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小さいかご

上下左右に目がある 四つ目のかご

左端右端に目がある・上端下端には目がないかご、組み合わせとしてはこの逆、つまり左端右端に目がない・上端下端には目があるかごもありますが、これに縦置きと横置きを入れ替えるだけなので、同じといえるでしょう。

ということで、次は、左端右端・上端下端とも目があるかごです。そしてこの場合、高さ方向の最下段の目については、ゼロとします。でないと、底と側面に目が続いてしまうからです。

issue#23 の修正で、合わせて、底の角に入る斜めの差しひもは、そのまま伸ばして側面の垂直ひもに代用できるようにしました。基本のかごや、左右に目があるかごでは、底のひもを立ち上げて角になりますが、上下・左右とも目になっていると、立ち上げるひもがありません。ひも幅はともかく、とりあえずそれを、差しひもで代用しようというわけです。

作ってみたのがこちら。

上下左右に目

縦ひも・横ひもと差しひもを同じ6本幅とし、差しひもをそのまま側面の垂直ひもに使っています。上下に編み入れるのではなく、上の写真の赤の矢印部分は側面の編みひもの内側、青の矢印部分は外側に置いてみました。もう一組の斜めの差しひもを2本幅で間に差し入れているせいか、どちらもそう違和感なく収まっている感じです。

でも、作ってみてわかったのは、目の大きさが、ひも幅の分、狭くなってしまうということです。上下・左右それぞれ1に設定しましたので、合わせて2、つまり目の2倍になります。その間にひもが入りますので、他の目と同じにするにはひも幅分、大きくしないと揃わないのです。ひも幅が7ミリほどですから、各3ミリほどプラスになるよう、1より少し大きい値をセットすべきだったということですね。

また、今回の型紙は、差しひも込みで印刷してみましたが、意外と使えることがわかりました。枠はもちろんですが、斜めの差しひもの必要長がわかるので、短くカットして差せるのです。間を通していく時には、短い方が通しやすい。

ただし、差しひもの絵には加算長は含まれていません。縁までの長さで描かれていますので、重ねて貼る分の長さをプラスしてカットする必要があります。カットリストには、差しひもの「ひも長加算」の値がプラスされますが、絵は今のところ正味の長さです。

データです。

左右に目がある 四つ目のかご

CraftBandSquare既定値は左端・右端の目、上端・下端の目ともにゼロです。このうち、左端・右端の目がある(個数に1をセット)パターンで作ってみました。

底の縦ひもの外、左右に目(すき間)が作られます。斜めの差しひもについては、当初、外の目の角には置かない計算になっていましたが、issue#23 で、置けるように修正しました。目を埋めるためには必要ですし、使わないなら外すように設定すればよいからです。

作ってみたのがこちら。

赤の矢印で示していますが、左右の目を指定した箇所が、高さの最下段の目とつながっています。斜めの差しひもはクロス2個分、でも間に辺となるひもがない状態です。そして、側面の角となる辺については、基本のかごでは2本が合わさっていましたが、この設定では1本となります。

このかごを作る時には、ひもを等間隔に合わせるため、図を型紙に使ってみました。縦横を合わせるため、斜めの差しひもは非表示の状態(配置面一時的に「なし」にする)にして印刷しました。折った厚さも込みの絵ですので、余裕の長さをとる必要がなくなる、ということがわかりました。

データです。

基本の 四つ目のかご に1本ごと斜めの差しひも

先には、四つ目で2本ごとの差しひもでした。こんどはこれを、1本ごとにしてみました。小さめのかごです。

ひもの差し方もいろいろありそうですが、とりあえず、先と同じように差した後、その間に同じ幅で追加しました。

データ的には、先には2本ごとでしたが、今回は1本ごとになります。

底の角、4か所については、差しひもは側面には回りません。

底の周が、縦横組みでできた長方形に対して、少し大きくなっていますが、これは、バンドの種類の設定の「立ち上げ時の四角底周の増分」を反映しています。また、側面底の高さ方向ののスペースは、同じく「底の厚さ」です。

データです。

斜め網代編みの底の模様(3)

横の線が長く伸びるパターンの底が組めたところで、立ち上げて側面を編み、縁をかがりました。できたかごが、こちらです。

底から見るとこんなです。

どうでしょうか。ちょっとは上達したかな、と言いたいところですが、今回は、先生に教えていただいたのです。アトリエ・プチ・マロウのバスケット部、私にとって初めての教室です。

ゆがみを整形するためにはボンドでの固定は最後にした方がいい、だからこれで底の4隅の角を留めてください、と渡されたのがヘアピン。型紙に書かれていた底の延長線を目安に留めたのですが、位置を1本分、間違っていました。先生から、その位置ではパターンがつながらないとの指摘があり修正できましたが。

また、折り位置に霧を吹き、手でなじませてから立ち上げること、まず角・次に1~2段づつんで組んでいくこと、などを教えていただきました。側面を編む際のひもの固定には、先までしっかり留まるワニ口クリップが良いということで貸していただき、確かに、指先が挟まれても簡単には抜けないくらい、しっかり留まることを体感しました。

すき間が空いていたり歪んでいたりすると、先生が目打ちを使って直してくださるのですが、すごく手が早くて、え?今何をされたの?どこがどうなったの?と思っているうちに、見ると、魔法のようにきれいになっているのです。

