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斜め四つ畳み・対角線同一長・メジャー無

斜め立ち上げで、縦横のコマ数を6と3とした、細めの長方形底のかごを作ってみました。斜めに配置することで、ひもの無駄を少し減らす斜めの底編み工法です。

斜め四つ畳みの長方形かご、上から
斜め四つ畳みの長方形かご、上から
斜め四つ畳みの長方形かご、底から
斜め四つ畳みの長方形かご、底から

これも、先の「四方同一長」と同様、同じ長さのひもを編んで作りました。初期状態は余分のない「最適長」ですので、まず、次のようにして同一長にセットします。

斜め立ち上げで「縦横側面を展開する」のチェックをONにすると[同一長の底編み]ボタンが表示されます。このボタンをクリックし、「対角線位置のコマ全てが、縦ひも・横ひもとも中央に編まれる長さ」を指定します。

対角線に同一長をセットする操作
対角線に同一長をセットする操作

この操作により、先と同様、横ひも・縦ひもそれぞれに加算値がセットされて、すべてのひも長が同じになります。

「底編み」「ひも全体」のプレビュー図です。左側が最初の「最適長」の状態で、加算値がセットされた現データの状態が右側です。

底編みのプレビュー図。左側が最適値、右側が対角線同一長
底編みのプレビュー図。左側が最適値、右側が対角線同一長

底編み部分には、斜めに赤の対角線が表示されています。上図では右上-左下のラインであり、縦ひも・横ひもとも、このラインと交差する点が、ひもの中央です。全ひもが同一長ですから、この対角線のラインに対して、その両側が全て同じ長さになっているのが、わかるでしょうか。

こんな編み方です。順序は問わないので、手順というより、こうなるようにひもとコマを配置する、という意味ですが、

  • 1番目の縦ひもと1番目の横ひもで、中央にコマを1つ編む
    2番目の縦ひもと2番目の横ひもで、中央にコマを1つ編む……最後のひもまで
  • できた1番目のコマを、対角線上の1番目のコマ位置に置く
    できた2番目のコマを、対角線上の2番目のコマ位置に置く……最後のコマ位置まで
  • 隣り合うコマを編んで連結していく

この方法なら、ひもから最初に編むコマはすべて中央です。ですから、メジャー無しで編めます。

試作は「右側(右綾)」ですが、隣り合うコマの連結は「右側(右綾)」「左側(左綾)」のどちらについても、次のように「隣のコマを編む」延長で編むことができます。(図示するまでもなく、斜め編みの側面はもともとこのパターンですから、出来て当然とも言えますが)

右側、の場合の対角線コマの連結
右側、の場合の対角線コマの連結
左側、の場合の対角線コマの連結
左側、の場合の対角線コマの連結

以下は、順に、対角線のコマ位置、コマ位置に十字に編んだコマを乗せたところ、コマを連結して底編みしたところです。

底編みができたところで、先と同様にまず4つの角を三角に編み、そこから側面を編みました。慣れないので、底にしても側面ににしても、コマの形を考えながらひもを取り回しつつ…ですけど。

以下の右写真は、「ひも全体」を表示させたプレビュー図です。最適長に加算した分が、残りひもの長さに反映されています。

左写真が、カット残りのひもです。データの集計値は13.6mで、最適長であれば12.5mですから、約9%が無駄になった計算です。

縁の始末は、四方同一長の時と同じです。でも今回は、編みかたに「コマの裏で片側を渡し片側を巻き付ける(斜め編み)」を登録し、「縁の編みかた名」としてデータに追加しています。その分「ひも長加算(縦横端)」は20ミリと小さくしました。

この作品の構造データ(knot形式)です。ひもの色の配置や本数など詳細がセットされています。縁の始末は「コマの裏で片側を渡し片側を巻き付ける(斜め編み)」を参照しています。

編みかた「コマの裏で片側を渡し片側を巻き付ける(斜め編み)」を追加するには、以下の設定ファイル(XML形式)をインポートしてください。

バグ報告: 現Ver1.9.4 では、横のコマ数>=縦のコマ数の時には「対角線位置のコマ全てが、縦ひも・横ひもとも中央に編まれる長さ」で正しい値がセットできません。横のコマ数<縦のコマ数で使ってください。このデータは、手許の修正済みVer.で作成しました。

