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3種の六つ目かご

試作した3つの六つ目かごができました。端の目のとりかた以外は、以下いずれも同じ設定です。

  • 4本幅
  • 底は3方向に6本づつ、計18本
  • 側面の編みひもは2本
  • 縁は6本幅

並べてみました。左から、基本のかご半分ずつの目のかご底側に目のかごです。

基本のかご・半分ずつの目のかご・底側に目のかご


六つ目のサイズは、12.6ミリ・16.6ミリ・16.6ミリで、基本のかごだけ少し小さめですが、各六つ目分の差ですから、余裕で重なります。高さは、目の分と高さ比率の分を合わせて、結果的に同じくらいになっています。

同じ本数の六つ目かご

ということで、結論。
いずれの設定でも、かごは作れる。
ただし、かごの形状は若干異なるので、作りたいかごに合わせた適切な設定を使いましょう、というところでしょうか。

底側に目の六つ目のかご

端の目の設定、もうひとつ試してみるとしたら、底(上端・下端と斜め左端・右端)が1、側面(最下段)がゼロでしょう。こんなです。

ひも幅を無視すると、立ち上げは基本の六つ目のかごと同じ、辺に沿った位置となります。そして、同じ辺の位置なのに、ひもの数は、6つある角それぞれにおいて、2本ずつ少ないのです。

四つ目の場合は、目はあるけれどもひもがない状態と認識して、必要に応じて差しひもで調整していました。正方形と異なり、六つ目の場合は斜めに広がることができますから、半分ずつの六つ目のかごと同様、側面の六つ目を大きくすることで対応することとしましょう。「側面周比率対底」と「高さの六つ目に反映」です。

この設定でかごを作ってみました。六つ目のサイズの設定は半分ずつの目のかごと同じです。

立ち上げ箇所では、角は六角形ではなく五角形になりますが、この場合五角形は、側面ではなく底にくるということがわかりました。

底側に目の六つ目のかご

底から見たところ。

底側に目の六つ目のかごの底

上手に作れれば、かごとしては悪くない感じです。側面が1段目から全て六角形に揃うのも、側面に模様を作る時にはいいかも。ただし「側面周比率対底」は1.35ですから、側面の六つ目は底の六つ目より明らかに大きい。底の型紙も使えませんし、側面サイズの六角形で位置を再配分しなくてはなりません。

そして、今は、正六角形の円に近いかごですから、側面の六角形位置の再配分結果も自然です。でも、かごバッグのように細長い、つまり六角形の2辺だけ長くなる形状では、長辺側は底の延長の方が自然かもしれません。再配分できるのでしょうか。

試しに、今のかごの設定で、横ひもはそのまま6本・斜めひもを20本にしてみると「側面周比率対底」の値は1.12になります。このくらいであれば、可能かもしれませんね。

いずれにしても、高さを変えて全体として再配分するなら「高さの六つ目に反映」をオンにする。長辺を優先して底と同じ六つ目のサイズに作るには「高さの六つ目に反映」をオフにすると、それぞれに合わせたひもの長さは計算できます。あとは、上手に作っていただきましょう。

編み図です。

データです。

半分ずつの目の六つ目のかご

ひもに沿った位置で立ち上げるといっても、なかなか理想通りにはいきません。ひもの厚みがありますし、折るのではなく丸める(竹ひごなど)というケースもありますから。試作したかごを見ても、沿ったつもりが何ミリかは外側になってしまっています。(単に下手だからかもしれませんが)

この状態を明確に示すよう、底(上端・下端と斜め左端・右端)、および側面(最下段)それぞれ、目(六つ目の高さ)に対する比率を0.5に設定してみましょう。こんなです。

設定した箇所は赤丸部分です。

問題は、側面の六つ目のサイズです。基本のかごの場合は、底と側面の六つ目はほぼ同サイズでした。でも、このかごでは、基本のかごより底の周が長くなります。ひもの本数は同じなのですから、従って、水平方向の六つ目のサイズは大きくなるということです。

側面の六つ目を正六角形にするなら、側面の六つ目の高さに、水平方向に広がった分を加えるべきでしょう。それを示すのが、緑で囲んだ部分です。「側面周比率対底」で底に対して側面がどのくらい大きくなったかの比率を示し、その隣の「高さの六つ目に反映」にチェックを入れることで、側面の六つ目の高さを高くできるようにしています。

