表示されるのは[プレビュー]だけです。

sauqre

右側、Square45の編み図です。

square45

データです。