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模様データが含まれるかご

波網代の長桝網代のかご

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。3行目の「波網代(1,3,5)」をベースにしたかごを作ってみました。オリジナルの「波網代(1,3,5)」で使っている竹ひごの幅は、縦横とも1幅・3幅・5幅の3種を各3点ずつ使った

1,1,1,3,3,3,5,5,5,3,3,3

の繰り返しで3つ飛びです。波網代編みは7点単位でも試していますが、こちらが正統な感じがします。1,3,5ですから!

これを、12本幅クラフトバンド/紙バンドで、3幅・4幅・6幅の3種、各3点で作ってみました。ただし、対称にするため奇数となるよう中心の6幅は4点とした13本を単位とし、横に1単位、縦に2単位とした長桝網代編みです。V1.7.4 で可能になった幅変更機能を使ってみました。

底です。

波網代の長桝網代のかごの底

外側からの図です。

データです。Ver.1.7.4以降で開いてください。

組み換え長桝四方網代編みのかご

立ち上げ可能な繰り返し模様長桝四方ベースのテストパターンの亜種です。追加条件4.の改善を目指し、4単位をひとつにして、うち2点の方向を井桁状に変えてみました。

組み換え長桝四方模様のベース

この模様で、かごを作ってみました。ほぼ同様のかご、2点目になりますので、部分的にひもの色を変えて、方向をわかりやくしてみました。

組み換え長桝四方網代編みのかご

底から見たところ。

組み換え長桝四方のかごの底

条件については

1.~3 基本的な条件OK
4. 連続的縦横組み合わせの模様として
5. 編みやすさ長桝の1,3,5ベース
6. 美しさちょっと微妙ですが。。

追加条件の評価があがってきたので、使える(かもしれない)模様として「組み換え長桝四方網代編み」と命名しました✌

編み図です。

データです。[ひも上下]には模様の1単位、12×12が入っています。長桝四方と同サイズなのです。

さて、立ち上げ可能な繰り返し模様、試したのは底編み系中の四角という安易なパターンです。最近作った中から使えそうなものを選んでみました、レベルの安直さ

でも、3つ飛びなら他にも上の四角・下の四角・端の四角、2つ飛び、方向、様々な組み合わせがあり得ます。本来はもっとアルゴリズム的な作り方があるのでしょう。
幾何問題でしょうか、数学な方、是非作ってみてください。

テストパターン:長桝四方ベースのかご

立ち上げ可能な繰り返し模様として、長桝網代の正方形パターンも試してみました。これも「中の四角」の位置です。

四角数6×6をベースとして、かごを作ってみました。中が3つ飛びの長方形で、できるだけ小さいサイズです。

長桝四方ベースのかご

底から見たところ。

長桝四方ベースのかごの底

条件については

1.~3 基本的な条件OK
4. 連続的△〇一方は縦・一方は横ですが、高さ位置で揃うので
5. 編みやすさ長桝の1,3,5ベース
6. 美しさ模様らしくなってきましたが、単位が大きくなったからかも

左側が、ベースとした四角数6×6の底の図です。右側は、それを2単位×3単位とした、四角数12×18の底の図。薄い黄緑のセルが底の辺で、繰り返しの1単位は、下図の赤枠内の菱形です。繰り返しの1単位は、右側の図の青点線部分の12×12です。

これを編み図にしたのがこちら。わかりやすいよう、縦ひもと横ひもの色を変えています。写真は、これを作ってみたものです。

データです。[ひも上下]には12×12の1単位が入っています。

テストパターン:長桝ベースのかご

立ち上げ可能な繰り返し模様、縦横同サイズではありませんが、辺ごと方向が変わる長桝網代編みも、側面をつなげられるパターンでしょう。側面の辺は、先と同様「中の四角」の位置としておきます。

四角数3×5をベースとして、かごを作ってみました。単位としては最小に近いと思います。四方ベースのパターンより後退とも言えそうですが、長方形のバリエーションの方が圧倒的に多いので、基本的条件が満たせることの確認とでもいいましょうか。

長桝ベースのかご

底から見たところ。

長桝ベースのかごの底

条件については

1.~3 基本的な条件OK
4. 連続的あまりつながっている感じはしない
5. 編みやすさ長桝ベースなので四方網代より編みやすい
6. 美しさ模様と言えるかな?

