[編集]-[バンドの種類選択]

いずれのアプリにおいても、「かご」のデータ作成において最初に行うのは、どの「バンドの種類」を使うかの選択です。

メイン画面の[編集]メニューから[バンドの種類選択]をクリックすると

[バンドの種類選択]画面が開きます。

「対象バンドの種類名」には、[バンドの種類]に登録したバンドの種類名がリストアップされますので、使いたいバンドを選んでください。

この画面では、出力時の寸法単位を選ぶことができます。初期値はmmですが、cmの方が扱いやすいと思います。

「リスト出力記号」は、プレビュー図やブラウザ表示・リスト出力時に、それぞれのひもに付加される記号の最初の1文字です。

セットする文字順につけられる記号
①②③④⑤…..
AABCDEF…
1123456…
(空白)画像に記号を表示しない

「出力時の寸法単位」や「リスト出力記号」は、それぞれのアプリごとに設定します。各アプリで設定した値は、それぞれに保持されます。

「対象バンドの種類名」に使いたいバンドの種類名が選択された状態で、[OK]ボタンをクリックすると、作成中のデータが対象とするバンドの種類が確定します。

[設定]-[ゲージ]画面

CraftBandKnot のみ、[設定]で開かれるメニューの中に[ゲージ]があります。CraftBandKnot は四つ畳み編み用のアプリですので、バンドの種類ごとに、ゲージ値を保持できるしくみです。

バンドの種類は、画面上部「対象バンドの種類名」から選びます。クリックすると、現在、バンドの種類に登録されている「バンドの種類名」の一覧が表示されますので、その中から1点を選択します。

[ゲージ]画面

上図は、既に実測値がセットされた状態です。(1本幅が空なのは測定できなかったため)

四つ畳み編みの計算に使う値は2点、コマ寸法値とコマ要尺値です。13本幅であれば、1~13の本幅が選べますから、それぞれの本幅のバンドごとに、コマ寸法値とコマ要尺値が必要になります。

この数値をどのように取得するか。バンドの種類ごと・そのバンドの全本幅ごとに、次の3つから選べる、というのがこの画面です。

  • 実測値そのままの値
  • 実測値をもとに係数を計算し、その係数から算出した値(実測値そのままは使わない)
  • 標準的な係数から算出した値(実測なし)

標準的な係数

コマ寸法値を計算するための係数は2点、「コマ寸法係数a」「コマ寸法係数b」です。
コマ要尺値を計算するための係数は2点、「コマ要尺係数a」「コマ要尺係数b」です。

これらの初期値は、以下の通り。(根拠はこちら)

係数名初期値
コマ寸法係数a0.95
コマ寸法係数b0.2
コマ要尺係数a0.98
コマ要尺係数b0.7

バンドの種類のデータベースには、これら4点の値を保持する項目があります。ゲージ画面の右上に表示されているのが、その4点です。この画面で「対象バンドの種類名」を切り替えると、係数表示も変わります。

新たなバンドの種類を作成し、ゲージを何も設定しなければ、上記初期値のままです。CraftBandKnot でそのバンドの種類を選択すれば、これら係数からコマ寸法値とコマ要尺値を算出します。

これらの係数は、絶対値ではなくバンド幅に対する相対値ですので、もとにしたクラフトバンド/紙バンドについては、幅が違うバンドでもそこそこ計算できると思います。

実測値そのままの値

[ゲージ]画面では、選択したバンドの種類に対して、いずれの本幅に対しても「コマ寸法実測値」「コマ要尺実測値」が入力できます。

ここに、測定した数値を入力し、かつ「実測値使用区分」のチェックをONにすれば、チェックをONにした本幅についてはその実測値を計算に使用します。実測値が入力されていたとしても、「実測値使用区分」のチェックがONになっていなければ、そのバンドの種類の係数から算出します。

下図の例では、2,3,4,7本幅は実測値を使い、1,5,6,8-13本幅は係数からの算出です。

実測値から係数を算出する

コマ寸法とコマ要尺、それぞれ、実測値が2点以上あれば、その実測値に適合する係数を得ることができます。(検証はこちら)

下図の例では、

  1. 4本幅に各実測値を入力し、係数取得区分のチェックをONにする
  2. 12本幅に各実測値を入力し、係数取得区分のチェックをONにする
  3. [係数取得]ボタンをクリックする
  4. 右上、コマ寸法係数a,コマ寸法係数b,コマ要尺係数a,コマ要尺係数b が更新される

適切な実測値をもとに係数を取得しておくと、実測しない本幅についても、計算の精度があがります。

ボタン名機能説明
リセット初期値に戻す選択されたバンドの種類に関する登録を全て初期値に戻します
係数取得係数を算出するそれぞれの係数を算出します(少なくとも2点の実測値を入力)
OK変更を確定して画面を閉じる変更が保存されます
キャンセルキャンセルして画面を閉じる変更は破棄されます

[設定]-[上下図]画面

縦横に編む CraftBandSquare および CraftBandSquare45 は、[ひも上下]タブで、縦横のひもの上下関係を編集することができます。編集して作成したパターンを[設定登録]すると、別のデータからも呼び出せるようになります。

