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網代編みに関連する

ヘリンボーン編みのかご、中の四角

ヘリンボーン編み、既存の編み図があれば変更して作れることがわかりましたが、別のサイズで作れるものでしょうか。

作り易そうなところで、正方形、縦横の四角数15を作ってみました。「中の四角」のパターンです。

ヘリンボーン編みのかご、中の四角

底です。

ヘリンボーン編みのかごの底、中の四角

まず四方網代編みを生成し、底の線に対して模様ラインが垂直になるよう、各辺の4つの正方形を反転してみました。上下・左右が対称ですので、角が2・3になる「中の四角」パターンになりました。

要は、開き網代編み状態を作ればよいわけで、3つ飛びの網代編みで埋めてから半分を反転しても作れそうです。相対する辺で模様ラインの位置が同じになりましたので、片側をつなげました。1,3,5だけで作ることができました。

編み図です。

ヘリンボーン編みのかごの底、中の四角の編み図

編み図では、右上から左下にかけて、平行な模様ラインができています。この部分を増やすことで、長方形タイプにも適用できます。間をグレーにして作ってみました。ベースが同じパターンになっているのがわかるでしょうか。

長方形に応用

データです。


ヘリンボーン編みの手さげかご、端の四角と中の四角

文献はこちらです。

『改訂版 エコクラフト1巻き(5m)でちっちゃなかごを作りましょ』桑折智美、ブティック社、2017

54ページ~56ページに「へリンボーン編みの手さげかご」として作り方が載っており、底編みの写真も掲載されています。底の四角数は 12×6で、「端の四角」パターンで作られています。

改めて、このかごを作ってみました。そして、その底編み図を、四角ひとつ分回転するようにシフトして「中の四角」パターンの編み図を作り、こちらも作って比較してみました。

同サイズのはずが少し形が違うのは、編み方ではなく作り方が下手なせいです。。
側面の角のところ、左側は「端の四角」右側は「中の四角」になっているのがわかるでしょうか。

底を比べると、相対する面で、「端の四角」はラインが入れ替わるような形、「中の四角」はそのままつながるような形になっています。


ヘリンボーン編みの手さげかごの底、端の四角と中の四角

左側の「端の四角」パターンが文献に掲載されていたのは、中央縦に切り替え線が入り左右対称に近いからでしょうか。持ち手もつけやすいですし。

端の四角」パターンが「決まった編み方」なのかはわかりませんが、右側の「中の四角」パターンも、底がシンプルで作り易いのではないかと思います。ちなみに、立ち上げ後の側面の編みやすさはどちらも変わりませんでした。(ただし、側面交互に編む必要があるので、底に平行な場合より手間がかかります。)

編み図です。まず「端の四角」。文献掲載は内側から見た写真ですが、反転・回転して外側から見た図に変えています。

端の四角

中の四角」です。同じく、外側からの図です。

中の四角

データです。

3つ飛び網代編みの立ち上げ位置(縦ライン)

長桝網代編み四方網代編みは、3つ飛び網代編みを模様のラインに平行に折って立ち上げる場合の編み方でした。では、模様ラインに対して垂直に立ち上げるとどうなるでしょうか。

3つ飛び網代編み模様に対する立ち上げ位置は、次のいずれかになります。

ラインに沿ったタイプでは、立ち上げ線は上の四角・下の四角・中の四角のいずれかひとつ、すべて同じ位置を通っていました。でも、こちらのタイプは、上の四角・下の四角・中の四角、全種を順に通っていきますから、上中下では区別できません。中の四角を通る時長方形がどちらを向いているか、で識別することにしましょう。

立ち上げ線を水平に置いた時の、2パターンは次のようになります。
図の左を「左向き長方形」、右を「右向き長方形」とします。

左向き長方形と、右向き長方形

底の四角の位置に、1・2・3の数字を振っているように、3点の繰り返し模様です。ひも上下のデータ的には、上・下・下、もしくは下・上・上の 1-2 の繰り返しで、上下は、側面の角度が90度変わるごとに入れ替わります1-2 のうち1が「左向き長方形」もしくは「右向き長方形」を通る方です。

