「メッシュワーク」カテゴリーアーカイブ

2軸・3軸に編んで作る模様。布や細切りの紙を編む。

和紙の格子編みの箱

包装紙で箱を作れるなら、和紙ではどうでしょう。

80cm×55cmの和紙を2枚使って、格子/市松模様の小物入れにしてみました。折って編んで差し込んだだけで、糊は使っていません。

市松模様の小物入れ

A4の画用紙を2枚、各、26mm幅8本にカットして和紙でくるみ、テープ状にしたものを編みました。幅合わせ兼補強です。耐久性に期待して、縁や底辺はうるし紙になるようにしました。

縦横の四角数を、3にして単位を大きくするか、4にして作りやすくするかを迷ったのですが、半分の繰り返しで作れる4を選びました。

底と内側です。側面の角は折らずに丸みをつけていますが、折って四角い箱にするのもありでしょう。

データです。

芯地の幅は26mmにしましたが、25mm・26mm・24mmの3サイズが作れる用紙を添付しておきます。同サイズを2枚印刷すると、8本×2が切り取れます。

メッシュワーク・クリスマスの小箱

クリスマスコーナーで、2色セットの包装紙を見つけたので、小箱にしてみました。テープ状にすると、表面の艶が引き立ち、絵柄の断片もクリスマスらしいアクセントになりました。

メッシュワーク・クリスマスの小箱

70センチ×55センチが2枚。これを、細くカットして2色を2個、紙を出来るだけ有効に使えるようにしたら、約10センチ弱の立方体サイズになりました。

ストライプの方は同色を重ねて外側への折り返し、格子の方は内外半分ずつで、内側の折り返しは底の辺までです。テープの幅を少し変えたので、入れ子にしたり蓋にしたりできます。

カットしやすい16分割の細切りにして、手許にあった12本幅の紙バンドを型紙にして、三つ折りのテープにしました。2個目は11本幅です。厚さは用紙8枚分、柔らかいけれどつぶれない程度の強度です。

薄い包装紙なので、折り紙感覚です。底も、辺と辺をきれいに合わせれば、まっすぐな折り目になります。テープの先も、折れば強度がついて差し込みやすくなります。

Square45のデータです。

鉄線編み亀甲模様の平ケース

鉄線編みの平ケースは、ベビーブロック菱華を試してきましたが、底で折って袋にすると、斜めひもを左右対称に配置するパターンしか作れません。それ以外のパターンも作れないかな、と思い「亀甲」を試してみたのがこちら。

亀甲模様の平ケース

素材は、ひらりカラーです。底部分と中はこのようになっています。

下図左のように、筒状に作ってから、底部分をはぎ合せました。表で前後に渡っているのは1/3のひもで、残りは裏側です。下図右はプレビュー図ですが、編みひもは図の上側面の半分のサイズで輪にし、下側面は作りません。

上下とも折り返し部分が長めですが、型紙に両面テープで貼り付けている部分はカットする想定です。折り返した端は側面に差し込んで始末したのですが、底の角部分には手が届かず、差し込めませんでした。3軸だと本数が多いので、はぎ合せるより前後続きの方がずっと楽だということを再認識しました。

Hexagonのデータです。

『パソコンを使ってメッシュワークの模様をデザインしよう』令和6年度後期りぶら講座

講座は終了しました。ご参加いただきました皆様、ご協力いただきました皆様、ありがとうございました。

講座の案内はこちら

講座で使用したパワーポイントです

同内容のPDFファイルです

動作環境の準備

  1. 起動するまで」を参照して、アプリをインストールしてください。完了すると、デスクトップに5点のアイコンが作られます。
  2. 今回使用するのは、うち3点《CraftBandSquare》《CraftBandSquare45》《CraftBandHexagon》です。
  3. 《CraftBandSquare》のアイコンをダブルクリックして起動し、設定ファイルの場所と名前を聞かれたら、”ドキュメント”など自分のファイル保存用の場所(デスクトップはお勧めしません)を指定して、メイン画面が開いたら終了させてください。
  4. 《CraftBandSquare45》《CraftBandHexagon》についても同様に、同じファイルを指定してください。
  5. これで、3点のアプリが起動できるようになりました。

