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CraftBandKnotで作成

補助線の描画、方眼の例

かごをデザインする場合は、かご形状のプレビューが得られます。でも、メッシュワークでは、最終的に作りたい形とは別に、模様だけを作るケースがあります。そのような場合、作りたいサイズで補助線が引かれていると便利でしょう。

また、縮小印刷した図の背景に、方眼が描画されていれば、配置や長さの参考になります。

Ver1.8.6で加わった「補助線」の機能を使えば、線の種類は限定的ですが、プレビュー図にこのような線を加えることができます。

補助線機能で方眼

[追加品]として次のような補助線を加えました。集計対象外ですので、ひもの長さにはカウントされません。

中央が原点(0,0)です。
横線は

  • 原点を通るライン1本 紫
  • +10mm ごとに、15本 ピンク、原点から上に
  • -10mmごとに、15本 オレンジ、原点から下に

縦線は

  • 原点を通るライン1本 深緑
  • +10mm ごとに、11本 シアン、原点から右に
  • -10mmごとに、11本 紺、原点から左に

CraftBandHexagonの例ですが、追加品の機能は全5点のアプリで共通ですので、いずれのアプリにおいても同じような線をひくことができます。

例のデータです。データは説明用に色をつけていますが、最初の図は「線のみ(細)」と「線のみ」を使い、リスト出力記号も空にしたものです。

ベースタブの設定

シリーズ5点のアプリは、それぞれ異なる形状やバンドの配置で、かごをデザインします。最初に表示される、ベースとなるタブでは、その形状のフレームとなる基本的な数値を設定します。

CraftBandMesh [底(縦横)]

  • 底の四角部分の本数をセットします
  • 横ひもには「長い横ひも」「短い横ひも」「最上と最下の短いひも」があります
  • 縦ひもは、本数とすき間の寸法を設定します
  • 底の楕円部分と側面は別途、別のタブで指定します

CraftBandSquare45 [四角数]

  • 縦ひもと横ひもがクロスして作られる「四角」の数を設定します
  • 縦ひも数・横ひも数は、ともに、横の四角数+縦の四角数 となります
  • 底ひもを折って立ち上げ、そのまま側面になります

CraftBandKnot [コマ数]

  • 横のコマ数、縦のコマ数、高さのコマ数を設定します
  • 縦ひも数=縦のコマ数、横ひも数=横のコマ数です

CraftBandSquare [四角数]

  • 縦ひもの本数、横ひもの本数、側面の編みひも数を設定します
  • 横の目の数=縦ひもの本数-1、縦の目の数=横ひもの本数-1 です
  • 底・側面とも、ひも幅+目で作られる「四角」が単位です

CraftBandHexagon [配置数]

  • 横ひもの本数、斜めひもの本数、側面の編みひも数を設定します
  • 「同数」のチェックONの場合は、斜め60度と120度は同じです
    「同数」のチェックOFFにすると、斜め60度と120度で異なる値を設定できます
  • 六つ目に高さがある時は巴(3すくみ)、高さがない時は鉄線(3軸織)が描画できます

メイン画面の構成と共通操作

シリーズには現時点で5点のアプリがありますが、いずれのアプリも、基本的な画面構成は同じです。

メイン画面

  • 背景が白のボックスは入力可能、背景がグレーは表示のみです。
    (グリッド表示では、背景が黄色の箇所が表示のみとなります)
  • Up/Downボタンのついている数値は、マウスで値を変えることもできます。
  • 項目には(設定に基づく)初期値が入っていますので、必要箇所のみ変更してください。
  • 入力に伴い、関連個所の数値は自動的に変わります。
  • 各、項目の上にマウスを合わせていると、その項目の簡単な説明が表示されます。
  • 問題がある場合は、画面最下部のステイタスバーに警告が表示されます。

目標寸法と計算寸法

目標寸法セクション

  • 現在、対象として選択されている[バンドの種類]が表示されています。
  • ここに、作りたいサイズ、並びにベースとなるひも幅、基本色を入力します。
    基本色は、色が空のバンドに適用される表示色です。
  • 各寸法の下には、目標寸法と計算寸法の差が表示されます。設定の目安になります。

計算寸法セクション

  • 各箇所で設定した結果のできあがり寸法が表示されます。
  • 値を変えると、リアルタイムで表示が変わります。
  • 設定に問題がある場合は、ステイタスバーに警告が表示されます。