左側が、ベースとした四角数3×5の底の図です。右側は、それを3単位×3単位とした、四角数 9×15の底の図。薄い黄緑のセルが底の辺で、繰り返しの1単位は、下図の赤枠内の平行四辺形です。

右側の図、四角数 9×15ですから、縦ひもと横ひもで作られる底のサイズは24×24です。でも、繰り返し単位の1単位はそれより大きい30×30となります。平行四辺形という斜めの図形なので、縦横に一巡して同位置になるところが、1単位になるからです。

これを編み図にしたのがこちら。わかりやすいよう、縦ひもと横ひもの色を変えています。写真は、これを作ってみたものです。

データです。[ひも上下]には30×30の1単位が入っています。

同じ単位を使って、サイズを変えた編み図を作ってみました。基本的な条件 2. の確認です。

上図のデータです。

テストパターン:四方ベースのかご

立ち上げ可能な繰り返し模様、とりあえず今まで作った中から候補を選ぶとしたら、縦横同サイズ・辺ごと方向が変わる、四方網代編みでしょう。そして、側面の辺は、両側の側面を等分する「中の四角」の位置です。

四角数4をベースとして、かごを作ってみました。単位としては最小に近いと思います。

底から見たところ。

四方ベースのかごの底

条件については

1.~3 基本的な条件OK
4. 連続的正方形で90度回転できるのが四方網代
5. 編みやすさ×四方網代の編みにくさのエッセンス
単位を大きくすれば改善されるでしょうけれど
6. 美しさ模様と言えるかな?
これも単位を大きくすれば改善されるでしょう

左側が、ベースとした四角数4×4の底の図です。繰り返し部分は赤い菱形の内側です。右側は、それを2単位×3単位とした、四角数 8×12の底の図。薄い黄緑のセルが底の辺です。右側の図を見ると、8×8が1単位になっているのがわかります。

これを編み図にしたのがこちら。わかりやすいよう、縦ひもと横ひもの色を変えています。写真は、これを作ってみたものです。

データです。[ひも上下]には8×8の1単位が入っています。

同じ単位を使って、サイズを変えた編み図を作ってみました。基本的な条件 2. の確認です。

上図のデータです。

中心7網代編みの浅かご

名称中心7 網代 編み
名称(読み)ちゅうしん7 あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位16 × 16
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。1行目の「中心 7」でかごを作ってみました。

ここまでいろいろ作ってきた「角が茶色と白の箱」ですが、最後に、角の白と茶が目立たないよう、浅めにしてみました。

中心7網代編みの浅かご

底です。

中心7網代編みの浅かごの底

側面は「変わり小桝2網代編みのかご」と同様、両方が1.5ずつ・合わせて四角数3になる「中の四角」状態です。底の辺と側面最初の水平ラインの位置は、周全体で合わせています。

編み図です。

データです。底には「中心7網代編み」の1単位が入っています。


変わり小桝3網代編みのかご

名称変わり小桝3 網代 編み
名称(読み)かわりこます3 あじろ あみ
模様タイプ斜め十字に帯領域で分割
単位各領域部分は10×10
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性半回転
備考

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。2行目の「変わり 小桝 3」でかごを作ってみました。

変わり小桝3網代編みのかご

底です。

変わり小桝3網代編みのかごの底

中央十字にラインが入っていますが、四隅の領域は花ますあじろになっています。プレビュー図をプリントアウトし、花ますあじろ模様が連続する箇所を折って、立ち上げ・側面位置を選びました。

左図だと対称で花模様の位置も同じになりますが、織れません。四角半分ずらしたのが右図です。左右もつながるし、高さの差も四角半分で済みます。

最初からこんな紙モデルを作れば、すぐにわかったはず、、ではないのです。いろいろやってみた結果、ようやく側面の図のつながりが読めるようになったのでした。

最初に作った変わり小桝網代編みのかご(上)と比べるとその成果がわかるでしょう。模様の切り替え位置という、とても普通な場所に落ち着きましたが。

変わり小桝(花ますあじろ)の側面角の比較

編み図です。

データです。底に使用サイズより少し大きめに作った「変わり 小桝 3」の模様を入れています。

組み換え網代編み2のかご

名称組み換え 網代 編み 2
名称(読み)くみかえ あじろ あみ 2
模様タイプ単位の繰り返し
単位18 × 18
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性半回転
備考