<配布は終了しました>

  1. 上のファイルをダウンロードしてください。
  2. 《CraftBandSquare》を起動し、[設定]メニューの[基本設定]画面を開いてください。
  3. 画面が開いたら、[インポート]ボタンをクリックし、上でダウンロードしたファイルを指定して[開く]としてください。上書きの問い合わせには[はい]としてください。
  4. 更新メッセージが表示されたら完了です。この操作により、[ひも上下]から呼び出せる模様の数が増えます。(《CraftBandSquare45》の操作は不要です)
  1. 《CraftBandSquare》のアイコンをダブルクリックして起動してください。
  2. [編集]メニューの[バンドの種類選択]画面を開いてください。
  3. 「対象バンドの種類名」から「汎用(1幅1ミリ)」を選び、「出力時の寸法単位」は“cm “を選んでください。選択出来たら[OK]ボタンでこの画面を閉じ、メイン画面も終了させてください。
  4. 《CraftBandSquare45》《CraftBandHexagon》についても同様に、「対象バンドの種類名」と「出力時の寸法単位」を選択してください。

演習: やってみましょう

※各タイトルがリンクになっています。指示に従って、操作してみましょう。

3点のアプリ、《CraftBandSquare》《CraftBandSquare45》《CraftBandHexagon》を使ってみましょう。バンド個別に色を設定して、作られる模様を見てみましょう。色の編集機能を使って、繰り返し設定や一括変更をしてみましょう。

《CraftBandSquare》と《CraftBandSquare45》には[ひも上下]というタブがあります。縦横、指定した本数を単位として、チェックONは縦ひもが上・チェックOFFは横ひもが上の編み目を設定するものです。編み目で作られる模様を見てみましょう。

《CraftBandHexagon》では、3方向のバンドの重なり位置と繰り返し色の配置を合わせることで、ベビーブロックやシックススターなどの模様を作ることができます。ルールに合わせて、模様を作ってみましょう。

バンド幅と描画色

※先の演習で作ったデータを、以下を参考に、自由に変更してみましょう。

演習では、バンドの種類は「汎用(1幅1ミリ)」を使い、全てのバンドを同じ「10本幅(10mm)」にしていました。

「10本幅」としたのは、1センチ幅で作るとわかりやすいだろうということで、固定値ではありません。同じ画面の操作で、1本幅(1mm) ~ 50本幅(50mm) の任意の数値を選ぶことができます。

縦ひも、横ひもなどのタブには、1行につき1本のバンドが表示されていますが、「何本幅」の数値を変えることで、1mmから50mmの幅に変えることができます。[設定]メニューの[色の繰り返し]画面から、幅の繰り返しを作ることもできます。

使用したバンドの種類「汎用(1幅1ミリ)」もまた、固定ではありません。登録されている「バンドの種類」から任意に選んで使うことができますし、更には、ご自分で、使いたい幅のバンドを登録することができます。

演習では、登録されている中から色を選んでいましたが、「描画色」を作成して、その色で図を描かせることもできます。

  • 「描画色の作成」のページには、写真から読み取った色を登録する例があります。
  • [設定]-[描画色]のページには、どう描画されるのかなどの仕様説明があります。

応用に向けて

ここまでで、

  • 「任意の幅」「任意の色」のバンドを
  • 2軸では、任意の編み目を組み合わせて
  • 3軸では、鉄線編みの位置を合わせて

模様を作れるようになりました。

ソフトを使うことで、

  • いちど作ったデータは、ファイル化して再利用することができます
  • 様々なデータファイルを体系的に作れば、ライブラリになります
  • ひな型の色をセットで変えて、簡単に色合わせすることができます
  • 画像を、実寸で印刷すれば、型紙にすることができます