メニューバー

[ファイル]メニュー

メニュー名機能
新規作成現在のデータを破棄して、新たなデータ作成を開始します。
何らかのデータを編集中の場合は「編集中のデータを破棄してよろしいですか?」という確認が表示されますので、よければ[はい]としてください。
各タブでの入力がクリアされるとともに、その時選択されている[バンドの種類]に設定されている初期値がセットされます。
開く新たに開きたいファイルを指定するため、ファイルダイアログ「データを読み取るファイルを指定してください」が表示されます。読み取りたいファイルを選択して[開く]ボタンをクリックしてください。
選択したファイルが、そのアプリでは開けないものだった場合は、その旨メッセージが表示されます。開くことができれば、画面はそのデータに置き換わります。
名前をつけて保存「データを保存するファイルを指定してください」としてファイルダイアログが開かれますので、場所とファイル名を指定してください。
新たな(存在しない)ファイル名であれば、その名前で保存されます。
既存の(存在する)ファイル名であれば、上書き確認のメッセージボックスが表示されます。
新たな名前の初期値には、アプリ名と目標寸法を組み合わせた名前が自動的に表示されますが、自分にとってわかりやすい、日本語の名前にすることをお勧めします。
※ファイルを開く時には、どのアプリで作られたデータかが重要になりますので、
– 保存先のフォルダを分ける
– ファイル名でわかるようにする
など、後からご自分がわかるように保存してください。
保存現在編集中のデータを、その状態で上書き保存します。
ファイル名がつけられていない場合は「名前をつけて保存」と同じ動作です。
中止現在編集中の処理を中止して、アプリを終了します。
編集中のデータは保存されません。破棄されます。
設定データに修正を加えていたとしても、破棄されます。
終了アプリを終了します。
現在編集中のデータに変更がある場合は、保存するかどうかの問い合わせメッセージが表示されます。
設定データが修正されていた場合は、その修正が保存されます。

[編集]メニュー

メニュー名対応ボタン機能
バンドの種類選択[バンドの種類選択]画面を開きます。
一時保存[一時保存][一時保存]画面を開きます。
リセット[リセット]目標寸法以外をリセットします。概算をやり直すときなどに使います。
規定値[規定値]あらかじめ「規定値」として保存されているデータがあれば、そのデータをロードします。専用の初期値をセットしておくと便利です。
概算[概算]設定された目標寸法に合うよう、各ひもの本数や四角数を計算します。
色の変更[色の変更]画面を開きます。
色の繰り返し[色の繰り返し]画面をひらきます。
ひもリスト[ひもリスト][ひもリスト]画面を開きます。ひもの配置、長さと本数、集計値、カットリストなどを表形式で表示するとともに、ファイルとして取り出せます。
規定値保存[規定値]の機能でロードされる値、専用のファイルを保存します。

[設定]メニュー

表示される項目は、アプリにより若干異なりますが、同じ名前に対する機能は同じです。

square
square45

mesh
hexagon

knot

メニュー名機能
バンドの種類[バンドの種類]画面を開きます。
バンドの種類が確認・登録できます。
ゲージ[ゲージ]画面を開きます。
バンドの種類ごと、四つ畳み編みのゲージを確認・登録できます。
編みかた[編みかた]画面を開きます。
縁の始末や、meshの側面の編みかたを確認・登録できます。
付属品[付属品]画面を開きます。
追加品として使用する付属品を確認・登録できます。
描画色[描画色]画面を開きます。
色の名前や、その色味を確認・登録できます。
上下図[上下図]画面を開きます。
[ひも上下]のタブで登録した編み目を確認・修正できます。
基本設定[基本設定]画面を開きます。
設定ファイルのインポートやエクスポートができます。

[ヘルプ]メニュー

それぞれのアプリが何か、バージョンは何かを表示します。
FileVersion に続くバージョン表示は「そのアプリのバージョン / 共通ライブラリのバージョン」です。共通ライブラリのバージョンが、アプリ全体としてのバージョンになります。