ラインに沿って立ち上げるタイプでは、側面の網代編みラインがつながるように、編み目を作りました。こちらのタイプも、まず各側面が底に対して垂直な網代編みラインになっているという前提で、同様にそのラインがつながるようにするには、

  • (縦の四角数+横の四角数) が、3の倍数であること
  • 底の周の4辺とも、同じ「左向き長方形」もしくは「右向き長方形」であること
  • 底の角、即ちある側面から隣の側面に変わる箇所では、角の両側が上図の1・2・3の連続的な繰り返しになっていること

でしょうか。具体例を作ってみました。

つながらない例

側面によって「左向き長方形」と「右向き長方形」が異なっています。

つながらない例

全て「右向き長方形」ですが、左の側面から右の側面にかけて、1・2・3になっていません。余分があります。

つながらない例

左の側面から右の側面にかけて、1・2・3になっていません。不足があります。

つながらない例

つながる例

全て「右向き長方形」で、底の上の角が左の側面から1・2、右の側面に回って3・1・2..と連続しています。

つながる例

全て「右向き長方形」で、底の上の角が左の側面から1、右の側面に回って2・3..と連続しています。

つながる例

側面の辺

つながる例として2パターンを作ってみました。「右向き長方形」ではなく「左向き長方形」であったり、2番目の例「2・3・1/2・3・1」が「1・2・3/1・2・3」であったり、といろいろありそうです。

でも、対称性を考えると、上の2パターンに大別できるのではないでしょうか。
そして、この2パターンは、立ち上げた側面の形状が異なります。

  • 立ち上げてできる側面、その位置に来る長方形の位置が、真ん中
  • 立ち上げてできる側面、その位置に来る長方形の位置が、端(右端もしくは左端)

底の角が、立ち上げてできる側面の辺になります。並べてみました。

1.側面が長方形の3つの四角のうち、真ん中になるパターン。

側面が中の四角

2.側面が長方形の3つの四角のうち、いずれかの端(真ん中以外)になるパターン。

側面が端の四角

模様ラインに平行に立ち上げる場合は、立ち上げ位置は、上の四角・中の四角・下の四角でした。90度回転して、この3種が側面に来ている状態ですので、左の四角・中の四角・右の四角になるわけですが、右と左に関しては交換可能としてまとめて「端の四角」、そして残る「中の四角」ということになります。


さて、ここまで、側面をつなげるために、底はどうあるべきかを見てきました。ではこのあるべき状態に対して、長桝網代編み四方網代編みのような決まった編み方というのはあるのでしょうか。そもそも、この編み方に、名前はついているのでしょうか。

以前、このパターンのかごを作ったことがあります。「へリンボーン編み」という名前がついていました。底がどう作られていたか、改めて見てみましょう。

「早見表」四方網代編みと長桝網代編み・3つ飛びの編み図生成

CraftBandSquare45 を使って、3つ飛びで、四方網代編みおよび長桝網代編みの底編み図を生成する手順ができました。

この時、いちばん迷うのは、[縦横の四角]の「垂直に」「底に」に何を設定するかでしょう。3回試行すればいいだけなのですが、わかっていれば1回で作れます。なので、早見表を作ってみました。

PDFファイルです。

四方網代編みと長桝網代編み

正方形は、長方形の特殊ケースです。つまり、長方形としての(角が直角などの)条件を全て満たしており、更に、縦と横が等しいという条件が加わったものです。

底を縦横に組んで45度に立ち上げるタイプのかごで使われる、四方網代編み長桝網代編み。正方形の時に使われるのは四方網代編み、長方形で使われるのは長桝網代編みです。

では、同様に、四方網代編みは長桝網代編みの特殊ケースなのでしょうか。

特徴をリストアップしてみましょう。

四方網代編み長桝網代編み
飛び数は、1,2,3飛び数は、1,3,5
3つ飛びの並びに不連続箇所がある3つ飛びは連続している

全く違っています。別の編み方、と言うべきでしょう。

では、正方形のかごを長桝網代編みで作れるでしょうか。横の四角数 < 縦の四角数 ではなく、横の四角数 = 縦の四角数 なら?