斜め四つ畳み・四方同一長・メジャー無

縦横立ち上げの小かごと同じコマ数で、斜め立ち上げのかごを作ってみました。
まずは、縦横立ち上げと同じように編める、四角の底編み工法です。

斜め立ち上げのかご、上から
斜め立ち上げのかご、上から
斜め立ち上げのかご、底から
斜め立ち上げのかご、底から

コマ数の設定は同じで「斜め立ち上げ」のチェックをONにするだけです。

斜め立ち上げの初期状態では、必要なひもの長さには、余分のない「最適長」がセットされます。でもまずは、簡単に編めるよう、同一長にセットして作りました。

斜め立ち上げで「縦横側面を展開する」のチェックをONにすると[同一長の底編み]ボタンが表示されます。このボタンをクリックし、「底編み完了時、4方向全ての残りひもが同じになる長さ」を指定します。

knotのメイン画面で、四方に同一長をセットする操作
四方に同一長をセットする操作

[横ひも]タブを見ると、下図・左のように、最初はそれぞれの「ひも長加算値」は左・右ともにゼロですが、この操作により、ひもごとに加算値がセットされて、すべてのひも長が同じになります。同様に[縦ひも]の加算値もセットされます。

四方に同一長になるよう、ひも長加算値がセットされる、before/after
左側が初期値。四方に同一長になるよう、ひも長加算値がセットされる

「底編み」「ひも全体」のプレビュー図です。左側が最初の「最適長」の状態で、加算値がセットされた現データの状態が右側です。

底編みのプレビュー図。左側が最適値、右側が四方同一長
底編みのプレビュー図。左側が最適値、右側が四方同一長

底編みは正方形ですから、縦ひも・横ひも、すべてが同じ長さです。ですから、縦横立ち上げと同様に、メジャーなしで編むことができます。

底編み完了後は、底となる箇所を軽く折って、角となる4箇所では目を三角にして、立ち上げるようにコマを編みます。

編み方については、以下の書籍を参考にしました。

桑折智美(2021)『改訂版 エコクラフト1巻き(5m)で作るちっちゃなかごと小物入れ』ブティック社. 35-37ページ「四つだたみ編みの斜め編みかご」

縁の処理については、ここに書かれているように、水平方向側のひもはそのまま裏に通し、もう片側は巻き付けてから裏に差し込んで始末しました。

上の右写真が、カット残りのひもです。データの集計値は19.4mで、最適長であれば15.6mですから、約24%が無駄になった計算です。

同じコマ数で作った、先の縦横立ち上げのかごと、斜め立ち上げのかごを並べてみました。斜めは対角線方向ですから、約1.4倍のサイズです。

同じコマ数でできた、縦横立ち上げと斜め立ち上げのかご
同じコマ数でできた、縦横立ち上げと斜め立ち上げのかご

この作品の構造データ(knot形式)です。ただし、縁の始末はデータには含まれません。「ひも長加算(縦横端)」にセットした50ミリ分で、上述の始末をしました。

四つ畳み編みの小かご

まず、縦横立ち上げのシンプルなかごを作ってみました。
縦横がわかりやすいよう、それぞれの色を変えました。

四つ畳み編みの小かご
四つ畳み編みの小かご
四つ畳み編みの小かご

※試作については、全て、コマ上側の縦ひも 「右側(右綾)」とします。「左側(左綾)」で編む場合は、図も反転しますし、上から/下からなど、編みやすい位置に適宜読み替えてください。

底編みの状態は、こんなです。実は、裏のたすき掛けの方向が揃っていなかったりするのですが、裏は不問、表の模様だけを見ることにしましょう。右が「底編み」「ひも全体」のプレビュー図で、各ひもは、コマ数や加算長に基づいた長さです。

底編み完了時の写真
底編み完了時の写真
「底編み」「ひも全体」のプレビュー図
「底編み」「ひも全体」のプレビュー図

「開始ライン」は、斜め編みのために追加した機能ですので、縦横立ち上げの場合はこの情報がなくても編めます。底編み後に側面を立ち上げますが、全て同じ高さのコマ数ですから、残りひもの長さも4側面同じになるように編めばよいのです。

基本的には、横ひもはすべて同じ長さですから、各横ひもに対して、縦ひもとコマが作られる位置は同じ。縦ひももすべて同じ長さですから、各縦ひもに対して、横ひもとコマが作られる位置は同じになります。つまり、毎回メジャーで測らなくても、2点目以降は、縦横とも隣と同じで済むのです。

ですので、最初のコマである「開始位置」の縦横がわかればいい。「開始位置」については従来から、ひも上のコマ配置に基づいた位置を出力する機能があります。

「開始位置」のコマを編むためには、その位置に基づいて、コマ端位置ないしは折り位置をメジャーで測る必要があるわけですが、これも、ひもを半分に折ってマークする、という手法で省略することができます。