皆さんは、“何に使いたい”と思って受講されたのでしょうか。その目的は果たせそうでしょうか。サイトでも何点か試作してみましたが、いろいろ応用してみてください。

そして、今回は、平面だけを扱いましたが、本来は「かご」の立体形状をデザインするソフトです。平面をマスターされましたら、高さを加えた立体にも、チャレンジしてみてください。

(演習1) バンド色で作る模様

『パソコンを使ってメッシュワークの模様をデザインしよう』に戻る

3点のアプリ、《CraftBandSquare》《CraftBandSquare45》《CraftBandHexagon》を使ってみましょう。バンド個別に色を設定して、作られる模様を見てみましょう。

バンド数と個別色

《CraftBandSquare》

  1. 《CraftBandSquare》を起動してください。バンドの種類は先の操作で「汎用(1幅1ミリ)」になっているはずです。
  2. 「基本のひも幅」で、作りたいバンドの幅を指定します。10本幅(10mm)を選んでください。「基本色」には”線のみ“を選んでください。
  3. 「縦横側面を展開する」にチェックを入れ[縦ひも][横ひも]のタブを表示させてください。
  4. 「横ひもの本数」に32、「縦ひもの本数」に32を入力して、縦横32本にしましょう。(本数は任意に変えてもOK)
  5. [縦ひも]のタブを開いてください。ひも番号が1から32の行が出来ています。1行が1本のバンドに対応します。
  6. 項目名が「色」となっている列は、ドロップダウンで色が選択できます。それぞれ、好きな色を選んでください。
  7. セルを選択した状態で、右クリックするとコピー・切り取り・貼り付けなどの操作が行えます。繰り返しを作る場合などに便利です。
  8. [横ひも]のタブを開いてください。同様に、好きな色を設定してください。[縦ひも]のタブの色をコピーして貼り付けることもできます。
  9. [プレビュー]タブを開いてください。平編みで編んだ時の模様が表示されます。
  10. [縦ひも][横ひも]のタブに戻って、任意の行(バンド)を任意の色に変えてください。[プレビュー]タブで変更が反映されるのを確認しましょう。
  11. [ファイル]メニューの[名前をつけて保存]から、好きな名前でファイル保存してください。アプリを終了しても、次に起動した時には、ここまでの状態が保持されます。

《CraftBandSquare45》

  1. 《CraftBandSquare45》を起動してください。バンドの種類は先の操作で「汎用(1幅1ミリ)」になっているはずです。
  2. 「基本のひも幅」で、作りたいバンドの幅を指定します。10本幅(10mm)を選んでください。「基本色」には”線のみ“を選んでください。
  3. 「縦横を展開する」にチェックを入れ[横ひも][縦ひも]のタブを表示させてください。
  4. 「横の四角数」に16、「縦の四角数」に16を入力してください。横ひも・縦ひもとも32本と表示されます。(四角数は任意に変えてもOK、四角数を加えたものが本数です)
  5. [横ひも]のタブを開いてください。ひも番号が1から32の行が出来ています。1行が1本のバンドに対応します。
  6. 項目名が「色」となっている列は、ドロップダウンで色が選択できます。それぞれ、好きな色を選んでください。
  7. 《CraftBandSquare》を開いていれば、《CraftBandSquare》の[縦ひも][横ひも]のセルからコピーして貼り付けることもできます。
  8. [縦ひも]のタブを開いてください。同様に、好きな色を設定してください。
  9. [プレビュー]タブを開いてください。平編みで編んだ時の模様が表示されます。
  10. [縦ひも][横ひも]のタブに戻って、任意の行(バンド)を任意の色に変えてください。[プレビュー]タブで変更が反映されるのを確認しましょう。
  11. [ファイル]メニューの[名前をつけて保存]から、好きな名前でファイル保存してください。アプリを終了しても、次に起動した時には、ここまでの状態が保持されます。