やってみました。編み図の生成手順通りの操作で、作ることができました。長桝網代編みは、正方形を含む長方形で使えるのです。

底は長方形模様です。

正方形の長桝網代編みの底

先に作った、四方網代編みと同サイズです。

同サイズの長桝網代編みと四方網代編み

長桝網代編みの方が汎用性があるのに、なぜわざわざ四方網代編みなのでしょうか。
四方網代編みは、3本ごとに4のひもが交差する箇所が出てきて、詰めにくいしすき間も空きやすい。長桝網代編みの方が圧倒的に編みやすいのに、です。

4方向に模様が揃っていてキレイだから?正方形らしいから?

こう考えてしまうのは、もしかして、私の作り方のせいでしょうか。
私の作り方はこうです。下手な素人ですから、完璧は求めません。

  1. プレビュー図を、等倍とA4縮小の2枚に印刷する
  2. 等倍の方を型紙にし、縦横のひも位置の両端に両面テープを貼る
  3. 縦ひもを、カットしながら全て貼り付ける
  4. 横ひもを、上から順にカットしながら、縮小印刷した編み図通りに差し込んでいく。終わった個所は編み図にマークする
  5. 差し込みにくければ随時両面テープをはがし、詰めにくければ霧吹きで柔らかくし、端や緩む箇所はボンドで軽く貼っていく
  6. 立ち上げラインを、水を含ませた筆で濡らす
  7. 立ち上げる。ボンドで固定した底の四隅は、各側面の真ん中で三角形になっているので、この三角形に沿って固定していく
  8. 側面の高さはほぼ揃っている。予定の高さでカットして縁ひもを貼る

ちなみに、3.のカットしながら、ですが、例えば4本幅で段階的に短くなっていく箇所だと、長さ+αくらいを割いておいて、次のように3本ずつ貼っていけばOK。

型紙に合わせていますので、作りながら固定します。後から、歪みを直したり直角に合わせるとかはしません。
そして、この手順だと、長桝網代編みも四方網代編みも作り方は同じです。
4.で、並んだ縦ひもに、横ひもを差していくとき、四方網代編みは3本ごとに無理が出てくるので、毎回柔らかくして詰めてボンドで留めるのですが、長桝網代編みには無理がない。霧吹き無しでできるし、手間がかからないのです。


先の文献『かごと器の技法がわかる 竹細工 増補改訂版』田中瑞波、メイツ出版、2023 では、長桝網代編みと四方網代編みは、章が違い、手順も異なります。長桝網代編みの手順はこんな感じです。

  1. ひごを縦に7本並べる。横1本目のひごは、縦のひご4,5,6本目を拾って入れる
  2. 横2本目のひごは、縦のひご1,5,6,7本目を拾って入れる
  3. ….
  4. 縦ひご24本、横ひご22本になるまで編み進める
  5. 右端に1本とばしの部分をつくる。180度回転し反対側の面にも同じ手順でひごを入れる
  6. ….
  7. 左から3本とびで拾い、右端1本残してひごを入れる。終えたら180度回す
  8. 先の手順を繰り返し、終えたら90度回す
  9. ….

難しいです。。長桝網代編みの編み目の上下46×46を読み取りたくて、最初は手順に従って拾っていったのです。46本の真ん中22×24、その左上7だと(13,22)~(20,22)などと換算しながら。でも、3回、回転が出てきた段階でギブアップしました。方向音痴の私には無理でした。