「開始位置」を全体の中心のコマとし、ひもの中心に対するずれを調整するのです。(折り位置と中心・コマ数が偶数か奇数かに合わせ、ひも幅をゲージとして先の「コマ要尺とコマ寸法について」の長さ分)。

でもそれも、最大ずれたとしても要尺の半分程度ですから、その分をひも長加算に加えておけば、調整も省略できます。その場合は、半分に折った個所をそのまま折り位置としてコマを編めばよいのです。

そして、底編み完了時には、4方向すべての残りひもの長さが同じ、つまり縦ひも・横ひも、各中央に対して対称にコマが並びます。上の写真では下手なのでちょっとずれていますが。

まとめますと、指定長にカットされたひもを、メジャー無して編める条件は、縦方向/横方向それぞれ独立に、以下のようになるでしょうか。

コマ位置がひもの中央(もしくはコマ端がひもの中央)
もしくは
ひも上のコマ位置が、既に編まれた行もしくは列と同じ(残りひもの長さが等しい)

このかごはその後、残りひもの位置で折って立ち上げ、側面の編みひもをぐるっと編みました。
四つ畳み編みは、間に四角形の目が開きますが、角の4点は三角です。
縁の処理は「コマの裏の隣のコマに折り込む」です。

4つの角、三角の目
4つの角、三角の目

この作品の構造データ(knot形式)です。本数・サイズ・色・バンドの並びなどは以下のXMLをご覧ください。

四つ畳み編み・Knotの基本動作

Ver.1.9.4で、CraftBandKnot の斜め編み機能が改良されました。
従来の「縦横立ち上げ」と、新たに加わった「斜め立ち上げ」の動作を、改めて見てみましょう。

設定画面

メイン画面、左側が縦横立ち上げ、右側が斜め立ち上げです。画面上の丸数字は、以降の説明に対応します。

メイン画面、左側が縦横立ち上げ、右側が斜め立ち上げ
メイン画面、左側が縦横立ち上げ、右側が斜め立ち上げ

[編集]メニューから[バンドの種類選択]を開いたところ

バンドの種類選択画面
バンドの種類選択画面

全体の設定

① コマ上側の縦ひも … ひもを結ぶ際の鏡像関係にある2つの編み方ですが、メイン画面における設定は、

  • どちらでも … データには設定なし。ユーザーごとに保持される側(a)
  • 左側 … データとして左側(左綾)を設定。ユーザー保持値によらず
  • 右側 … データとして右側(右綾)を設定。ユーザー保持値によらず

計算方法は同じですが、プレビューで表示される画像に反映されます。
特に指定がなければ、デフォルトの「どちらでも」のままでよいと思います。

② コマ間のすき間 … ゼロより大きな数をセットすると、1コマあたりの計算において、コマ要尺・コマ寸法ともにその数をプラスします。意図的にすき間を空けて編むための設定です。編み癖で、すき間が空く場合は「コマ間のすき間」ではなく、ゲージの「コマ寸法実測値」「コマ要尺実測値」に反映させてください。

③ ひも長加算(縦横端) … 縦ひも、横ひもの一端に加える長さです。計算通りに編んだとしたら、縁の上に残るひもの長さです。

コマ要尺とコマ寸法について

コマ要尺は、1コマ編むのに必要な長さです。コマ寸法は、1コマが占有する長さです。
使用する「バンドの種類」ごと・本幅ごとに、実測値をセットできますし、係数から計算させることもできます。

左側の時のコマの状態
左側(左綾)の時
右側の時のコマの状態
右側(右綾)の時

1コマは、縦ひもと横ひもが直交し、各、おおよそ1/3の位置、2箇所で折って組み合わされています。各長さは、上図のような関係にあります。ひも幅をゲージにして編み、要尺が6倍強ですから、各2倍強が折り位置です。

1本のひもについて見ると、1コマにつきコマ要尺分のひもが編みこまれ、それがコマ数分連なっている、ということになります。要尺にずれがなければ、端に残る編み残りの長さも、ひも長加算として設定した値です。

※四つ畳み編みの基本技能は、1個のコマを編むこと、そしてその隣のコマを編めること、とします。1本のひもの、離れた2箇所のコマを編むことは、要尺の倍数分の距離を正確に空けるという条件をつけたとしても、通常は行いません。