《CraftBandHexagon》

  1. 《CraftBandHexagon》を起動してください。バンドの種類は先の操作で「汎用(1幅1ミリ)」になっているはずです。
  2. 「基本のひも幅」で、作りたいバンドの幅を指定します。10本幅(10mm)を選んでください。「基本色」には”線のみ“を選んでください。
  3. 「縦横側面を展開する」にチェックを入れ[横ひも][斜め60度][斜め120度]のタブを表示させてください。
  4. 「六つ目の高さ」の数値を1mmにしてください。(編み目がわかるように、少しすき間をあける設定です。詰める場合はゼロにしてください。)
  5. [ひも上下]のタブを開き、「織りタイプ(底ベースのみ)」で「鉄線(3軸織)」を選択してください。
  6. [配置数]のタブに戻り、「横ひもの本数」に32、「斜めひも本数」に32を入力してください。「同数」にチェックが入っているため、斜め60度と斜め120度は同じ32本です。
  7. [横ひも]のタブを開いてください。ひも番号が1から32の行が出来ています。1行が1本のバンドに対応します。
  8. 項目名が「色」となっている列は、ドロップダウンで色が選択できます。それぞれ、好きな色を選んでください。
  9. [斜め60度][斜め120度]のタブにも、同様に、好きな色を設定してください。
  10. [プレビュー]タブを開いてください。鉄線編みで編んだ時の模様が表示されます。
  11. [横ひも][斜め60度][斜め120度]のタブに戻って、任意の行(バンド)を任意の色に変えてください。[プレビュー]タブで変更が反映されるのを確認しましょう。
  12. [ファイル]メニューの[名前をつけて保存]から、好きな名前でファイル保存してください。アプリを終了しても、次に起動した時には、ここまでの状態が保持されます。

繰り返し色の設定

まずは、行個別に色を設定しました。
各バンド行と、それがプレビュー図でどう表示されるか、関係が把握できたでしょうか。
色の設定に慣れてきたら、もう少し効率的に設定する方法を知りましょう。

色の編集機能は、[編集]メニューにある[色の変更]と[色の繰り返し]です。

  • [色の変更]画面では、タブごとに、使われている色をリストアップして、まとめて変更することができます。
  • [色の繰り返し]画面では、タブごとに、上から順に、設定した色の並びを繰り返しセットすることができます。

やってみましょう

  1. 《CraftBandSquare》を再度起動してください。先に編集していた状態で開かれます。
  2. [色の繰り返し]機能を使って、全ての方向を、同じ2色の繰り返しにしてみましょう。
  3. [色の繰り返し]機能を使って、全ての方向を、同じ3色の繰り返しにしてみましょう。
  4. いずれかの方向だけ、別の3色の繰り返しに変えてみましょう。
  5. その別の3色の繰り返しを、別の2色の繰り返しに変えてみましょう。
  6. [色の変更]機能を使って、それぞれの色を、別の色に変えてみましょう。
  7. 縦、横(、斜め)について、同じ方向は全て同色、別の方向は別の同色になるようにしてみましょう。
  8. [終了]ボタンをクリックすると「編集中のデータを保存しますか?」と聞かれます。[はい]として、ここまでのデータを保存しておきましょう。
  9. 《CraftBandSquare45》を再度起動して、同じ様に色を変えてみましょう。
  10. 《CraftBandHexagon》を再度起動して、同じ様に色を変えてみましょう。

ここまでで、色の組み合わせが自由に設定できるようになりました。

好きな色・好きな並びの組み合わせで、どんな模様が作られるのかを試してみましょう。先のプラかごの講座のページ最後の方ある「色の並べ方」というリンクが参考になります。


各アプリの操作例を動画にしてみました。個別色の設定、続いて色の編集を行っています。

《CraftBandSquare》

《CraftBandSquare45》

《CraftBandHexagon》