その下に表示されるURLは、各アプリのページにリンクしています。
現状の各アプリのヘルプ画面です。

CraftBandMesh

CraftBandSquare45

CraftBandKnot

CraftBandSquare

CraftBandHexagon

操作ボタン

ボタン名機能対応メニュー
縦横(側面)を展開するチェックをONにすると詳細モードとなり、個別のバンドの色や加算長を指定できるようになります。チェックOFFは簡易モードです。
一時保存現状の編集状態を一時的に保存したり、先に保存した時の状態に戻したりすることができます。[編集]
[一時保存]
リセット目標寸法以外をリセットします。概算をやり直すときなどに使います。[編集]
[リセット]
規定値あらかじめ「規定値」として保存されているデータがあれば、そのデータをロードします。専用の初期値をセットしておくと便利です。[編集]
[規定値]
概算設定された目標寸法に合うよう、各ひもの本数や四角数を計算します。[編集]
[概算]
ひもリスト[ひもリスト]画面を開きます。ひもの配置、長さと本数、集計値、カットリストなどを表形式で表示するとともに、ファイルとして取り出せます。[編集]
[ひもリスト]
終了アプリを終了します。編集中の場合は、保存を確認する問い合わせが表示されます。[ファイル]
[終了]

タブの切り替え

  • タブを切り替えることで、データの様々な情報を入力したり、表示したりできます。
  • アプリごと、同じ機能のタブもありますが、特定のアプリにしかないタブもあります。
  • 「縦横(側面)を展開する」のチェックをONにすることで、表示されるタブが増え、個々のバンドに対する設定が可能になります。
タブ名設定内容meshsquare45knotsquarehexagon
(ベース)フレームとなる基本的な数[底(縦横)][四角数][コマ数][四角数][配置数]
(側面)側面と縁の始末[底(底楕円)]
[側面]
[縁の始末][側面と縁][側面と縁][側面と縁]
[差しひも](重ねる)差しひも
[ひも上下]編み目の重ね方
[追加品]追加のパーツ
[プレビュー]展開図表示
[プレビュー2]側面展開図
[メモ他]データ情報・メモ欄
[横ひも]各ひもの色や幅や加算長展開時展開時展開時
(幅固定)
展開時展開時
[縦ひも]各ひもの色や幅や加算長展開時展開時展開時
(幅固定)
展開時展開時
斜め60度
斜め120度

共通の出力ファイル

[プレビュー]タブで表示した画像は、GIFファイルとして出力できます。ブラウザで表示することもできます。

[ひもリスト]ボタンで表示される画面からは、テキストファイルとCSVファイルを出力することができます。

v1.8.8 リリース

issue #78,#79 に対応しました。

Square,Square45,Knot に[プレビュー2]タブを追加

四角いかご限定ですが、横展開図形式の表示を追加しました。
おもてのみで、差しひもなどのないベースの画像ですが、側面のつながりが、わかりやすくなりました。

squareのプレビュー
square45のプレビュー
knotのプレビュー

[プレビュー2]タブには[3Dモデル]というボタンがあります。このボタンをクリックすると、各画像を直方体に貼り付けた状態の3Dモデルを、windows標準の3Dビューアーで開きます。

グラフィックドライバーが対応していない場合は、ファイル化して ONLINE 3D VIEWER などで見てください。

Square45の[ひも上下]タブ

側面図の画像を生成するため、Square45 の[ひも上下]も少し変更しました。

従来このタブは「縦横を展開する」のチェックがオンの場合のみ表示されていましたが、常に表示されるようになり、タブの冒頭に次のような設定が増えました。

開始高さがマイナスの時には、編み目ではなく縦ひもと横ひもが重なった絵になります。従来の「縦横を展開する」のチェックがオフの状態に相当します。

開始高さがゼロの時が従来の状態で、底編み部分のみが対象になります。ここに、プラスの数値をセットすることで、ひも上下の編み目の適用を、側面高さ部分にまで広げられるようになりました。ただし、反映されるのは[プレビュー2]だけで、[プレビュー]の絵は変わりません。

1回のみのチェックは、オンの時は上下模様の適用は1回だけ、オフの時は繰り返して全面に適用します。既存のデータで、底編み図を作っている場合は、ここにチェックを入れてから[プレビュー2]を表示させてください。チェックの状態は保持されますので、上書き保存していただくと、以降は変更の必要はありません。

