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網代編みに関連する

波網代編みのボックス2種

名称波 網代 編み
名称(読み)なみ あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位バンド幅のセットに対して、
6 × 6 [3つ飛び] / 4 × 4 [2つ飛び] で編む
バンド幅段階的に広→狭→広→狭
飛び数2もしくは3
対称性
備考

CraftBandSquare では、それぞれのひもの幅を個別に設定することができます。
3つ飛びで、波網代編みで作ってみましょう。

では、波網代編みのひも幅、狭→広→狭、と繰り返せばよいのでしょうけれど、その刻みはどうしたらよいのでしょうか。

単純に考えつくのは、線形とサインカーブ。12本幅、7点を1セットとして、

  • 台形 … 10,9,8,7,6,5,4
  • 波形 … 10,10,9,8,6,5,4

で試してみました。

台形
台形(底)
波型
波型(底)

3つ飛びの網代編み、ひも幅以外は同じ編み方です。比較してみると、台形よりは波型の方が曲率が大きいような気がする、、けど、あまり変わらない、、ようにも思えます。

どちらも変わらないのであれば、台形の方が、ひもを効率的に使えます。12本幅を、8-4, 5-7 として使えますから。

ちなみに、ひも幅の差、グラフで比較するとこんなです。

2個を重ねてみました。さて、どちらが台形でどちらが波型か、わかりますか?

波網代編み、2パターン

台形のデータです。

波型のデータです。

エクセルのデータもつけておきます。

3つ飛び網代編みのボックス

名称網代 編み
片流れ 網代 編み
3つ飛び 網代 編み
3本飛び 網代 編み
3本飛ばし 網代 編み
三間 網代 編み
三目 網代 編み
名称(読み)あじろ あみ
かたながれ あじろ あみ
みっつとび あじろ あみ
さんぼんとび あじろ あみ
さんぼんとばし あじろ あみ
みま あじろ あみ
さんもく あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位6 × 6
バンド幅
飛び数3
対称軸半回転
備考右上がり、左上がり

PPバンドでは、そのままでは3つ飛びは難しいことがわかりましたので、クラフトバンド/紙バンドで3つ飛び 網代編みのボックスを作ってみました。

12本幅を半分に割いて6本幅にしました。2つ飛び網代編みの場合は、霧吹きで柔らかくしないと組むことができませんでしたが、3つ飛びでは、そのまま組むことができました。底・側面すべて3つ飛び網代編みです。

網代編みのボックス

底はこんなです。

網代編みのボックスの底

斜めとなる方向については既定値のまま、底は左上が開始点・側面は左下が開始点です。底と側面が交差する4辺について、同じにならないことを確認しただけなので、縦(狭い方)の側面と同じになってしまいましたが、横(広い方)に合わせた方が良かったかもしれません。

CraftBandSquare による展開図・編み図です。

データです。

PPバンドの小かご・2つ飛び網代

赤と黒の小かご、片側同色、2色のパターンです。

2つ飛びの網代編みで作ってみました。垂直ひもが全て赤で、そこに黒を編み入れていきます。そうすると、上下のパターン=模様になります。

交互色だと同じ模様になる上下パターンが複数ありましたが、片側同色にはありません。とてもシンプル。

2つ飛びの網代編み

1つずつだとしっかりした感じに編みあがりますが、2つ飛びだと ひもの間のすき間も目立ちますし、強く押すとつぶれそうな感じです。かごのサイズ的にも、これより荒くするのは難しいかな、と思います。

データです。

PPバンド2色・網代編みの模様(3つ飛び)

網代編みのかごで、上下を2×2にしておけば、真ん中部分はかなり自由に作れそう、ということがわかりました。そこで、同じ段数で、3つ飛びの網代編みで模様を作ってみました。3の倍数にするため縦ひもは2本増やしています。

最終的に作ったかごは、こんなです。

網代編み模様

CraftBandSquareの「ひも上下」で赤枠で囲ったところが3つ飛びの網代編みになっています。そのパターンによるプレビュー図が右側です。

でも、プレビュー図を見ていて、同じ模様を、3本飛びより減らせると思ったのです。2色で作っていますから、縦横同じ色が重なっている箇所は、どちらを上にしても模様は同じです。3つ飛びより2つ飛び、更には1つの方が、かごとしてはしっかりします。

そこで、プレビュー図とひも上下パターンを見比べながら、飛び数を減らすように上下を入れ替えてみました。それがこちら。

3つ飛びを使わずに、すべての模様を2つ飛びに置き換えられるのか?というのは4色問題みたいなものでしょうか。だいぶ減らすことはできましたが、もっと減らせるパターンがあるのかもしれません。編み目は変わっていますが、2色で見た時の模様は同じです。