この手順で長桝網代編みを作れと言われたら、私には無理です。不可能です。四方網代編みの方がまだマシです。….だから、四方網代編み、なのでしょうか。

データです。

長桝網代底の編み図生成

CraftBandSquare45の機能を使って、四方網代編みの編み図を生成したように、長桝網代編みについても編み図を生成してみましょう。

条件に従うと、長辺に沿って3つ飛びで埋める組み合わせは以下でした。

  • 横の四角数 を3で割った余りが2の時は、A/a、数値は0-3/3-0 (下の四角)
  • 横の四角数 を3で割った余りがゼロの時、B/b、数値は2-1 (中の四角)
  • 横の四角数 を3で割った余りが1の時、C/c、数値は1-2 (上の四角)

上の四角・下の四角・中の四角を作る組み合わせについては、四方網代編みと同じです。

3つ飛びの長桝網代編みにするためには、先にみたように、線で切り替えられた模様を、連続した長方形の入れ子に書き換える、という手順が加わります。

また、上下による方向については、同様に最初から指定するか、もしくは[上下交換]で入れ替えることとします。


編み図生成手順

  1. CraftBandSquare45を起動する
  2. バンドの種類を選択し、基本のひも幅を指定する
  3. 目標寸法から[概算]、もしくは横の四角数・縦の四角数・高さの四角数を直接入力する。少ない方を横の四角数とする。
  4. 「縦横を展開する」チェックボックスをONにし、[ひも上下]タブを開く
  5. 「縦横の四角」に、横の四角数に応じた数をセットし[合わせる]ボタンをクリックする
  6. 底が生成されたら、不連続になっている4本のラインに沿って、2行/2列分の領域をそれぞれ選択し、DeleteでチェックをいったんOFFにする
  7. チェックOFFにした箇所の中を、長方形がつながるようにチェックONにする。
  8. 組み換えができたら、[プレビュー]タブをクリックすると、編み図を確認できる
  9. 縦ひも・横ひも位置の左右を変えたい場合は、[ひも上下]タブに戻って[上下交換]ボタンをクリックする

6.7.のBefore/Afterの例です。上ではいったんDeleteしていますが、そのまま「チェックONのセルの並びが1/3/5」「チェックOFFのセルの並びが1/3/5」になるよう、出来るだけ少なくON/OFFを入れ替える、という脳トレも楽しいです。

左がbefore /右がafter

動画内で参照している「早見表」はこちらにあります。

長桝網代編みの条件(2)

長桝網代編みの横の(小さい方の)四角数については、

  • その数で立ち上げ位置が(上の四角/中の四角/下の四角)が決まる
  • いずれの位置でも立ち上げ可能
  • 従って、横の四角数はいくつでもよい

ということがわかりました。


次は、縦の(大きい方の)四角数です。この数については、いくつでも良さそうです。

試しに、横の四角数を14としてすべて同じにし、縦の四角数を32~15の間で少しづつ変えた絵を作ってみました。

絵を並べてみると、それぞれの底が、2つの部分で出来ているのが読み取れるでしょうか。この2つの部分についてまとめたのが下の表です。

呼び名表示と形状編み目縦の四角数(32~15)との関係
角(かど)にかからない中央部分黒の点線(角丸四角)で囲まれた中、平行四辺形3つ飛び網代編みが平行に並ぶ高さは、すべて同じ
幅は、縦マイナス横
角(かど)の三角形部分黒の点線の外側、左側と右側、各二等辺三角形(上図は仮・次節で説明)すべて同じ

表の「縦の四角数(32~15)との関係」欄にまとめていますが、横の四角数が同じであれば「角にかからない中央部分」の高さ、および「角の三角形部分」の形状は、縦の四角数によらず同じです。縦の四角数の影響を受けるのは「角にかからない中央部分」の幅だけです。

「角にかからない中央部分」の幅は、縦の四角数から横の四角数をマイナスした数です。そしてこの幅の値は、いくつにでも作ることができます。ということは、縦の四角数も、いくつにでも作れる、ということです。横の四角数で決まる三角形部分とは無関係に。


そして最後に、残りの「角の三角形部分」を見てみましょう。上の図ではまだ仮の絵で、横の四角数によって決まる立ち上げ位置(上の四角/中の四角/下の四角)だけが合っている状態です。これを、「長桝網代編み」の

