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斜め組み編み2色のドット模様の作り方

斜め組み編み2色のドット模様の作り方です。

CraftBandSquare45のプレビュー図に色塗りしました。側面の模様を同じにするためには、底は単純な交互ではなく、底の中央線で切り替えが必要でした。
次の図は、底の外側から見たものになります。

2色のドット模様の底組み

交互にするには、斜め網代編みの時と同様、2色のバンドを重ねる必要があります。

  • 赤で囲った場所…左右の色の切り替え箇所
  • 緑で囲った箇所…上下の色の切り替え箇所

です。それぞれのバンドの中央を切り替え箇所としました。重ね方については、

  • 横のバンドの切り替えは、縦のバンドの裏になる位置
  • 縦のバンドの切り替えは、横のバンドの裏になる位置

そして、今回は、次のように重ねました。

  • ブラウンを上、こげ茶を下にする
  • 重なる位置の裏は、こげ茶とする
  • ブラウンのバンドは、表になる四角の隣まで
  • こげ茶のバンドは、表になるブラウンの四角1個分、余分に重ねる

これにより、バンド4本分+α程度、重ねることができます。
あとの作り方は、斜め網代編みと同様です。

作って分かったことは、

  • 中央部付近では、4枚が重なることになり、PPバンドとはいえ厚みがでてくる
  • 縦横1目ごとに組んでいるので、厚いところはずれやすい

また、上の図の裏側(かごの内側の底)は、四角3つ分連続してこげ茶になっています。置いて使うかごで、内側の底の方を目にするような場合は、模様を内側にした方がよいかもしれません。

底と側面が交差する4辺の模様は、斜め網代編みと同じです。つまり、側面が網代編みであってもドット模様であっても、同じ底の組み方から作れるということです。
ひもが重ねやすく、表・裏ともきれいな模様の底に組むことができたら、側面は網代編みにでもドット模様にでも作れる、ということですね。

では、正方形ではなく長方形だとどうでしょう。例として、横の四角数10個・縦の四角数5個のデータを作って、同様に色を塗ってみました。赤・緑で囲った場所は上と同様です。

長方形の場合

間にある、横の四角数10-縦の四角数5=5個に相当する部分は、切り替えなしでいけることがわかります。ライン模様の場合は切り替えなしは正方形のみでしたが、ドット模様の場合は正方形がいちばん切り替えが多くなるんですね。

10×5のデータをつけておきます。色の切り替えは含まれませんが。

斜め組み編み2色のドット模様

ライン模様を作ったのであれば、ドット模様も試してみましょう。

同じく、四角数6×6、斜め網代編みライン模様と同サイズ、ブラウンとこげ茶の2色です。

ドット模様

底です。

ドット模様の底

内側です。

ドット模様の内側

もとにしたデータをつけておきます。データをもとに、手作業で色を塗り、組み合わせて作りました。作り方については次回

『このサイズ』No.8
洋服ラックの上のかご

このサイズが欲しい!』キャンペーンの当選者No.8 ホノさんのご希望は「1歳になる娘のおむつや肌着などを入れるかご」です。オーダーされたサイズは

25 cm、奥行き35 cm、高さ15 cm (底の外側)

使い方やサイズの理由などは、

  • 洋服ラックの上にかごを置きたい
  • 上方空間には何もないので、上に少し広がるように
  • 横長で持ち手があると持ち運びもできて嬉しい
  • 壁につけて使うことになりそうなので、持ち手は内側に傾く

とのことでした。

ラックに合わせた四角い感じのかご、作ってみました。

洋服ラックの上のかご

娘さんとのことでしたので、ひなまつりをイメージして、菱編みにしてみました。
ひもの折り返しも、菱編みに隠れるような位置にしています。

データです。

追記

ホノさんからお写真を送っていただきました。ありがとうこざいました。

無事に受け取り、さっそく色々と入れさせていただきました。
大きさもラックの上に置くのにちょうどいいサイズで使いやすそうです!