そうやって作ったのが、上の写真のかごというわけです。模様は3つ飛び、編み目は2つ飛びの網代模様。

データをつけておきます。ただしこのデータ、縁の代わりに編みひもを表示させた、上図用のデータです。このデータをもとにかごを作る際は、側面の編みひもを縁の始末に置き換えてください。

PPバンド2色・網代編みの模様(2つ飛び)

3×3の次に試してみるとしたら4×4、2つ飛びの網代編みでしょうか。でも、2×2に比べると3×3はだいぶ柔らかい感じに編みあがります。それが更に4×4だと、かごとしては頼りなさそう。

そこで、かごの上と下は2×2で固めて、真ん中部分を4×4 2つ飛びの網代編みにしてみました。ベースや色は、2色の縦横ストライプと同じにして、あいだの5段が網代編みです。

網代編み模様

縁を含めて上から4段目は、縦に続くより横に続く方がよいかな、ということで平編みだったところを一部入れ替えました。下4段・上3段で固定すると、3×3の例えば縦横ストライプよりしっかりした感じになりました。

CraftBandSquareのプレビュー画像、展開図の編み図です。

データです。

斜め網代編みの底の模様(3)

横の線が長く伸びるパターンの底が組めたところで、立ち上げて側面を編み、縁をかがりました。できたかごが、こちらです。

底から見るとこんなです。

どうでしょうか。ちょっとは上達したかな、と言いたいところですが、今回は、先生に教えていただいたのです。アトリエ・プチ・マロウのバスケット部、私にとって初めての教室です。

ゆがみを整形するためにはボンドでの固定は最後にした方がいい、だからこれで底の4隅の角を留めてください、と渡されたのがヘアピン。型紙に書かれていた底の延長線を目安に留めたのですが、位置を1本分、間違っていました。先生から、その位置ではパターンがつながらないとの指摘があり修正できましたが。

また、折り位置に霧を吹き、手でなじませてから立ち上げること、まず角・次に1~2段づつんで組んでいくこと、などを教えていただきました。側面を編む際のひもの固定には、先までしっかり留まるワニ口クリップが良いということで貸していただき、確かに、指先が挟まれても簡単には抜けないくらい、しっかり留まることを体感しました。

すき間が空いていたり歪んでいたりすると、先生が目打ちを使って直してくださるのですが、すごく手が早くて、え?今何をされたの?どこがどうなったの?と思っているうちに、見ると、魔法のようにきれいになっているのです。

ということで、先生の手をお借りしてですが、横の模様を優先した斜め網代編みのかご、形にすることができました。

作ってみてわかったこともあります。横に模様が長く揃ったことで、蛇腹/アコーディオンみたいに伸び縮みするのです。最後に縁をボンドで固めることで、だいぶ固定されますが、途中は力を入れ過ぎないようにしないと形が変わりやすい。底の中央線で4分割というルールには、4方向に分散することで固定に役立つ機能もあるのだなと、改めて理解しました。

データはこちらです。

斜め網代編みの底の模様(2)

先に計画した、斜め網代編みで横の線が長く伸びるパターン、作ってみました。

CraftBandSquare45で型紙を作り、模様がわかりやすいよう、縦ひもと横ひもの2色にしました。

色つき小かごでは、端から始めたら最後が足りなくなってきたので、普通に真ん中のひもから始めてみました。最初に中央の縦ひも2本・横ひも2本を組んで、上下左右に順に増やしていきました。

でも、上下左右に増やしていくには、何度もひもをめくって型紙の色をチェックする必要がありました。つくりを理解して差しているわけではないので、少しずれると上下がわからなくなってしまいます。結局、全体をプリントアウトしたA4の図を隣に置いて、その図を見た方がやり易かったのでした。

ひものすき間は、色つき小かごの0.2mmでは小さすぎたので、今回は0.4mmとし、ほぼその通り配置できています。であれば、

最初にすべての横ひもを並べる → 縦ひもを端から順に差していく

ということができたのでしょうか。素人にとってはその方がずっと簡単です。

そしてもうひとつ。今回作ろうとしているのは、長方形・底メイン・側面スルーの浅いかごです。横が長いのです。その場合、縦ひもと横ひもが組み合わさってできる正方形がフルに形作られない、ということがわかりました。

上の図でいうと、

  • 右上・左下については、縦ひもと横ひもが完全にクロスしており、三角形が形作られている
  • 左上・右下については、三角形に至らず切れており、台形の状態。

底組みの段階で、縦ひもと横ひもがクロスして組まれた部分は、側面を折って立ち上げた後もそのまま使われます。きれいに側面を組むためには、この三角形の箇所を崩さず保持することが重要だと思うのです。