  • 飛び数は、1,3,5でできている
  • 3つ飛び模様は長方形に繋がっている
  • その長方形は入れ子になっている

のように作れるのでしょうか。

以下の図は、上図の右から2点目、14×20の図です。赤の中央線のところに不連続な並びがありますが、三角の内側(角側)2本分をグレーの帯でマスクしてみました(元がわかるよう少し透過性を持たせています)。

マスクされた状態で全体を眺めてみると、つながった、入れ子の長方形が見えてきませんか?それに、ベースが3で出来ていますから、1,3,5でつながりそう、ですよね。

つながりのちょっとした入れ替え、マッチ棒クイズみたいだと思いませんか?

長桝網代編みの条件(1)

長方形の底で、長方形が入れ子に重なっている長桝網代編み、今まで作ったのは文献に記載されていた14×32、そしてその同じ模様を使ったものです。

でも、その数でないと作れないなんていうことはないはず。では、縦と横、どんな本数でも作れるのでしょうか。それとも、特定の決まった数でないと作れないのでしょうか。検討してみました。


まず、任意数の四角が縦に並んでいるとします。それを、上端・下両から3つごと、上下対称に塗りつぶしていくとします。中央部に最後に残るのは、下図の黄色の四角、5・4・3・2・1・0個のいずれかです。

この縦に並ぶ四角を、長桝網代編みの中央部分(下図の点線部分)に適用してみましょう。3つごと=3つ飛び網代編みです。立ち上げは四角の対角線で折りますので、中央となるラインも対角線に来ます。従って、余りが0,2,4にはなりません(上図の茶色)。中央に残るのは、1か3か5 です。

下図、左から余り3・余り1・余り5の例です。任意の数を任意の位置の3つ飛びで埋めた場合、いずれかになるということです。

このうち「長桝網代編み」と呼べるのは、余りが3となる左側のケースのみでしょう。いずれも1,3,5 で出来ているとはいえ、角以外は3つ飛びが基本でしょうから。


では次に、この長桝網代編みの中央部分の数は何で決まるのでしょうか。
下図のように、横の四角数の角の部分は、直角二等辺三角形で作られていますので、中央部分の高さは横の四角数の2倍、そこに立ち上げ位置の四角がプラス1です。

上図に従った式を作ると、

  • ((横の四角数×2+1) -3) を6で割った余りが、(1 + 1)の時、下の四角
  • ((横の四角数×2+1) -3) を6で割った余りが、(2 + 2)の時、中の四角
  • ((横の四角数×2+1) -3) を6で割った余りが、ゼロの時、上の四角

6で割った余りが0/2/4ということですが、1/3/5になることはないのでしょうか。
はい、×2で偶数、+1-3しても偶数ですから、余りも偶数です。

もうすこし式を整理すると、横の四角数と立ち上げ位置との関係は

  • 横の四角数 を3で割った余りが2の時、下の四角
  • 横の四角数 を3で割った余りがゼロの時、中の四角
  • 横の四角数 を3で割った余りが1の時、上の四角

先の文献『竹細工 増補改訂版』の長桝網代編みの作例は14と11でした。「横の四角数 を3で割った余りが2」となる数が該当します。たぶんこの数が、いちばん作り易いのでしょう。

※「横の四角数」としていますが、正確には横の四角数と縦の四角数のうち、小さい方の四角数です。縦の四角数の方が小さいときは、左右に反転した絵になります。

四方網代底の編み図生成

CraftBandSquare45は、底の中央線で区切られた4区画を、指定した連続数の上下パターンで埋めることができます。立ち上げた時に同じ方向になるように、隣り合う区画は上下を逆に埋めますが、これは四方網代編みと同じです。ですので、この機能を使えば、かなり簡単に四方網代編みの編み図を作ることができます。

条件の検討で、四角数がわかれば立ち上げ位置は自動的に決まることがわかりました。上の四角・中の四角・下の四角の三択しかありませんので、3回トライすればどれかは「四方網代編み」になるわけですが、わかっていれば1回で出来ます。