洋服ラックの上のかご

斜め組み編み2色のライン模様

縦横とも同じ2色を交互に編んだ場合、模様としては線になります。
でも、斜め組み編みの場合は、角のところで縦横の方向が変わるため、すべてのバンドをそのまま交互にすると、縦横の切り替えが発生します。

線としてつながるように作ってみました。四角数6×6、斜め網代編みと同サイズ、使った色は同じくブラウンとこげ茶です。

線がつながる

内側はこんな感じ。

線がつながる例の底

このかごの底組み図を見ると、底の角4点それぞれ、同じこげ茶のバンドが2本になっています。底の角を中心として、縦・横のバンドの方向が90度変わるため、例えば

  • 横のバンドがブラウンであれば → 角を挟む縦の2本のバンドはともにこげ茶

でないと、それぞれの側面において、ブラウンと交互になりません。

6×6の底組図

上の赤丸に示す、上の角で縦のこげ茶が2本になるとすると、こげ茶2本が下の角になる必要がありますから、縦の四角数と横の四角数は同数、つまり正方形が条件になります。

また、この例では、縦・横の四角数が6個、つまり偶数ですから、左の角と右の角となる縦バンドの色はブラウン、従って左右の角をはさむ横バンドはこげ茶2本となります。

では、縦・横の四角数が奇数の場合はどうなるか。左右の角となる縦バンドの色はこげ茶になりますので、左右の角をはさむ横バンドはブラウン2本となります。

縦の四角数・横の四角数が奇数(7個)の例です(縦横入れ替わっていますが)。この場合も、立ち上げて組んだ時、線がつながることがわかるかと思います。

7×7の底組図

結論

線がつながるように作れるのは、縦横同数、つまり正方形の時のみ。
中心に同じ色を重ねるようにバンドを配置しますが、

  • 四角数が偶数の場合は、重なる色は、縦・横とも同じ
  • 四角数が奇数の場合は、重なる色は、縦・横で異なる

ようにすれば、線がつながる、ということです。

上のかごのデータです。

参考に、7×7(奇数)パターンのデータもつけておきます。

PPバンドの斜め組み編みの模様

最初に作ったPPバンドのかごのパターンで、斜め組み編みのバッグ、プラかごを作ってみました。

斜め組みのプラかご

このパターンだと、模様がきれいにつながります。底から見ても

斜め組みのプラかごの底

縁の処理は対角線に折っているのですが、折って重ねるバンドの色も同じになりました。

斜め組みにした時の模様は、斜め網代編みの底の組み方でみたように角で縦と横が入れ替わります。色との組み合わせでは2色の小かごのように途中でバンドの色を変える必要がありました。

でも、このパターンだとOK。2色以上でOKになる条件を考えてみました。

作り方条件このかごの例他の例
単位となるバンドの数3以上73や4や5など
単位となるバンドの色左右対称の並びであること深緑・ブラウン・こげ茶・ブラウン・こげ茶・ブラウン・深緑赤・白・赤など
横の側面単位の整数倍×2×3や×4
縦の側面単位の整数倍×1×2や×3