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。3行目の「組み替え網代 2」のかごを作ってみました。

できたかごはこんなです。

組み換え網代編みのかご

底から見たところ。

組み換え網代編みのかごの底

縦と横に網代編みのラインが作られますので、4つの側面の辺で、いろいろな組み合わせを試してみました。

4つの側面の角と、対応する編み図です。繰り返し模様ですので、側面に相当する箇所を編み図の別の位置から切り貼りして突き合わせ、編んだ編み目と較べてみました。

編み目と編み図

両側面のひもが、辺で山形や谷型になる箇所があります。ひもの交差はひもに対して直角ですから、山形や谷型の場合は、どちらかの側面に切り替え線が入ります。その結果、元が1×1.5的なところが1×1になったりします。4本幅ではきれいに詰められません。

模様を優先して線が入らないようにするのか、1×1にならないよう模様を犠牲にするのか。選択可能ならまだしも、両側面とも1×1になってしまう箇所もあります。その部分だけ編み方を変えるなら、よい変え方はあるのでしょうか。

作るのは大変でした。。詰め方もまだいまいちですが、これがやっと。なにぶん素人ですので、交色で作った編み図の色が頼りだというのに、角にはそれがないのです。わりとシンプルなラインでこれですから、模様を編める方ってすごいです。

編み図です。

データです。底は、繰り返し模様の1単位です。

変わり小桝2網代編みのかご

名称変わり小桝2 網代 編み
連続桝 網代 編み
名称(読み)かわりこます2 あじろ あみ
れんぞくます あじろ あみ
模様タイプ単位の繰り返し
単位32 × 32
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。2行目の「変わり 小桝 2」でかごを作ってみました。同じ模様が「八女市伝統工芸館」では「58 連続桝網代 」となっています。

先の試作で、側面の辺が重要であることがわかったので、各側面半分ずつ・合わせてひとつの長方形になる位置に辺を置いてみました。

底です。側面の辺が「中の四角」状態になったわけですが、その派生として、続き位置となる底の辺も「中の四角」になりました。

変わり小桝2網代編みのかごの底

側面の辺に相当する編み図です。他の箇所の絵を組み合わせて作ってみました。双方の辺がつながっているのがわかるでしょうか。

花模様の位置が違うことからわかるように、つながった模様にはなっていないのですが、編み目としての連続性はかなり高いです。

でも、このかご、作っていると歪むのです。下図の矢印方向に力がかかるのか、長方形がつぶれて平行四辺形になるような感じ。整形して縁で固定するので、完成すれば問題はないのですが。そして、このひも方向や状態は、長桝網代編みの底を「中の四角」で立ち上げた時と同じ。中の四角は、要注意だということを追認しました。

編み図です。

データです。底が模様の1単位になっています。

変わり小桝網代編みのかご

名称変わり小桝 網代 編み
名称(読み)かわりこます あじろ あみ
模様タイプ斜めに帯領域で分割
単位繰り返し部分は10×10
バンド幅
飛び数1,3,5
対称性水平線,垂直線,半回転
備考

佐倉竹芸保存会の「色々な網代編み」からです。2行目の「変わり 小桝」のかごを作ってみました。

底に模様を作って、そのまま立ち上げるとどうなるのか、のお試しです。斜め45度なので、CraftBandSquare45でデータを作りました。ベースは花ますあじろ模様です。とりあえず、ラインの縁で折ってみました。

角が作れるのだろうか・側面がつながるのだろうか、と思いつつ試してみたわけですが、やってみて、できることがわかりました。

斜めであっても角であっても、90度に交差した縦横のひもを織るという点では他と変わりなかったのでした。編みにくいか編みやすいか、という差があるだけで。

変わり小桝網代編みのかご

底です。

底の辺をどの位置で立ち上げるかはあまり問題ではなく、角から上の側面が交差する箇所、つまり「側面の辺」が重要であることがわかりました。

「側面の辺」部分の拡大です。1×1が入っていて、編みにくい角が、更に詰めにくくなっています。こんな位置は避けた方が良さそうです。

編み図です。

データです。使用しているのは49本ですが、ひも上下には63×63分の模様を入れています。