「マニュアル」カテゴリーアーカイブ

ソフトウェアの説明、仕様や設定、操作方法など

V1.7.2リリース

issue #42 に対応しました。
色の扱いが、より便利になりました。

公開はこちら
Release v1.7.2のリリース
(更新)インストールについては「起動するまで」のページを参照してください。

同じ名前の色の値を「バンドの種類」ごとに変更可能に

[設定]メニューの[描画色]に、「バンドの種類」「中線色」のカラムを追加しました。

それぞれの色に対して、バンドの種類は、”-(ハイフン)” は何も設定しないことを示します。従来の状態であり、どのバンドの種類に対しても共通の値です。

同じ色の名前に対して「バンドの種類」を指定したデータを別途追加可能になりました。その「バンドの種類」を選択した時にだけ使われる値を登録することができます。

例えば、追加でバンドの種類に「PPバンド(不透明色)」を登録した後、「PPバンド(不透明色)」専用の色を追加したとします。(上図の下4行がその例です)

専用の色が登録されていると、同じ「赤」という名前の色を選択したとしても、対象として選択しているバンドの種類によって色味が変わります。

  • 「PPバンド」を使うと、透明度50 として、薄く塗りつぶした色
  • 「PPバンド(不透明色)」を使うと、透明度255 として、透過性のない色

また、中線(本幅を示す線)の透明度とRGB値を指定可能としました。
何も設定しなければ従来通り、輪郭線および塗りつぶし色と同じです。

「バンドの種類」画面で、使用色の設定が簡単に

[設定]メニューの[バンドの種類]画面で、そのバンドの種類で使用する色を入力するセルの隣に「色選択」のボタンを追加しました。

ボタンをクリックすると、登録されている色がリストアップされますので、使いたい色にチェックを入れて[OK]とすれば、色リストを簡単に作ることができます。

バンドの種類にない色の使用

先に色を設定したデータを作り、その後、バンドの種類や色リストを変更するような操作をした場合、結果的に、そのバンドでは使えない色を持った状態になることがあります。

先には、設定した色は消えていましたが、消える前に次のような確認を表示するようにしました。

ここで[はい]とすると、[色の変更]画面が表示されますので、使えない色を使える色に、まとめて置き変えることができます。

使用例

上述の例、バンドの種類「PPバンド(不透明色)」およびいくつかの色を登録した、オプションの設定ファイルです。このファイルをインポートしていただくと、バンドの種類として「PPバンド(不透明色)」が使えるようになります。専用色も追加されます。

上のファイルをダウンロードしていただいてから、次の操作で取り込むことができます。

  1. [設定]メニューの[基本設定]をクリックする
  2. 表示された、基本設定画面の[インポート]ボタンをクリックする
  3. ファイルの選択画面が出てくるので、ダウンロードした「CraftBandMesh-opaque-PPband.XML」を選択する
  4. 上書きしていいかの問い合わせに「はい」もしくは「いいえ」をクリックする
    (まだ、同名は存在しないはずなので、どちらでも同じ)
  5. 更新結果の報告画面が表示されたら「OK」で閉じる

これで、「PPバンド(不透明色)」が使えるようになります。


CraftBandSquareで、「PPバンド」で「赤」と「青」を使った、簡単なサンプルを作ってみました。左側の絵がそのプレビュー図です。
上記で「PPバンド(不透明色)」を取り込んだ後、このデータの「バンドの種類」を「PPバンド(不透明色)」に変えていただくと、同じ「赤」と「青」に対する色味が右側の絵のように変わります。

「早見表」四方網代編みと長桝網代編み・3つ飛びの編み図生成

CraftBandSquare45 を使って、3つ飛びで、四方網代編みおよび長桝網代編みの底編み図を生成する手順ができました。

この時、いちばん迷うのは、[縦横の四角]の「垂直に」「底に」に何を設定するかでしょう。3回試行すればいいだけなのですが、わかっていれば1回で作れます。なので、早見表を作ってみました。

PDFファイルです。

長桝網代底の編み図生成

CraftBandSquare45の機能を使って、四方網代編みの編み図を生成したように、長桝網代編みについても編み図を生成してみましょう。

条件に従うと、長辺に沿って3つ飛びで埋める組み合わせは以下でした。

  • 横の四角数 を3で割った余りが2の時は、A/a、数値は0-3/3-0 (下の四角)
  • 横の四角数 を3で割った余りがゼロの時、B/b、数値は2-1 (中の四角)
  • 横の四角数 を3で割った余りが1の時、C/c、数値は1-2 (上の四角)