高さについても、単位の2倍となっているため、折って重ねるバンドも同じ色になったのですね。透明色を使うような場合、同じ色が重なった方がいいですよね。

データです。色もそのままです。

斜め網代編みの2色の小かごの作り方

斜め網代編みの2色の小かごの作り方です。

まず、CraftBandSquare45でデータを作り、プレビューでできた図に色塗りしました。

斜め網代編みの2色の小かごの底の組み方

作り方のポイントは、

底で2色のバンドを重ねる

です。そもそもPPバンドは、貼り合わせではなく重ねて始末しますし、厚みもありません。ではどこで重ねるか、ですが、

  • 横ひもは、縦ひもの裏になる位置で重ねる
  • 縦ひもは、横ひもの裏になる位置で重ねる
  • 縦ひも・横ひもが同時に重なることは避ける

上の絵では、赤の四角は横ひもを重ねた場所、緑の四角は縦ひもを重ねた場所です。重なりがわかりやすいように、同じ色のひもに対して、縦と横で少し色を変えています。

4隅の四角1個になる箇所以外は、網代編みなので四角2個分の余裕、そして裏に隠れる分を合わせるとおおよそ3幅分くらい重ねることができそうです。

この図を等倍にプリントアウトして型紙にし、両面テープを貼って、型紙に合わせてPPバンドをカットしながら貼っていきました。(プリントアウトには縁処理分を加えていないので、カット時に各端4cm加えています。)
2色が重なる場所はPPバンド同士を1.5幅分ほど、両面テープで止めました。

横を貼ったところ

まず横にPPバンドを貼り、PPバンドの片側をマスキングテープで固定し、めくりながら縦のPPバンドを貼りました。

縦横を貼ったところ

底が組めたところで、更に上からマスキングテープでしっかり固定し、ひっくり返して型紙ごと折りました。型紙の裏側には、あらかじめ、底の位置を転記しています。

側面を立ち上げ

後は側面を網代編み。型紙にPPバンドが貼りついていますので、そのまま外さずに編むと編みやすいです。

試作なので、重ねる位置や重ね方など検討すべき点はいろいろありますが、PPバンドを使った作り方としてはこういうのもあり、じゃないでしょうか。

斜め網代編みの2色の小かご

斜め網代編みの底の編み図の色塗りをしながら思いました。縦ひもの上と下を2色で塗っているわけだけれど、2色のひもでできないのかなと。

で、試しに作ってみました。PPバンドです。

斜め網代編みの2色の小かご

作り方はまだまだ改良の余地ありですが、2色。素敵でしょ?
底はこんなです。

斜め網代編みの2色の小かごの底

そして、内側です。

斜め網代編みの2色の小かごの内側

もとになったデータをつけておきます。この通りじゃなくて、ちょっと手を加えているのですが、それについては次回説明します。

斜め網代編みの小かご

底の作り方がわかったところで、実際に作ってみました。
12本幅のクラフトバンドを6本幅に割いて使い、横8・縦10・高さ4.5個の斜め網代編み、縁の始末は「カットして縁ひもを貼る」としました。

このサイズにした理由は、12本幅のバンドが5.8mほど残っていたからです。ひもリストに集計値が出てくるのですが、6本だとほぼ「面積長」で行けますから、四角の数をUP/DOWNして、ちょうと収まるくらいの数にしました。

集計値

重なる部分しか塗りつぶしていませんが、底の組図はこんなです。

8-10

北欧編みの時と同様の手順で、等倍のプリントアウトを型紙にして作りました。型紙に合わせてひもをカットし、ひもを並べた片側を両面テープとマスキングテーブで固定。端から順に、縦ひもを差し込んでいきました。塗った色が横ひもで隠れてしまいましたが、湿らせて柔らかくしているので、順にめくって持ち上げ、白だったらそのまま縦ひもをはさめばOK。

型紙の上に並べたところ

当初、型紙どおりにひもをカットしていたのですが、上下に波打つような感じで組んでいくと、組みあがったときには少しひもが短くなりました。30cmのひもで、0.5cmくらいかな。メイン画面の「ひも長係数」は、1.02くらい必要ということですね。

できあがりです。ふちかがりを加えました。(CraftBandSquare45用に、この縁の始末方法を、編みかたに加えた方がいいですね)。

斜め網代編みの小かご

底はこんなです。

網代編みの小かごの底

北欧編みではすき間を2mmに設定したので、今回は1mmに設定しました。そのすき間が不均一になってしまっています。硬いひもなので、私のテクでは無理、と日和ってしまったのです。網代編みなのだから、ゼロでも良かった…のかもしれません。

でも、オリジナルサイズを・しろうとが・初めてでも作れたんです。カットして並べるのも、型紙に合わせるだけだから全然難しくないし、時間もそうかからない。小学生でもできるんじゃないかな。CraftBandSquare45を使えばね。