先と同じ本数で上端・下端と斜め左端・右端を0.5とし、「高さの六つ目に反映」したかごを作ってみました。

半分ずつの目の六つ目のかご

底から見たところ。

半分ずつの目の六つ目のかごの底

三角の中は、先の反省から3ミリにしたため、2センチほど大きいかごになりました。底は辺ではなく、三角の角が突き出るような感じになりました。

編み図です。

データです。

基本の六つ目のかご

クラフトバンド/紙バンドでの作り方を見ると、底の六角形を組んだら、そのすぐ外側で立ち上げています。側面は1段目から同じサイズの六角形、ただし角だけ五角形にします。こんな感じ。

四つ目の時と同様に、底(上端・下端と斜め左端・右端)をゼロにし、側面(最下段)を1に設定すれば、この状態になります。これを基本の状態、デフォルト値としました。

この基本の設定で、小さい六つ目のかごを作ってみました。

基本の六つ目のかご

底からみたところ。

基本の六つ目のかごの底

4本幅のクラフトバンド/紙バンドで、六つ目の高さ(六角形の平行辺の幅)を12.6ミリ、三角の中1ミリにしたのですが、三角形部分を詰めるのが大変でした。型紙に合わせてムリヤリ貼り付けたという感じ。もう少し三角形を大きくすべきだったと思いました。

型紙にした画像ファイルはこんなです。

データです。

V1.8.0 リリース

六つ目のかごがデザインできる新たなアプリ、CraftBandHexagon が追加されました。

公開はこちら
Release v1.8.0 のリリース

他のアプリと同じ作りになっていますので、同様の操作で使うことができるでしょう。

六つ目のサイズ

六つ目のサイズ設定に関わる部分を赤で示しました。

赤が設定可能な箇所、オレンジが設定に基づいた表示箇所です。
図に対応箇所を表示すると次のようになります。

ひもの配置

底には、横ひもと斜め60度・120度のひもを配置します。斜め60度・120度のひもについては、基本的には同じ本数ですが、「同数」のチェックを外して異なる本数にすることもできます。

また、横・斜めに各「合わせ目」の位置を指定することができます。例えば、下図は左右とも横ひも6本・斜めひも8本でできていますが、形状が異なります。赤の六角形で示されている「合わせ目」の値を変えることで、配置が変わるのです。
特に指定しなければ、左図のように中央・対称になります。

六つ目のかごについては、まだこれから、作りながら理解していくという状況です。お詳しい方がいらっしゃれば、是非ご試用いただき、ご意見をいただければと思います。今なら、ご要望を仕様に反映させることも可能です!

PPバンド・スパイダー模様の小かご

Ver1.7.5で差しひもに同位置を指定できるようになりましたが、合わせて、側面に18度・72度・108度・162度の差しひもを使えるようにしました。45度・135度が四角数1-1方向の斜めとすると、1-3/3-1方向の斜めです。

これら全部の角度を使って、かごを作ってみました。ベースを赤にしたかったのですが残りがなかったのでピンクで代替し、縦横の差しひもだけ赤にしました。

くもの巣模様のかご

全部の角度が使えるのは側面だけなので、底はシンプルです。

くもの巣模様のかごの底

展開図です。白の差しひもだと見えないため、線に変えています。横の面からの差しひもは、全長の図になっていますが、実際は前後の面の中心まででカットしました。

データです。縁の始末は八つ目のかごと同じ「内向き折り編みひもに重ねて残りも内に折る(PPバンド)」です。

PPバンド・八つ目のかご

クラフトバンド/紙バンドで八つ目のかごを作ってみましたが、同じ編み方をPPバンドでも試してみました。

15ミリ幅で詰めて編むと八つ目のサイズは√2倍の21.2ミリ、それを2本+「無描画色」1本の3本で構成すると、すき間は(21.2-15)/3で2.07ミリ、余裕をみて2.2ミリ、に設定しました。

底です。井桁になっているひもの真ん中で立ち上げました。

PPバンドの八つ目のかごの底

四つ目崩しの時は、等間隔のすき間を作るのが大変で形も崩れやすかったのですが、それに比べると八つ目は編みやすいということがわかりました。井桁の2本による格子がどれだけ歪でも、斜めの差しひもを通すことで、等サイズの八つ目になる。合わせなくても自然に、全体としてきれいな四角になるのです。