コマ数とサイズ

⑤ 作りたい形状は、縦横立ち上げと斜め立ち上げ、ともに、横のコマ・縦のコマ・高さのコマ・折り返しの各コマ数で指定します。斜め立ち上げの場合は、直方体の辺に対して、コマが対角線方向に並びます。

横・縦・高さ・折り返しのコマ数がともに、7・5・4・1の例です。折り返しは長さ計算だけで、図には表示されません。以下は「右側」の図ですが「左側」でも同様です。

縦横立ち上げのコマ数とサイズ
縦横立ち上げのコマ数とサイズ
斜め立ち上げのコマ数とサイズ
斜め立ち上げのコマ数とサイズ

[側面と縁]タブの設定(c)

「縁の編みかた名」から、登録されている名前を選択して[追加]すると、それに必要なひもを計算に加えられます。縦ひも・横ひもに加える長さは「垂直ひも長」として表示されます。

縦横立ち上げの場合は、側面の編みひもが表示されています。「ひも長加算」値は初期値はゼロですが、ここに値をセットすれば、その編みひもを長くすることもできます。

[横ひも][縦ひも]タブの設定(d)

④「縦横側面を展開する」チェックボックスをONにすることで、[横ひも][縦ひも]タブを表示させることができます。

これらのタブでは、構成するそれぞれのひもに、色や、個別に加算する長さを指定することができます。

横ひもに対しては「ひも長加算(左)」「ひも長加算(右)」、
縦ひもに対しては「ひも長加算(上)」「ひも長加算(下)」を
それぞれ個別にセットできます。初期値はゼロです。

ひも長の計算

各ひも長は、以下の式で計算します。斜め立ち上げの場合は、ひもの本数やコマ数の計算は変わりますが、ひも方向に対する長さの計算式は同じです。

縦ひもの長さ = (そのひもで編むコマ数) × (コマ要尺  + ②コマ間のすき間)
+ 2 × (垂直ひも長 + ③ひも長加算(縦横端))
+ ひも長加算(上) + ひも長加算(下)

横ひもの長さ = (そのひもで編むコマ数) × (コマ要尺 + ②コマ間のすき間)
+ 2 × (垂直ひも長 + ③ひも長加算(縦横端))
+ ひも長加算(左) + ひも長加算(右)

<縦横立ち上げの場合のみ>
編みひもの長さ = (そのひもで編むコマ数) × (コマ要尺 + ②コマ間のすき間)
+ ⑥ひも長加算(側面)
+ ひも長加算

(b)マイひも長係数に、1以外の値がセットされていたら、各ひも長に、マイひも長係数を乗算します。同じコマ寸法に対して、要尺だけを増やすことができます。

※底や辺を折り曲げることで増える長さについては、各、ひも長加算(縦横端)やひも長加算(側面)に含まれるものとします。

底編みと開始位置

底編みは、立ち上げて立体化する前に、平らに編める最大の領域で、全ての横ひもと縦ひもが交差する位置に、コマが編まれた状態です。各ひもの本数は画面⑦に表示されますが、以下のような数値です。

<縦横立ち上げの場合>
横ひもの本数 = 縦のコマ数
縦ひもの本数 = 横のコマ数

<斜め立ち上げの場合>
横ひもの本数 = 縦のコマ数 + 横のコマ数
縦ひもの本数 = 縦のコマ数 + 横のコマ数

底編み領域には、縦ひもの本数 × 横ひもの本数 個のコマが並びます。これらのコマのうち、最初に編みたいコマの位置を「⑧開始位置」として指定することができます。⑧開始位置は、左から何番目・上から何番目、の値として、「1~ひもの本数」間の任意の値をセットできます。いずれかをゼロにすると、開始位置は表示されません。

開始位置は、[プレビュー]タブで「底編み」と「開始位置」のチェックをONにすると、赤枠で、以下のように表示されます。(以下は、コマがわかりやすいように「コマ枠」にもチェックを入れた、図の一部です)

底編みと開始位置、左が縦横立ち上げ・右が斜め立ち上げ
底編みと開始位置、左が縦横立ち上げ・右が斜め立ち上げ

開始位置のコマ

「開始位置」のチェックがONの時、プレビュー図下部には、開始位置のコマの図が表示されます。図では、縦ひも・横ひもそれぞれについて、コマから端まで・折り位置から端までの長さを表示しており、ひものどの位置にコマが編まれるかを示します。

各箇所の長さを全部表示させていますが、実質的には、縦ひも・横ひもともに、1点が確定すれば他は全て追随します。自分の編み方に合わせて、どれかひとつ、この数字、というのを見つけて頂いて、以降はその数値のみを見ていただければ良いかと思います。

