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CraftBandSquareで作成

まんじ紗綾網代編み(卍さやあじろあみ)のかご

名称卍紗綾 網代 編み
綸子 網代 編み
名称(読み)まんじさや あじろ あみ
りんず あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位30×30
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性半回転
備考

網代編みの模様、自分で試してはみたもののまだまだ未熟です。

網代編みについては、
『かご編みの技法大全』佐々木麗子、誠文堂新光社、2018電子書籍版 v1.0
によると、縄文時代の土器の底部からも46種の網代編み模様が復原されているとのこと。伝統的な模様が既にたくさんあるのです。

同書、80ページに掲載されている「まんじ紗綾網代編み」でかごを作ってみました。パターンの繰り返し単位は30×30、ベースは3つ飛びで、部分的に1と5が加わっています。縦ひも・横ひもを各30本とし、高さは少し欠けて26段、4本幅で作ってみました。

まんじ紗綾網代編み

底も3つ飛びで作ったのですが、4本幅だと霧吹きが必要でした。6本幅で不要だったとしても、同じひもの厚さに対して幅が2/3になったわけですから、厚みの比率は1.5倍。その分詰めにくくなるのは当然ですね。

内側はこんな感じ。上下を逆にした模様になっています。

まんじ沙綾網代編みの内側

展開図の編み図です。

オレンジのひもが6mで足りるよう高さは26段で作りましたが、「ひも上下」のデータは30×30のユニット分持っています。CraftBandSquare でデータを開けば、模様の位置は[シフト]ボタンで、上下左右自由に動かすことができます。

例えば、正方形ではなく長方形のバッグを作るとしたら、

  • 縦ひも+横ひもの数が、15の倍数であれば、4側面の模様は連続する
  • 縦ひも+横ひもの数が、30の倍数であれば、相対する側面の模様は同じになる

6本幅、縦ひも41本、横ひも19本で作ってみた例です。

まんじ沙綾網代編みのバッグ

データです。

バッグのデータもつけておきます。

2つ飛び網代編みの模様かご

2つ飛び網代編みのボックス、4方向を組み合わせた菱形模様でかごを作ってみました。模様は側面に作り、ひもの色を変えて明確化しました。

2つ飛び網代編みの模様

底です。2つ飛び網代編み、そのままではやはり無理で、霧を吹いて詰める必要がありました。

2つ飛び網代編みの底

PPバンドと逆で、1×1は作りにくく、極力避ける。また、同じ方向にバンドが並列に並ぶと、PPバンドでは重なってしまいますが、厚さのあるクラフトバンド/紙バンドでは不可能ではない。重なりそうになったら、ボンドで貼るという裏技も使えますし。

上側面、重なった個所をマークしてみました。意図したわけではなく、上下の作りが下手だっただけなのですが、こういうパターンもクラフトバンド/紙バンドでは可能とわかったということで、良しとしましょう。

データです。

波網代編みの波模様の比較

初めてということもあって、波網代編みを試作してみましたが、では、台形(線形)でも、波型(サインカーブ)でも、波模様はあまり変わらないのでしょうか?

考えてみれば、3つ飛び網代編みは、ひもを3本はさみますから、例えば4幅と8幅、2種しかなかったとしても、幅は段階的に変わるのです。こんな風に。

  • 4 + 4 + 4 =12
  • 4 + 4 + 8 =16
  • 4 + 8 + 8 =20
  • 8 + 8 + 8=24

ですので、先の台形型波型に、更に階段型2極型を加えて、 CraftBandSquare のデータを作って、模様を比較してみましょう。

比較ついでに、3つ飛びと2つ飛びも比べてみます。こんなデータです。

  • 側面、4サイクル × 2サイクル分
  • 上の側面は、3つ飛びの網代編み
  • 下の側面は、2つ飛びの網代編み
  • (底は、平編み)
  • 模様がわかりやすいように、ひもの色を変える

波型台形型階段型2極型の4つを作って、図を表示させました。

波型、サインカーブに近い形の図です。

波型

台形型、途中は直線的な幅の変化です。

台形型

階段型、10幅・7幅・4幅・7幅の階段状の幅の変化。

階段型

2極型、10幅と4幅だけ。

2極型

底の平編みだと波模様になりませんが、2つ飛び、3つ飛びの網代編みになると波になる。移動平均みたいなものですから、3つ飛びの方が滑らか。階段状で十分に波となり、幅が2種類しかなかったとしても、ブロック状よりは波に見える。でしょうか。

データです。波型台形型階段型2極型の順。

グラフ元のエクセルもつけておきます。

追記

アプリを使うと、自分で作成した幅と並びから、どんな波模様になるかを見ることができます。操作はこちら並びの例はこちら。動画もあります。

波網代編みのボックス2種

名称波 網代 編み
名称(読み)なみ あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位バンド幅のセットに対して、
6 × 6 [3つ飛び] / 4 × 4 [2つ飛び] で編む
バンド幅段階的に広→狭→広→狭
飛び数2もしくは3
対称性
備考

CraftBandSquare では、それぞれのひもの幅を個別に設定することができます。
3つ飛びで、波網代編みで作ってみましょう。

では、波網代編みのひも幅、狭→広→狭、と繰り返せばよいのでしょうけれど、その刻みはどうしたらよいのでしょうか。

単純に考えつくのは、線形とサインカーブ。12本幅、7点を1セットとして、

  • 台形 … 10,9,8,7,6,5,4
  • 波形 … 10,10,9,8,6,5,4

で試してみました。

台形
台形(底)
波型
波型(底)

3つ飛びの網代編み、ひも幅以外は同じ編み方です。比較してみると、台形よりは波型の方が曲率が大きいような気がする、、けど、あまり変わらない、、ようにも思えます。

どちらも変わらないのであれば、台形の方が、ひもを効率的に使えます。12本幅を、8-4, 5-7 として使えますから。

ちなみに、ひも幅の差、グラフで比較するとこんなです。

2個を重ねてみました。さて、どちらが台形でどちらが波型か、わかりますか?

波網代編み、2パターン

台形のデータです。

波型のデータです。

エクセルのデータもつけておきます。

3つ飛び網代編みのボックス

名称網代 編み
片流れ 網代 編み
3つ飛び 網代 編み
3本飛び 網代 編み
3本飛ばし 網代 編み
三間 網代 編み
三目 網代 編み
名称(読み)あじろ あみ
かたながれ あじろ あみ
みっつとび あじろ あみ
さんぼんとび あじろ あみ
さんぼんとばし あじろ あみ
みま あじろ あみ
さんもく あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位6 × 6
バンド幅
飛び数3
対称軸半回転
備考右上がり、左上がり

PPバンドでは、そのままでは3つ飛びは難しいことがわかりましたので、クラフトバンド/紙バンドで3つ飛び 網代編みのボックスを作ってみました。

12本幅を半分に割いて6本幅にしました。2つ飛び網代編みの場合は、霧吹きで柔らかくしないと組むことができませんでしたが、3つ飛びでは、そのまま組むことができました。底・側面すべて3つ飛び網代編みです。

網代編みのボックス

底はこんなです。

網代編みのボックスの底

斜めとなる方向については既定値のまま、底は左上が開始点・側面は左下が開始点です。底と側面が交差する4辺について、同じにならないことを確認しただけなので、縦(狭い方)の側面と同じになってしまいましたが、横(広い方)に合わせた方が良かったかもしれません。

CraftBandSquare による展開図・編み図です。

データです。