フォルトゥーナパールの色合わせ

先に使用した素材「フォルトゥーナパール」の設定データを、バンドの種類ページの「製品情報」セクションにて公開しました。ご許可ならびにご協力くださいました 手芸ストア☆あらうだえ Store.Alaudae.JP 様、ありがとうございます。

設定データは、製品情報の該当箇所からダウンロードできます。
ダウンロードしたファイルを、[設定]メニュー → 基本設定 → [インポート]で読み込むと、「フォルトゥーナパール」と「フォルトゥーナパール(線表示)」の2種類のバンドが使用可能になり、53色のカラーバリエーションから選べるようになります。

同じ色名でも、バンドの種類を切り替えることで、表示を簡単に変えられます。

  • フォルトゥーナパール … 不透明色で塗りつぶし。完成イメージ用。
  • フォルトゥーナパール(線表示) … 半透明でバンド方向にライン。デザイン検討用。

製品の幅は 21MM/15MM/6MM の3種類ですが、データ上は1本幅あたり3mmとして登録していますので、それぞれ「7本幅/5本幅/2本幅」としてお使いください。


試作のためまず2色を選ぼうとしたのですが…色数が多すぎて迷ってしまいました。そこで、色名リストをChatGPTに渡して5組選んでもらったところ、「調和のとれたコントラスト配色」を簡単なコメント付きで提案してくれました。
右側の画像は、それぞれの組み合わせをSquare45で絵にしたものです。

なるほど、と次は「類似色の組み合わせ」も5組お願いしてみたところ…これも見事にそれらしい配色に。名前しか渡していないのに、さすがと思える出来でした。

でも、モニターさんは違いました。AIの提案には目もくれず、「これ!可愛い!」と即決。それでも最後まで迷ったのが「ももはないろ×なでしこいろ」か「ももはないろ×せきちくいろ」。絵で比較して選ばれたのが右側です。

「ももはないろ×なでしこいろ」・「ももはないろ×せきちくいろ」

届いたバンド現物を絵と見比べると、もちろん全く同じ色ではありません。
ただ、最後に迷われた2組のうち、あえてコントラストの少ない方を選ばれたことが、編みあがったときには、見る角度によって「1色? 2色?」と感じるほどの仕上がりになりました。バンド1本ずつで見れば実物との差はありますが、その僅差を選んだことが、ちゃんと反映されています。

さらに、編みあがったときの艶や質感は想像以上で、色合いとの相乗効果が一層引き立っていました。今回あらためて、色数が多いことで、ほんの僅かな違いを選べるというメリットにも気づくことができました。


手芸ストア☆あらうだえ 様は、
「手芸愛好家の創造性を応援し、共に手芸の楽しさを分かち合う」という理念のもと、素材を選び、その魅力を引き出し、技法や治具の開発まで幅広く取り組まれています。

今回のデータ公開にあたっても「ユーザーの利便性のため」という目的をご理解いただき、快くサポートしていただきました。ありがとうございました。

フォルトゥーナパールのかごバッグ

フォルトゥーナパールという素材があります。販売サイトによると「国内産のPPバンドと同じように使っても、その質感、発色の違いにきっと驚くはずです。同じ編み方でも、フォルトゥーナパールなら、よりエレガントで、個性的な作品に仕上がります。

試してみたくなりますよね。でも、53色のラインナップですから、オリカラー・チェック(OriColorCheck) にするとして、2色だと2756通りにもなります。どんな組み合わせがいいのか、選びかねていたのです。そこに、モニターになって下さるという方がありまして、サクッと選んでくれました。好き♡とか可愛い♡を持ってる方、最強です。

フォルトゥーナパールのかごバッグ

PPバンドより柔らかめで、編地は、カゴというよりカバンです。21ミリ幅・27メートルの素材を2色で計2巻使い、32ミリのDカンを6箇所編み込み、既成のボタン式の持ち手をつけました。

底と内側です。底の中央線位置で切り替えています。

Ver.1.8.14 のSquare45の折りカラー機能を使いました。折り返しを指定したバンドに対して、標準では側面分の長さが倍になります(下図・左)。この状態で、27メートルのバンドで作れるサイズを決めました。使用長26.3メートルです。

その後、サイズは変えずに、底の中央線に届く長さを個別加算長に・四角2個分をひも長加算に設定することで、使用長を最適化しました。それが下図・右で、使用長は25.3メートルになりました。

バンドは後者でカットして作ったのですが、

  • 余裕がほとんどないため、カットミスや配置ミスのプレッシャーが大きい
  • 仮編みの2倍高さ状態で高さが揃わないため、均等に編めているかのチェックや補正ができない
  • 差し込み時に縦に割けたら終わり。割けない素材で本当に良かった☺
  • 最後、折り返して底に差し込むまで、長さが合っているかどうかドキドキ

なので、材料に余裕があれば、前者で十分と思いました。それでも、何とか予定通りに作ることができ、カット残りは下図・左、残った1.6メートルで右図のようなポーチを作ることもできました。

Square45のデータ、最適化なし・ありの2点です。Ver1.8.14以降で開いてください。

これらのデータで参照している設定データ(バンドの種類「フォルトゥーナパール」や補助線が含まれます)、および残りバンドのポーチのデータも添付します。

PPバンド・花模様のミニバッグ

Ver.1.8.14 のSquareの差しひも機能を使って、花模様のミニバッグを作ってみました。

花模様のミニバッグ

使用している差しひものうち、水平方向の白のバンドは編みひもに重ねて編まれています。この状態を、追加された差し位置「とも編み」で指定しました。

差しひもの設定はこんなです。

1/2,1/3,1/4幅のバンドを使いましたが、バンドの種類「PPバンド(4本幅)」では1/3幅は使えないので代替しています。幅をより正確に表したければ、12本幅のPPバンドを定義してください。