でもその三角形がフルではなく部分的にしか作られていないので、底の段階でも縦ひもと横ひもが外れやすいし、立ち上げて側面を編むときは、崩れないよう注意する必要がありそうです。

斜め網代編みの底の模様(1)

斜め網代編みの底の組み方では、側面のひもの方向を合わせるために、底の中央線で4分割された領域を、それぞれが接する側面に合わせる、というルールにしました。

意図としては、側面の整合性を優先し、底はとりあえずつながれば良しって感じです。バッグの底のように、普通は隠れていて、ことさら見るようなものでなければ、底の模様なんてどうでもよいのです。

でも、浅くて底がひろいかごだったり、入れ子の箱のふたにするなら、どうでもよくなくなってきます。模様が重要になってくるのです。

では、側面のひもの方向を合わせるために必要なのは、どこまでか。最低限なら、折って底の辺となる四角まででしょう。横辺が縦ひもなら縦辺は横ひも、横辺が横ひもなら縦辺は縦ひもが上になればよい。先の絵に追記してみました。

網代編みの底

そして、その中については、上下は、自由に組み合わせられるのではないでしょうか。
ただし、要注意点としては、

  • 上下1点づつになってしまうと編みにくなる
  • 上上上上…とか、下下下下… と長く続くと構造が弱くなる

といったところでしょうか。

試しに作ってみたのが、次のパターン。

底が横に長く伸びるパターン

横長の箱で、横の線が長く伸びるパターンにしてみました。

原理的に、2つ飛びの線だけで埋めることはできませんので、2つ飛びと3つ飛びの組み合わせになりました。横の線を可能な限り長くし、縦辺との辻褄合わせは辺の四角で行っています。上の要注意点に抵触する箇所も出てきますが、数点なので良しとしましょう。

サイズについては、6本幅を基本とし、縦ひも・横ひもそれぞれがちょうど6メートルに収まるようにしました。

さて、これで、目論見通り作れるものでしょうか。やってみました

斜め網代編みの色つき小かご

複数色のバンドを使った場合、斜め組み編みの模様では、単位となる色の組み合わせが左右対称であれば、模様としてつながっていました。

クラフトバンド/紙バンドの斜め網代編みでは、この条件ではどうなるでしょうか。試してみました。

斜め網代編みの色つき小かご

底から見るとこんなです。「斜め網代編みの底の組み方」のパターンそのままです。

斜め網代編みの色つき小かごの底

余りひもを利用したので4色が少しづつ、そのためか模様として見えるほどにはなっていないようです。PPバンドでは1目づつ縦横にできますが、クラフトバンド/紙バンドでは厚みもあって難しいので、少なくとも2つ飛び。色との組み合わせが難しいのですね。それでもよく見ると、各側面が同じパターンになっているのがわかります。

作りは…まだまだですね。「斜め網代編みの小かご」ではすき間を1mmにして大きすぎたので、0.2mmにしたのですがこんどは小さすぎ。最初に横ひもを並べるのは良かったのですが、縦ひもを差し込んで同様に詰めることができず、歪んでしまいました。適切なすき間、重要です。

データです。

2色のヘリンボーン編みの手さげかご

斜め網代編み、クラフトバンドで2色を試してみました。ヘリンボーン編みの手さげかごです。出典は次の本。

『改訂版 エコクラフト1巻き(5m)でちっちゃなかごを作りましょ』
桑折 智美
ブティック社 2017年

55~56ページに作り方が書かれており、青色とクリーム色の2色で編まれた底の組図が載っています。CraftBandSquare45 で画像を作り、横側面はそのまま、縦側面になる部分は青色とクリーム色を入れ替えました。切り替え箇所は、PPバンドでは重ねましたがクラフトバンドはボンドで貼りました。

2色のへリンボーン編みの手さげかご

全然詰められていません。下手ですみません。
3つ飛びの網代編みの方が2つ飛びより詰めやすいんじゃないかと思いますが、それなのに全然です。上手に編まれる方を尊敬してしまいます。試作ということで、お許しください。

本だと出来上がりの高さ9cmなのですが、11cm近くあります。あと2割ほど詰めないといけないわけです。本来の高さに押しつぶしてみました。

2色のへリンボーン編みの手さげかごの本来の高さ

網代編みは、ひもが90度に交差するはずですので、確かに、こちらの方が90度に近い。持ち手とのバランスも合っています。ここまで詰めないといけなかったのですね。斜め網代編み、難しいです。2色にしたことで、隙間が更に目立ってしまっています。

底から角度を変えてみると、多少は隙間が隠れたりして、、

2色のへリンボーン編みの手さげかごの底

アコーディオンのように伸び縮みできるかご..なんてどうでしょう(笑)
ぷっくりした縦縞、カボチャなんかに作ったらいいかもですよ。