この時保存されるのが、上下図のデータベースです。上記2点のアプリでは、メイン画面の[設定]をクリックして開かれるメニューに[上下図]があります。

クリックすると、[上下図]画面が開きます。

[上下図]画面

項目名「水平本数」「垂直本数」「上下」にセットされている値がパターンを示しますが、基本的にここは触らないでください。編集したい場合は、CraftBandSquare もしくは CraftBandSquare45 の[ひも上下]タブで行ってください。

この画面では、以下の操作を行えます。

  • 「上下図名」… 登録した名前を、後から変えたい場合に変更する
  • 「削除」ボタン … 登録したパターンが不要の時、削除する

上下図パターンの参照

CraftBandSquare の例です。[ひも上下]タブを開き、タブ右上の[設定呼出]ボタンをクリックします。

[上下図の呼出]が表示されたら、選択肢から名前を選び、[OK]をクリックします。

[ひも上下]の編集パターンに、呼び出した上下図がロードされます。

そのまま使っても、編集を加えてデータ独自のパターンにすることもできます。
結果は[プレビュー]タブですぐに見ることができます。

上下図パターンの登録

呼び出した上下図パターンに変更を加えたり、また、新たな上下図パターンを作成した時は、設定ファイルに登録することができます。

[設定登録]ボタンで[上下図の登録]画面が表示されますので、新たな名前を入力して、[OK]ボタンで登録します。

既存の名前を指定すると置換されます。

共通の設定ファイルに保存されますので、どちらのアプリで登録しても、両方から参照できるようになります。

[設定]-[描画色]画面

いずれのアプリにおいても、メイン画面の[設定]をクリックし、開かれたメニューから[描画色]をクリックすると、[描画色]画面が開きます。

ここには、基本色や縦横展開された個別のバンド色を、どんな色味で画像表示するのか、共通に設定します。

[描画色]画面

キーとなるのは「色」と「バンドの種類名」です。

  • 「バンドの種類名」を指定して登録すると、そのバンドの種類専用の「色」になります。
  • 「バンドの種類名」を “-” として登録すると、特定のバンドの種類によらない、共通に使える「色」になります。
  • 同じ「色」を、異なる2点以上の「バンドの種類名」に対して登録することができます。
  • 現データのバンドの種類で参照される色は、その「バンドの種類名」と「色」が登録されていれば、 “-” の「色」より優先されます。

追加するには「色」と「バンドの種類名」(特定しない場合は”-“のまま)と、赤・緑・青値を入力し、[更新/追加]ボタンをクリックしてください。同じキーが既に登録されていれば更新され、登録されていなければ追加されます。(参考: “描画色の作成”)

削除するには、その色の行を選択してDeleteキーを押してください。

登録内容

描画色の各項目の登録内容です。

バンドの描画

ある「色」を使用した時のバンドの描画は

  • 外枠は、線幅で指定された幅、線色で指定された透明度とRGB値
  • 塗りつぶしは、RGB値と透明度
  • 中線は、中線幅で指定された幅、中線色で指定された透明度とRGB値

中線が指定された時は、そのバンドの本幅数-1 本描画されます。線に区切られた細長い領域が、1本幅に相当する絵です。

赤で12本幅、緑で6本幅、青で4本幅のバンドを描画した例です。サンプルの色は、透明度値を低くした半透明色で塗りつぶし、枠線や中線が明示的にわかる色に設定されています。

バンドの種類の設定で、1本幅に相当する幅を狭くしてしまうと、実質、塗りつぶしに近い状態になります。

画像の色や線まで作りたいなら、バンドの種類作成時の要考慮点となります。

  • データを作っている途中は、中線があると方向がわかりやすいし、半透明の方が重なりが見えます
  • できあがりイメージを見る時は、不透明の方が実物に近い。ひもの上下関係が作れるアプリであれば、ですが。
  • バンドそのものの模様までは描けませんが、枠線・中線の色と幅は自由に組み合わせられますので、ストライプ程度なら表現できます

「無描画色」について

白色で、透明度値がゼロ、線幅も中線幅もゼロ、に設定すると、実質、何も描画されない色になります。サンプルには、この色に「無描画色」という色名をつけて登録しています。

実際にはバンドは置かないけれど、バンド分のスペースをだけを空けておきたい、そんな時のスペースフォルダとして使うことができます。使用例: 八つ目の浅かご

[設定]-[付属品]画面

いずれのアプリにおいても、メイン画面の[設定]をクリックし、開かれたメニューから[付属品]をクリックすると、[付属品]画面が開きます。

ここには、いろいろな付属品の名前、その付属品で使うひもの種類や本数、長さ計算のパラメータなどを登録します。付属品は、各アプリの[追加品]タブで、その「かご」に取り付ける部品やその材料を指定するもので、実部品だけではなく、画像に表示するだけの描画パーツも登録できます。