[プレビュー]および[プレビュー2]タブにおける操作と表示は、以下のようになります。
何本おきに何色を差すか・本数は合っているか、などがチェックし易くなりました。

[プレビュー]タブでは、次のように表示を切り替えることができます。

[プレビュー2]タブの表示は「差しひも」指定を引き継ぎます。

なお、Ver1.8.14では[3Dモデル]ボタンによる表示で、完全白が透明化されるようになりました。描画色「白」と「deep白」で、赤・緑・青が255・255・255になっていたら、253・253・253に修正してください。

データです。

V1.8.14 リリース

issue#93~#97に対応しました。

Square の差しひも、種類と表示

差しひもの「差し位置」に、「とも編み」の選択肢が増えました。
ベースとなるひもとともに編むタイプですので、中心点が「ひも中央」、角度が0度もしくは90度、つまりベースとなるひもが特定できる時のみ有効になります。

また[プレビュー]画面で、差しひもの表示を選べるようになりました。
非表示/底置き/回り込みの3択です。従来の表示は「底置き」で、斜めのひもを側面に「回り込み」表示が選べるようになりました。また、この選択肢が非表示以外の時は、[プレビュー2]の画像にも、差しひもが表示されるようになりました。

側面に、水平で「とも編み」および45度、135度の差しひもを指定した[プレビュー2]画像例です。

Squareのプレビュー2画像例

Square45の折りカラー機能

今まで、Square45のデータをもとに折りカラー編みを試してきましたが、手作業で、折り返し位置のラインを追加したり、折り返し分の加算長を加えていました。この折り返し処理機能がSquare45に加わりました。

「縦横を展開する」のチェックをONにし、表示された「折りカラー編み」のチェックをONにすると[折りカラー]タブが表示されます。このタブでは、高さの四角数位置に並ぶ45度方向と135度方向のバンドがリストアップされ、外側/内側に折り返すかどうかをチェックで指定することができます。

ここで、折り返しを指定したバンドについては

  • 必要なバンドの長さに、側面を折り返す分がプラスされる
  • プラスされた分は、[プレビュー]画像に反映され、ひもリストに出力される
  • [プレビュー2]で、折り返し前・折り返し後の画像を見ることができる

「折りカラー編み」のチェックをOFFにすれば、従来通りの長さ・画像になります。

付属品・補助線の描画

付属品画面で付属品を登録する時に

  • 「描画位置」の選択肢に「座標」
  • 「描画形状」の選択肢に「線分」と「点」

が増えました。サンプル設定ファイルには、これらを使った付属品を登録しています。

  • 「補助線(線分)」長さと、開始点と、角度(ひも長加算に入力)を指定した線
  • 「補助線(2点)」順に2点を指定して、その2点を線でつなぐ
  • 「補助線(4点)」順に4点を指定して、その4点を線でつなぐ

描画位置が[追加品]タブで変更できるようになり、「座標」を選ぶと入力用のカラムが増えます。

使用例です。

座標を指定した補助線の使用例

3D表示画像

[プレビュー2]画像を3D表示する際、何も描かれなかった箇所(完全な白)を、半透明にするようにしました。すき間を数ミリ程度にしている場合は、実質あまり変わりはありませんが、すき間が大きくなると、バンドの有無が明確に識別できるようになります。

以下はknot の画像例ですが、左側が今までの画像で、本バージョンでは右側のようになります。

なお、この変更に伴い、「線のみ」「線のみ(中線のみ)」など、描画色の設定で透明度がゼロになっている色は、バンドが抜けたような表示になってしまいます。透明度は0~255で設定できるので、ゼロではなく「2」(限りなく透明に近い) とすることで、バンドの存在を示すようにしてください。


ダウンロードはこちら

Release v1.8.14 のリリース

※添付の設定ファイル CraftBandMesh.XML の変更点は以下。

  • 追加された描画機能を使った付属品として「線分」「補助線(2)点」「補助線(4点)」を追加登録
  • 透明度の値をゼロから’2’に変更した色: ナチュラル、線のみ、線のみ(中線あり)、緑ライン、オレンジライン、線のみ(細)、金ライン

設定ファイルには含まれませんが、以下も必要になりますので、追加しました。

  • 「白「deep白」のRGB値を、255・255・255から253・253・253 に変更

以下は、追加・変更部分のみを切り出した設定ファイルです。このファイルを上書きでインポートしていただくと、お手元の設定ファイルに反映させることができます。

PPバンド・斜め網代のミニバッグ

斜め編みで縁を折り返す方法は、「ノコギリ状に折って差し込む」か「対角線に折って差し込む」です。折りカラー編みは縁で色を入れ替えますので、前者を使うことができません。同じ方向に重ねるので、色が変わらないのです。

でも「ノコギリ状」であっても、折り返した何段かを縁飾りにするようなケースでは、その裏で折り返すことができるかも。ということで、試しに小さいかごを作ってみました。

PPバンド・斜め網代のミニバッグ

2つ飛び3段分を縁飾りとし、その最下段の上の四角の位置で、縦の対角線で折り返しました。折り返した後は、いつも通りの重ね編みです。内側は、すき間から無理矢理差し込んで作ったので、縁がだいぶずれてしまっています。

底と内側です。内側・外側とも折り返したので、網代編みにしては、かっちりした感じの編み地になりました。

Square45のデータです。縁の処理に「ノコギリ状に折って差し込む(プラス8個)」という編みかたを追加したので、設定ファイルをつけておきます。