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CraftBandSquare45で作成

長桝網代編みのかご

名称長桝 網代 編み
名称(読み)ながます あじろ あみ
模様タイプ中心2点の4分割
単位中心2点間・各領域は3つ飛び
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性半回転
備考

底に使われる「長桝網代編み」ですが、その具体的な作り方が書かれている文献がありました。

『かごと器の技法がわかる 竹細工 増補改訂版』田中瑞波、メイツ出版、2023


です。「PART6 お気に入りの竹かごをつくる」では、“お手製の弁当箱でごはんがもっと美味しくなる”というタイトルで、111~120ページに、本体と蓋、ともに長桝網代編みの作り方が詳細に説明されています。竹ひごを縦に7本並べるところからスタートして、横にひごを差していき、縦横46本ずつになるまで24ステップ。

ここから本体部分を読み取ったのが以下の図です。本体は幅4ミリの竹ひごで作るとのことでしたので、

  • バンドの種類に15本幅15ミリとした「竹ひご(1幅1ミリ)」を追加
  • 基本のひも幅を、4本幅(=4mm)

とし、CraftBandSquareの底のデータとして作りました。縦ひも・横ひもとも46本とした底のデータです。

そして、この編み方から立ち上げ可能な位置として示されているのが2か所。幅狭の方を青線、幅広の方を赤線で示しています。縦横の四角数で数えると、各、11×35と14×32です。

文献で製作しているのは幅広(赤)の方ですので、それを、4本幅のクラフトバンド/紙バンドで作ってみました。

斜めに立ち上げて作るタイプは、CraftBandSquare45 です。横の四角数を14・縦の四角数を32としました。Ver1.7で底の[ひも上下]に対応しましたので、縦横を展開し、[ひも上下]のサイズを46×46として、上のデータをコピー&貼り付けました。

縦横がわかりやすいよう、交色で作りました。もとが4ミリの竹ひごのところが、4本幅5.3ミリで作りましたので、全体的なサイズも大きくなりました。高さの四角数は7.5、縁は「カットして縁ひもを貼る(厚さ2重)」です。

長桝網代編みのかご

底から見たところです。

長桝網代編みのかご

CraftBandSquare45 による底の編み図です。

長桝網代編みの編み図

CraftBandSquare45で作ったデータです。

最初に作った、CraftBandSquareのデータもつけておきます。設定データのエクスボートもつけておきますので、インポートしていただくと、バンドの種類に追加した「竹ひご(1幅1ミリ)」が使えるようになります。

斜め網代編みの底の生成

以前、斜め網代編みの底の組み方について検討しました。

そして、とりあえずシンプルなルール
底の中央線で4分割し、各、接している側面の塗り方をそのまま延長
で作れそう、ということで試してみました。
手作業で、図に色を塗って、それを編み図にしたのです。

シリーズ最新版、V1.7.0では、この“塗り方”が、アプリ上で簡単に生成できるようになりました。試しに、先に色塗りした3点のパターンを生成させてみましょう。

[縦横の四角]の設定はいずれも、垂直1・底に1となります。

まず、15-7のパターンです。四角数に15と7を設定します。先にならって、縦ひもを赤にしました。

15-7

次は11-8です。同様に四角数を設定します。プレビュー図で見ると、縦と横がわかりやすいです。

11-8

次は9-9です。正方形の例です。

9-9

1分で塗れるとしても、ワンクリックの方が簡単です。データにも残ります。
そして、最後の9-9、こんな設定もありだと思います。

中心部分が、1×1ではなく2になっているので、作りやすいと思います。
2つ飛びの場合の「四方網代」はこちらが正式なのではないかと思います。

なお、同じデータで四角数を変えた場合、[ひも上下]のサイズは自動的には変わりません。作りたければ都度[合わせる]ボタンをクリックしてください。生成パターンはあくまでお試し値ですし、合わせずに違うサイズで作ってもよいのです。編集して模様を作ったとしたら、編集結果が優先ですから。