そして、できたかごも、かなりしっかりしていて揺らぎがない。持った感じ、2つ飛びの網代編みより丈夫です。水濡れOKのPPバンドですから、水はけ・空気の通りがいいかごが必要なシーンでは、使える編み方だと思いました。

図面です。全体のサイズを合わせた上で、井桁部分は詰めてください。差しひもは枠線だけしか描かれていませんが、縦横と同じバンドを使います。

データです。CraftBandSquare で開いていただくと、八つ目の箇所に縦横各1本、「無描画色」のバンドが入っていることがわかるでしょう。

縁の始末は「内向き折り編みひもに重ねて残りも内に折る(PPバンド)」です。このタイプは今までも使っており、「外向き折り編みひもに重ねて残りも内に折る(PPバンド)」で代用していたのですが、結構使うことが多いので、編みかたに追加しました。追加分の設定ファイルも添付しておきます。

八つ目の浅かご

V1.7.5 で加わった機能を使って、八つ目のかごを作ってみました。

八つ目の浅かご

以前作った八つ目のかごは、斜めの差しひも1本を2本に読み替える必要があったため、図とカットリストが別データになっていました。Ver.Upで、斜めの差しひもについても位置を変えて作図できるようになりましたが、今回は「無描画色」を使ってみました。

下図、左側で細い線で描かれているひもを「無描画色」に変えたのが右図です。仕様上、斜めの差しひもを加えるには縦ひも・横ひもとも基本のひも幅にする必要があるため、各2本分のスペースを置いて作りました。

プリントアウトして、型紙にして作りました。こんな感じ。

差しひもについては上下の編み方を指定できないため、「編み図」ではなく「図面」もしくは「型紙」ということになりますが、うまく組み合わせるといろいろな図面を描けるのではないでしょうか。

データです。

V1.7.5 リリース

issue#51~#54対応を行ったバージョンをリリースしました。

公開はこちら
Release v1.7.5のリリース

編集メニューに[色の繰り返し]を追加

2色交互や3色の繰り返しなどを設定したい場合、今までは手動でコピペする必要がありました。それを、まとめて設定できる画面です。

色の繰り返し画面

[追加][削除]ボタンで、任意数の単位を作り、[変更実行]ボタンをクリックすると、上部で対象として選んだひもに対して繰り返し適用します。

CraftbandSquare, CraftBandSquare45 では、ひも幅の繰り返しを指定することもできます。波網代などにに便利です。

描画されない色

無描画色

線の幅がゼロで塗りつぶしも透明な色を指定した場合、プレビュー図に表示されないようにしました。サイズや配置・リスト上は存在しますので、裸の王様のお洋服といいましょうか、スペースを置きたいところで使えます。

サンプルのCraftBandMesh.XML に「無描画色」として追加登録しましたので、更新される場合はインポートしてください。

差しひもの位置(CraftBandSquare)

差しひもの指定に「同位置数」「同位置順」が追加されました。同じ配置面・角度・中心点・開始位置・何本ごと、を複数指定した場合、今までは重なって表示されました。「同位置数」に同じ位置に置かれる差しひもの数をセットし、「同位置順」にそのうちの何番目かをセットすると、並べて表示します。

これらの値は手動で指定することもできますし、[同位置]ボタンをクリックして上記条件をもとに自動判定させることもできます。

この例ですと、こんな図になります。
目の中央に、横には2本・縦には1本の差しひもです。

PPバンド・斜め編みの崩し縞のかご

先に作った崩し縞のかご、同じ模様を斜め組み編みで編んでみました。同じひもの並び(編み方)をCraftBandSquare45に設定しました。

斜め編みの崩し縞のかご

底です。斜め組みで模様がつながる条件に適合します。

斜め編みの崩し縞のかごの底

A4までしか印刷できないプリンターなので、こんな感じで型紙を作りました。縦横同じ長さなので、用紙節約のため上下を少し外しています。

印刷して貼り合わせる手間と、色ごと長さを測って並べる手間を比較して、前者を選びました。正確な長さで作れますので、残り少ない白のバンド(しかも2種)を使い切ることができました。持ち手が1色なのは、実はもう残りがなかったからなのです。

CrafBandSquare45のデータです。