右側(右綾)の時

左側(左綾)の時

開始ライン

「底編み」と「開始位置」に加えて、更に「開始ライン」のチェックをONにすると、[プレビュー]の表示は、以下のように、「開始位置」のコマを含む1行&1列の表示に変わります。

その1行&1列の各ひもについては、コマ端からひもの端までの長さを表示しますので、ひものどの位置にコマを編むかがわかります。(折り位置からなどの詳細は[ひもリスト]に出力)

開始ラインのプレビュー図
左が縦横立ち上げ・右が斜め立ち上げ
開始ラインのプレビュー図、左が縦横立ち上げ・右が斜め立ち上げ

底編みは、全ての横ひもと縦ひもの交差ですから、いずれか1行&1列のコマが編まれた時点で、他の全てのコマの、ひもにおける編み位置が決まります。

ひもリスト出力

設定したコマ数のかごを編むために必要な各数値は、[ひもリスト]ボタンからリストとして取得することができます。

リストを見れば、底のひもの配置・計算寸法・開始位置・集計値などがわかりますし、カットリストを見れば、どんなひもを何本用意すればよいかがわかります。

ランドリーバスケットとプラカゴの強度

折りカラー編みのランドリーバスケットです。しばらく前に作ったものですが、使ってみると結構丈夫だったので、もうひとつ作りました。

ランドリーバスケット
ランドリーバスケット

サイズは、約35cm×22cm×28cmです。

試しに、2Lのペットボトルを4本、順に入れてみました。さすがに入れているときは少し形が歪みますが、空にすればじきに戻ります。重さで歪んだというより、作り方の下手さによる歪みの方が大きいかもしれません。

そして、ここまで見てきたステッチです。

これまでは「装飾」としてのみ見てきましたが、文献において最初に現れたステッチは、「補強」のためのものでした。薄いPPバンドですから、大きな面になると撓みやすく、外圧にも弱い。そこで、後差しでバンドを重ねることで強度をつけたのです。

その後、装飾がメインになったとしても、バンドを重ねることで強度が増すという効果は当然ありますし、強度を目的としたステッチもあります。
「二重クロス模様」で引用した「ランドリーバスケット」が、その例でしょう。

ステッチの試作では、あまり大きなカゴは作っていませんので、実物同士を比較することはできません。そこで、バンドの重なりを数えて、密度を比べてみました。

編み方バンドの重なり重なり数
折りカラー編み2重の地+1+14
レベル1・縦横(1/2幅)2重の地+(1/2)+(1/2)3
レベル2・クロス(1/2幅+1/4幅)2重の地+(1/2)+(1/4)*√22.85
レベル2・クロス(1/2幅+1/3幅)2重の地+(1/2)+(1/3)*√22.97
二重クロス(1/2幅+1/4幅)2重の地+2*((1/2)+(1/4)*√2)3.71
二重クロス(1/2幅+1/3幅)2重の地+2*((1/2)+(1/3)*√2)3.94

もちろん、密度=強度というわけではありません。

それでも、強度の一つの目安として見るなら、レベル1・縦横の方が、レベル2・クロスより丈夫そうです。

ところが、実際に多く作られているのはレベル2・クロス。
そう考えると、ステッチは「強度」よりも「装飾」を優先して発展してきたことが、普及状況にも表れている、といえるでしょう。

補強のためのステッチなら、すべてのスロットを埋め尽くします。しかし、装飾としてのステッチを突き詰めるなら、むしろ「どこを間引くか」「どう余白を取るか」という引き算こそがデザインになります。

先に「多くの差し位置の中から必要な箇所を選ぶ」「レベル3はデザインのための自由度」と書きましたが、単位の応用は敷き詰めることだけではないのです。「あの模様」のように。

では、二重クロスで、可能なスロットに最大幅のバンドを差せるだけ差したらどうなるでしょう。

計算上は、ほぼこのランドリーバスケットくらいの密度になります。
実際の強度も、それくらいになるのでしょうか。
……そんな単純なものではなさそうですけど。

この作品の構造データ(square45形式)です。本数・サイズ・色・バンドの並びなどは以下のXMLをご利用ください。

付記:
持ち手を可動にするため、本体にはDカン、四本丸編みの持ち手の両端にナスカンをつけました。

この持ち手の作り方については、「あらうだえ手芸フォーラム」で相談して、アイデアをいただいたものです。作る人同士を繋ぐ場所。編み手の皆さん是非のぞいてみてください。.cbmeshフォーマットも添付可能とのことです。