この画面は、いずれのアプリから開いても共通です。

[付属品]画面

「付属品名」が同じ行が、ひとつの付属品となります。複数行ある場合は「ひも番号」は登録順の連番(1,2,3.. )とし、各行「付属品名」で区別します。上図の赤枠は、2行から構成されている例です。ひも番号2以降は、背景色グレーで表示されます。

「かご」のデータを作る際に、各「付属品名」がタブのドロップダウンの選択肢に表示されるのは、対応アプリ名のチェックボックス(オレンジの枠)にチェックが入っているもののみです。使用しない付属品は、削除しても良いですが、チェックを外した状態で残しておくこともできます。

「付属品」を追加するには

画面下部の「付属品名」のテキストボックスに、新しい付属品の名前を入力し、[ひも追加]ボタンをクリックします。追加確認ダイアログが表示されたら[OK]としてください。

その名前の付属品が追加されると、グリッドに行が追加されます。

グリッド表示は付属品名でソートされていますので、行が追加される位置は最後とは限りませんが、青く選択されているので識別できるでしょう。

おなじ「付属品」に属する’付属品ひも’を追加するには

画面下部「付属品名」に追加した名前が表示されている状態で[ひも追加]ボタンをクリックしてください。確認メッセージが表示されますので、[OK]としていただくと、その付属品名に、付属品ひもを追加することができます。

付属品ひもは、何点でも任意数、追加することができます。試しに、4点追加してみると、こんな感じになります。

付属品ひも名その他、グリッドに表示されている内容は、行を追加した後、各セルをクリックすると編集することができます。

「付属品」を削除するには

1点の付属品に属する複数の付属品ひものうち、最初の行(ひも番号1の行)が選択された状態で、画面下部の[削除]ボタンをクリックしてください。

確認メッセージが表示されますので[OK]としていただくと、その付属品名を持つ行、全てが削除されます。

登録内容

付属品の各項目の登録内容です。

付属品の参照

付属品は、いずれのアプリにおいても、[追加品]タブから参照します。選択肢に付属品名が表示されますので、使用したい付属品名を選んで[追加]ボタンをクリックすると、その付属品名に属する付属品ひもが、セットでデータに追加されます。

例えば、上の赤枠「2重巻きの輪」をMesh で追加したとしましょう。

選択肢の中から、使いたい付属品名を選び、長さと点数を入力し、[追加]ボタンをクリックすると、

その付属品名で登録されている付属品ひも一式、例では2行がデータに追加されます。

これらの行は、付属品に登録した初期値がセットされた状態になっています。ひも番号1の「長さ」は上の②の入力値ですが、ひも番号2以降の「長さ」は付属品に登録した係数をもとに計算した値です。

セットされる長さ = ひも番号1の長さ × 長さ比率対ひも1 + 長さ加減対ひも1

初期値としてセットされた値は、後から[追加品]タブ上で変更することもできますが、適切な初期値がセットされていると操作が簡単になります。

各アプリは、何本幅や長さをもとに必要なひもの本数やひも長を計算し、ひもリストに出力します。「集計対象外」がONであれば、記号は付されず、集計から除外されます。

ひも長の計算

ひも長は、付属品が複数の付属品ひもから構成されていたとしても、付属品ひも(行)ごとに、入力された「長さ」から算出します。

計算方法は「巻きひも」のチェックがONの場合とOFFの場合で異なります。
チェックがONの巻きひもの場合は、その前のひもを芯ひもとして計算します。

ひも長 = 長さ(*1) × ひも長比率対長さ(*2) + ひも長加算(*3)

出力ひも長 = ひも長 + ひも長加算(*4)

(*1)… 追加品に入力した「長さ」の値
(*2)… 付属品の設定値(1をイコールとする係数)
(*3)… 付属品の設定値(ミリ単位の数値)
(*4)… 追加品に入力した「ひも長加算」の値

ひと巻きの長さ = 2 × (芯ひもの「何本幅」の幅(*1) + 巻きの厚み(*2) )

巻き数 = ( 長さ(*3) / 巻きひもの「何本幅」の幅(*4) ) × 巻き回数比率(*5)

ひも長 = ひと巻きの長さ × 巻き数  + ひも長加算(*6)

(*1)… 芯ひもの「何本幅」値とバンドの種類から求めたバンドの幅
(*2)… 付属品の設定値(ミリ単位の数値)
(*3)… 追加品に入力した「長さ」の値
(*4)… 巻きひもの「何本幅」値とバンドの種類から求めたバンドの幅
(*5)… 付属品の設定値(1を100%とする係数)
(*6)… 追加品に入力した「ひも長加算」の値

プレビュー画像への描画

追加品で参照している付属品の登録で「描画位置」が’なし’以外に設定されており、かつ追加品の「描画」のチェックがONであれば、プレビュー画像には「描画形状」の図が描かれます。描画される場所は、

  • 描画位置が’左下’であれば、かご本体の図の左下
  • 描画位置が’中心’であれば、かご本体の図の中心

描画のベースとなる長さは、

  • 「集計対象外」がONであれば、ひも長として「長さ」から計算された値
  • 「集計対象外」がOFFであれば、「長さ」として入力した値

描画される図形