V1.7.0 リリース

CraftBandSquare45 の底の「ひも上下」編集( issue#37)対応を行ったバージョンをリリースしました。CraftBandSquareと合わせて「ひも上下」編集画面でのコンテキストメニューを強化し、パターンを作りやすくしました。

公開はこちら
Release v1.7.0.0のリリース

「ひも上下」タブの表示

CraftBandSquare45の初期状態では[ひも上下]タブは表示されません。プレビュー画像も従来同様です。

[四角数]タブで「縦横を展開する」のチェックをONにすると、[横ひも][縦ひも]と合わせて[ひも上下]のタブが表示されます。プレビュー画像も、[ひも上下]を反映したものに変わります。

底に合わせたサイズで編集

[ひも上下]タブの初期値は平編みです。CraftBandSquareと同様、指定のサイズでパターンを作ると繰り返し適用されます。

「縦横の四角」の[合わせる]ボタンをクリックすることで、繰り返しではなく、現在の縦横の四角数で作られる底のサイズに変更することができます。

「垂直に」「底に」ともゼロにした場合は、底の辺のみにチェックが入った状態になります。底のサイズで編集する時にはチェックの色が少し変わり、底であることがわかりやすくなっています。

底の初期値を生成

「縦横の四角」では次のような指定ができます。

  • 横の辺 … 左上と右下の辺(横の四角数に対応)のチェックの状態(※)
  • 垂直に… 底の辺から開始して、(※)の状態を上方向に何点連続させるか
  • 底に…底の辺の下、底側に(※)の状態を何点連続させるか

(「垂直に」で設定した値+「底に」で設定した値 ) が、ON および OFFの連続数になります。

例えば、「横の辺」をON、「垂直に」を3、「底に」を0にすると下図のようになります。

プレビュー図はこんな感じです。

[ひも上下]編集画面でのコンテキストメニュー

[ひも上下]編集画面上で右クリックすると、コンテキストメニューが表示されます。従来はコピー・切り取り・貼り付け・削除だけでしたが、ここに、各セルの選択状態を変更できるメニューを追加しました。

斜めに選択できるようになりましたので、特に網代系のパターンは、編集しやすくなったと思います。

PPバンドの小かご、クリスマスカラー

ハロウィン用に作った赤と黒の小かご、次はクリスマスで、というリクエストがありました。飾りのコウモリが素敵と言っていただいたので、こんどは、黄色のバンドを切り抜いて星にしてみました。

タイミングよく、ハニーベアちゃんがうちに来ていましたので、ゲスト出演してもらっています。

データは先と同じ、色を赤・黒から緑・白、緑・赤に変えただけです。先の同じ型紙を使いました。

追記
データ・レシピをこちらのページに掲載しています。

リボンの斜め網代編みポーチ

クラフトバンド/紙バンドのサイズ計算を簡単にするため作り始めた CraftBandMesh ですが、シリーズのアプリが増え、機能も増えて、PPバンドでも使えるようになりました。そして、畳縁を使った時に、幅広のバンド状のものであれば、素材が何でも使えるのでは?と思いました。

そこで、試しに、リボンでポーチを作ってみました。

リボンの網代編みポーチ

中はこんなです。ファスナー部分はバイアステープを縫い付けましたが、二重の編地なので裏地は付けず、内側も模様が見えるようにしてみました。

リボンの網代編みポーチの内側

斜めに編みましたので、CraftBandSquare45 でデータを作りました。ただし、手許にある開発中バージョンで、issue #35の修正を加えたものです。

画像ファイルはこんなです。

CraftBandSquare45の画像ファイル

2つ飛びの網代編みにするため、底部分だけ1点にしました。上の図と方向は異なりますが、こんなです。

リボンの斜め網代編みの底

奥行きがないので、バンドの長さは同じです。わざわざアプリを使うほどのこともなさそうですが、

  • 1巻5メートルのリボン、2色2巻を使い切ること
  • 手許にある20センチのファスナーが使えるサイズ

というミッションのクリアには便利でした。青の方がほんの少し定格より長かったのですが、ファスナーの引手にできました。

データです。バンドの種類に「リボン」2本幅12.5mmを登録してから開いてください。