[ひも上下]の「縦横の四角」に[合わせる]機能を、3つ飛びで使った場合、上の四角・下の四角・中の四角を作る組み合わせは次のようになります。

先の結果と合わせると、次のようになります。

  • 辺の四角数を3で割った余りがゼロの時は、C/c、数値は1-2 (上の四角)
  • 辺の四角数を3で割った余りが1の時は、A/a、数値は0-3/3-0 (下の四角)
  • 辺の四角数を3で割った余りが2の時は、B/b、数値は2-1 (中の四角)

また、縦ひも・横ひも位置の左・右については、つぎの2つの方法があります。

  • A/B/C と a/b/c を使い分けて最初から指定
  • まずA/B/Cで作り、必要に応じて[上下交換]で入れ替える

編み図生成手順

  1. CraftBandSquare45を起動する
  2. バンドの種類を選択し、基本のひも幅を指定する
  3. 目標寸法から[概算]、もしくは横の四角数・縦の四角数・高さの四角数を直接入力する(横の四角数と縦の四角数は同じにする)
  4. 「縦横を展開する」チェックボックスをONにし、[ひも上下]タブを開く
  5. 「縦横の四角」に、縦横の四角数に応じた数をセットし[合わせる]ボタンをクリックする
  6. 底が生成されたら[プレビュー]タブをクリックすると、編み図が生成されている
  7. 縦ひも・横ひも位置の左右を変えたい場合は、[ひも上下]タブに戻って[上下交換]ボタンをクリックする

動画内で参照している「早見表」はこちらにあります。

四方網代編みの条件

今まで、四方網代編みは、正方形で縦横中央で反転すればよい、と思って作ってきました。でも、立ち上げ位置を検討する中で、方向があるということに気付きました。

中央が3つ飛びですから、試しに、最小サイズのかごを作ってみました。

四方網代編み、右と左

右上に注目すると、左側はひもが縦・右側はひもが横になっています。この2つは、かごを回転させたとしても入れ替わることはありません。交色でなくても、です。

上の二つのかごをそのままひっくりかえしてみました。反対の面、つまりかごの底を覗くように見ても、ひもの縦横は変わりません。最初にどちらかで編み始めたら、後からは変えられないということです。

四方網代編み、右と左

先の文献

『かごと器の技法がわかる 竹細工 増補改訂版』田中瑞波、メイツ出版、2023

「PART5 ステップアップする竹かごづくり」78ページから、四方網代編みの底編みの手順が掲載されています。竹ひごの組み合わせ方は、上の写真の左側のタイプです。

どちらも同じではなく、「正式な四方網代編み」であるためには、左側のように編まなくてはいけないのでしょうか。私にはわかりませんが、四つ畳み編みでは両方が共存していましたので、同様に、どちらもあり、ということにしましょう。


そしてもうひとつ。「縦横中央で反転」ですが、次のようなパターンがあり得ます。
3つ飛びですから、中央部は 3・2・1 にすることが出来るのです。

これについては、まだまだ短い経験ではありますが、1や2で作られた例を見たことがありませんので、中央部の四角数3のもののみを四方網代編みと呼ぶ、ということでよいのではないかと思います。


「中央部の四角数3」という条件ですが、これにより、ひもの数から立ち上げ位置が決まります。正方形ですから、縦ひも数=横ひも数であり、辺となる縦横の四角数はひも数の半分です。

底を4分割した左上部分を図示してみました。

つまり、立ち上げ位置となるのは、

  • 辺の四角数を3で割った余りがゼロの時は、上の四角
  • 辺の四角数を3で割った余りが1の時は、下の四角
  • 辺の四角数を3で割った余りが2の時は、中の四角

上述の文献『竹細工 増補改訂版』によると、立ち上げ位置の角が3本になっていると曲げやすいとのことです。作例は19で、「辺の四角数を3で割った余りが1」となる数が該当します。

上の写真、[ひも上下]の[上下交換]で簡単に入れ替えられますが、2点のデータをつけておきます。色も写真に合わせていますが、縦横は回転すれば同じですので。