データです。

斜め網代編みの底の組み方

CraftBandSquare45が扱うクラフトバンドの斜め四角のタイプ、北欧編みの次は斜め網代編みです。難しいイメージがあって敬遠してきたのですが、やってみるしかありません。

ちなみに、私の「網代編み」の知識と経験は、

  • 横に編んで作ったことはあります! 上2・下2を、段ごとひとつずらせばよいのよね
  • 上3・下3の写真も見たことあり。2・3とか、4・4も網代というのかな?
  • 右上がり・左上がりはバリエーションの一種かな?

こんなところでしょうか。

上2・下2で作ってみるとして、横に編む場合は4の倍数であることが必要ですが、斜めの場合つながるわけではないので、縦の四角数・横の四角数、どんな組み合わせでもよさそうです。ではその場合、底をどうやって組むのでしょう?絵を見ながら、考えてみました。

まず、CraftBandSquare45のプレビューの図を、ペイントアプリで塗りつぶせるよう、線だけのパターンで画像ファイルが作れるように、「線のみ」という描画色を追加登録しました。

「線のみ」という描画色

そしてサンプルとして、横12・縦8・高さ3のデータを作り、画像ファイルを作りました。画像ファイルには、縦ひも・横ひもの他、縦横の各側面、底の中央線などが描かれています。

まず、横の側面と縦の側面の上2・下2パターンがつながるように、色を塗ってみました。垂直となる方向が変わるので、縦ひもと横ひもが入れ替わることがわかりました。

縦ひもが上になる箇所を色塗り

では、底はどう組んだらいいのか、ですが、とりあえずシンプルなルール

底の中央線で4分割し、
各、接している側面の塗り方をそのまま延長

としてみました。

底の塗り方

ネットや本に載っている底の編み図をみても、なぜそうしたかのルールは書かれていないため、推測ですが。

色塗りの練習台は簡単に作れますので、3点ほどやってみました。

15-7
11-8
9-9

windows標準のペイントアプリで、クリックするだけですから簡単です。4点目ともなると1分もかかりません。
とりあえずこのルールで、やってみましょう

※「正しいルール」をご存じの方ありましたら、教えてください!

追記
・別のルールで試してみた例がこちら
V1.7では、この投稿のようなパターンが自動生成できるようになりました。
・まとめページ「斜め網代編みとは

北欧編みの小かご

PPバンドで試してきましたが、CraftBandSquare45 は名前にあるようにクラフトバンドのアプリです。そしてクラフトバンドの斜め四角のタイプといえば、まずは北欧編みです。

CraftBandSquare45CraftBandMeshは同じ設定ファイルを共有できますので、編集メニューの[バンドの種類選択]から、対象を今まで使ってきたクラフトバンドに変更することができます。

今手許にあるクラフトバンドは、13本幅のもので、硬くて詰めにくく折りにくいので、組むタイプは避けてきたのですが…やるしかありません。横5個・縦3個・高さ3個の北欧編みのかごを作ってみました。持ち手もつけてみました。

北欧編みのかご

型紙を使えたことで、ちょっとはラクになったかな。ひも間のすき間を2mmにしたので、底の配置がやりやすくなりました。(その分、側面にもすき間が空いてしまいましたが)

ひもを湿らせるので、いったんクリアシートの上で組みましたが、その後、両面テープ貼った型紙の上に置いて縦・横・すき間の位置を合わせ、型紙ごと底の線で折りました。

こんなに大きな型紙で、できたのはたったこれですか?みたいなサイズ感。慣れた人なら、実物大にプリントしなくても、A4サイズ 1枚の図、もしくは画面を見ながらでも作れるでしょう。

データです。

付記

北欧編みのコツや持ち手の編みかたなど、いろいろなYouTube動画を参考にさせていただきました。動画制作者の皆さま、ありがとうございます。