「縦横の四角」で[合わせる]ボタンをクリックした時には、開始高さで指定した高さ(四角数単位)ぶんのひも上下を生成します。例えば、横の四角数 5・縦の四角数 7 で、開始高さを5として、[合わせる]とこんな感じです。

底・側面・側面の辺・立ち上げた時には存在しない箇所などが、色でわかるようにしました。

なお、[ひも上下]で編集可能なサイズは、従来通り縦横各99点までで変わりません。

ダウンロードはこちら。

Release v1.8.8 のリリース

更新インストールの操作については、1.8.6 更新時の動画を参考にしてください。
(サンプル設定ファイルの更新はありません。)


[設定]-[ゲージ]画面

CraftBandKnot のみ、[設定]で開かれるメニューの中に[ゲージ]があります。CraftBandKnot は四つ畳み編み用のアプリですので、バンドの種類ごとに、ゲージ値を保持できるしくみです。

バンドの種類は、画面上部「対象バンドの種類名」から選びます。クリックすると、現在、バンドの種類に登録されている「バンドの種類名」の一覧が表示されますので、その中から1点を選択します。

[ゲージ]画面

上図は、既に実測値がセットされた状態です。(1本幅が空なのは測定できなかったため)

四つ畳み編みの計算に使う値は2点、コマ寸法値とコマ要尺値です。13本幅であれば、1~13の本幅が選べますから、それぞれの本幅のバンドごとに、コマ寸法値とコマ要尺値が必要になります。

この数値をどのように取得するか。バンドの種類ごと・そのバンドの全本幅ごとに、次の3つから選べる、というのがこの画面です。

  • 実測値そのままの値
  • 実測値をもとに係数を計算し、その係数から算出した値(実測値そのままは使わない)
  • 標準的な係数から算出した値(実測なし)

標準的な係数

コマ寸法値を計算するための係数は2点、「コマ寸法係数a」「コマ寸法係数b」です。
コマ要尺値を計算するための係数は2点、「コマ要尺係数a」「コマ要尺係数b」です。

これらの初期値は、以下の通り。(根拠はこちら)

係数名初期値
コマ寸法係数a0.95
コマ寸法係数b0.2
コマ要尺係数a0.98
コマ要尺係数b0.7

バンドの種類のデータベースには、これら4点の値を保持する項目があります。ゲージ画面の右上に表示されているのが、その4点です。この画面で「対象バンドの種類名」を切り替えると、係数表示も変わります。

新たなバンドの種類を作成し、ゲージを何も設定しなければ、上記初期値のままです。CraftBandKnot でそのバンドの種類を選択すれば、これら係数からコマ寸法値とコマ要尺値を算出します。

これらの係数は、絶対値ではなくバンド幅に対する相対値ですので、もとにしたクラフトバンド/紙バンドについては、幅が違うバンドでもそこそこ計算できると思います。

実測値そのままの値

[ゲージ]画面では、選択したバンドの種類に対して、いずれの本幅に対しても「コマ寸法実測値」「コマ要尺実測値」が入力できます。

ここに、測定した数値を入力し、かつ「実測値使用区分」のチェックをONにすれば、チェックをONにした本幅についてはその実測値を計算に使用します。実測値が入力されていたとしても、「実測値使用区分」のチェックがONになっていなければ、そのバンドの種類の係数から算出します。

下図の例では、2,3,4,7本幅は実測値を使い、1,5,6,8-13本幅は係数からの算出です。

実測値から係数を算出する

コマ寸法とコマ要尺、それぞれ、実測値が2点以上あれば、その実測値に適合する係数を得ることができます。(検証はこちら)

下図の例では、

  1. 4本幅に各実測値を入力し、係数取得区分のチェックをONにする
  2. 12本幅に各実測値を入力し、係数取得区分のチェックをONにする
  3. [係数取得]ボタンをクリックする
  4. 右上、コマ寸法係数a,コマ寸法係数b,コマ要尺係数a,コマ要尺係数b が更新される

適切な実測値をもとに係数を取得しておくと、実測しない本幅についても、計算の精度があがります。

ボタン名機能説明
リセット初期値に戻す選択されたバンドの種類に関する登録を全て初期値に戻します
係数取得係数を算出するそれぞれの係数を算出します(少なくとも2点の実測値を入力)
OK変更を確定して画面を閉じる変更が保存されます
キャンセルキャンセルして画面を閉じる変更は破棄されます