上の四角・下の四角・中の四角を作る組み合わせについては、四方網代編みと同じです。

3つ飛びの長桝網代編みにするためには、先にみたように、線で切り替えられた模様を、連続した長方形の入れ子に書き換える、という手順が加わります。

また、上下による方向については、同様に最初から指定するか、もしくは[上下交換]で入れ替えることとします。


編み図生成手順

  1. CraftBandSquare45を起動する
  2. バンドの種類を選択し、基本のひも幅を指定する
  3. 目標寸法から[概算]、もしくは横の四角数・縦の四角数・高さの四角数を直接入力する。少ない方を横の四角数とする。
  4. 「縦横を展開する」チェックボックスをONにし、[ひも上下]タブを開く
  5. 「縦横の四角」に、横の四角数に応じた数をセットし[合わせる]ボタンをクリックする
  6. 底が生成されたら、不連続になっている4本のラインに沿って、2行/2列分の領域をそれぞれ選択し、DeleteでチェックをいったんOFFにする
  7. チェックOFFにした箇所の中を、長方形がつながるようにチェックONにする。
  8. 組み換えができたら、[プレビュー]タブをクリックすると、編み図を確認できる
  9. 縦ひも・横ひも位置の左右を変えたい場合は、[ひも上下]タブに戻って[上下交換]ボタンをクリックする

6.7.のBefore/Afterの例です。上ではいったんDeleteしていますが、そのまま「チェックONのセルの並びが1/3/5」「チェックOFFのセルの並びが1/3/5」になるよう、出来るだけ少なくON/OFFを入れ替える、という脳トレも楽しいです。

左がbefore /右がafter

動画内で参照している「早見表」はこちらにあります。

四方網代底の編み図生成

CraftBandSquare45は、底の中央線で区切られた4区画を、指定した連続数の上下パターンで埋めることができます。立ち上げた時に同じ方向になるように、隣り合う区画は上下を逆に埋めますが、これは四方網代編みと同じです。ですので、この機能を使えば、かなり簡単に四方網代編みの編み図を作ることができます。

条件の検討で、四角数がわかれば立ち上げ位置は自動的に決まることがわかりました。上の四角・中の四角・下の四角の三択しかありませんので、3回トライすればどれかは「四方網代編み」になるわけですが、わかっていれば1回で出来ます。

[ひも上下]の「縦横の四角」に[合わせる]機能を、3つ飛びで使った場合、上の四角・下の四角・中の四角を作る組み合わせは次のようになります。

先の結果と合わせると、次のようになります。

  • 辺の四角数を3で割った余りがゼロの時は、C/c、数値は1-2 (上の四角)
  • 辺の四角数を3で割った余りが1の時は、A/a、数値は0-3/3-0 (下の四角)
  • 辺の四角数を3で割った余りが2の時は、B/b、数値は2-1 (中の四角)

また、縦ひも・横ひも位置の左・右については、つぎの2つの方法があります。

  • A/B/C と a/b/c を使い分けて最初から指定
  • まずA/B/Cで作り、必要に応じて[上下交換]で入れ替える

編み図生成手順

  1. CraftBandSquare45を起動する
  2. バンドの種類を選択し、基本のひも幅を指定する
  3. 目標寸法から[概算]、もしくは横の四角数・縦の四角数・高さの四角数を直接入力する(横の四角数と縦の四角数は同じにする)
  4. 「縦横を展開する」チェックボックスをONにし、[ひも上下]タブを開く
  5. 「縦横の四角」に、縦横の四角数に応じた数をセットし[合わせる]ボタンをクリックする
  6. 底が生成されたら[プレビュー]タブをクリックすると、編み図が生成されている
  7. 縦ひも・横ひも位置の左右を変えたい場合は、[ひも上下]タブに戻って[上下交換]ボタンをクリックする

動画内で参照している「早見表」はこちらにあります。

斜め網代編みの底の生成

以前、斜め網代編みの底の組み方について検討しました。

そして、とりあえずシンプルなルール
底の中央線で4分割し、各、接している側面の塗り方をそのまま延長
で作れそう、ということで試してみました。
手作業で、図に色を塗って、それを編み図にしたのです。

シリーズ最新版、V1.7.0では、この“塗り方”が、アプリ上で簡単に生成できるようになりました。試しに、先に色塗りした3点のパターンを生成させてみましょう。

[縦横の四角]の設定はいずれも、垂直1・底に1となります。

まず、15-7のパターンです。四角数に15と7を設定します。先にならって、縦ひもを赤にしました。

15-7

次は11-8です。同様に四角数を設定します。プレビュー図で見ると、縦と横がわかりやすいです。

11-8

次は9-9です。正方形の例です。

9-9

1分で塗れるとしても、ワンクリックの方が簡単です。データにも残ります。
そして、最後の9-9、こんな設定もありだと思います。

中心部分が、1×1ではなく2になっているので、作りやすいと思います。
2つ飛びの場合の「四方網代」はこちらが正式なのではないかと思います。

なお、同じデータで四角数を変えた場合、[ひも上下]のサイズは自動的には変わりません。作りたければ都度[合わせる]ボタンをクリックしてください。生成パターンはあくまでお試し値ですし、合わせずに違うサイズで作ってもよいのです。編集して模様を作ったとしたら、編集結果が優先ですから。