ということで、先生の手をお借りしてですが、横の模様を優先した斜め網代編みのかご、形にすることができました。

作ってみてわかったこともあります。横に模様が長く揃ったことで、蛇腹/アコーディオンみたいに伸び縮みするのです。最後に縁をボンドで固めることで、だいぶ固定されますが、途中は力を入れ過ぎないようにしないと形が変わりやすい。底の中央線で4分割というルールには、4方向に分散することで固定に役立つ機能もあるのだなと、改めて理解しました。

データはこちらです。

斜め網代編みの底の模様(2)

先に計画した、斜め網代編みで横の線が長く伸びるパターン、作ってみました。

CraftBandSquare45で型紙を作り、模様がわかりやすいよう、縦ひもと横ひもの2色にしました。

色つき小かごでは、端から始めたら最後が足りなくなってきたので、普通に真ん中のひもから始めてみました。最初に中央の縦ひも2本・横ひも2本を組んで、上下左右に順に増やしていきました。

でも、上下左右に増やしていくには、何度もひもをめくって型紙の色をチェックする必要がありました。つくりを理解して差しているわけではないので、少しずれると上下がわからなくなってしまいます。結局、全体をプリントアウトしたA4の図を隣に置いて、その図を見た方がやり易かったのでした。

ひものすき間は、色つき小かごの0.2mmでは小さすぎたので、今回は0.4mmとし、ほぼその通り配置できています。であれば、

最初にすべての横ひもを並べる → 縦ひもを端から順に差していく

ということができたのでしょうか。素人にとってはその方がずっと簡単です。

そしてもうひとつ。今回作ろうとしているのは、長方形・底メイン・側面スルーの浅いかごです。横が長いのです。その場合、縦ひもと横ひもが組み合わさってできる正方形がフルに形作られない、ということがわかりました。

上の図でいうと、

  • 右上・左下については、縦ひもと横ひもが完全にクロスしており、三角形が形作られている
  • 左上・右下については、三角形に至らず切れており、台形の状態。

底組みの段階で、縦ひもと横ひもがクロスして組まれた部分は、側面を折って立ち上げた後もそのまま使われます。きれいに側面を組むためには、この三角形の箇所を崩さず保持することが重要だと思うのです。

でもその三角形がフルではなく部分的にしか作られていないので、底の段階でも縦ひもと横ひもが外れやすいし、立ち上げて側面を編むときは、崩れないよう注意する必要がありそうです。

斜め網代編みの底の模様(1)

斜め網代編みの底の組み方では、側面のひもの方向を合わせるために、底の中央線で4分割された領域を、それぞれが接する側面に合わせる、というルールにしました。

意図としては、側面の整合性を優先し、底はとりあえずつながれば良しって感じです。バッグの底のように、普通は隠れていて、ことさら見るようなものでなければ、底の模様なんてどうでもよいのです。

でも、浅くて底がひろいかごだったり、入れ子の箱のふたにするなら、どうでもよくなくなってきます。模様が重要になってくるのです。

では、側面のひもの方向を合わせるために必要なのは、どこまでか。最低限なら、折って底の辺となる四角まででしょう。横辺が縦ひもなら縦辺は横ひも、横辺が横ひもなら縦辺は縦ひもが上になればよい。先の絵に追記してみました。

網代編みの底

そして、その中については、上下は、自由に組み合わせられるのではないでしょうか。
ただし、要注意点としては、

  • 上下1点づつになってしまうと編みにくなる
  • 上上上上…とか、下下下下… と長く続くと構造が弱くなる

といったところでしょうか。

試しに作ってみたのが、次のパターン。

底が横に長く伸びるパターン

横長の箱で、横の線が長く伸びるパターンにしてみました。

原理的に、2つ飛びの線だけで埋めることはできませんので、2つ飛びと3つ飛びの組み合わせになりました。横の線を可能な限り長くし、縦辺との辻褄合わせは辺の四角で行っています。上の要注意点に抵触する箇所も出てきますが、数点なので良しとしましょう。

サイズについては、6本幅を基本とし、縦ひも・横ひもそれぞれがちょうど6メートルに収まるようにしました。

さて、これで、目論見通り作れるものでしょうか。やってみました

四つ畳み編みの色付きの小かご

CraftBandKnot のテストに、小さいかごを編んでみました。プレビュー絵の確認のため色をつけたくて、手もとにある青のひもで作れるサイズに合わせたら、横6コマ・縦5コマ・高さ4コマになりました。

四つ畳み編みの色つきの小かご

プレビューの展開図は表の目だけで作りますので、かごを底から見た絵に相当します。これは、既定値である「右側」で編んでおり、上の写真では底・下の側面・右の側面が見えていますが、ほぼ再現できている、と言えるんじゃないでしょうか。

ということは、CraftBandKnot を使えば、色の組み合わせでできる模様を、編む前に確認できるってことですよね。1本ずつ色を入力するのはちょっと大変ですが…

比較用に、同じデータを「左側」で作った時のプレビュー図(開始位置指定なし)だとこんなです。左上にあるのは1コマ分の要尺ですが、折る角度も逆。

「左側」のプレビュー図

データをつけておきます。

斜め網代編みの色つき小かご

複数色のバンドを使った場合、斜め組み編みの模様では、単位となる色の組み合わせが左右対称であれば、模様としてつながっていました。

クラフトバンド/紙バンドの斜め網代編みでは、この条件ではどうなるでしょうか。試してみました。

斜め網代編みの色つき小かご

底から見るとこんなです。「斜め網代編みの底の組み方」のパターンそのままです。

斜め網代編みの色つき小かごの底

余りひもを利用したので4色が少しづつ、そのためか模様として見えるほどにはなっていないようです。PPバンドでは1目づつ縦横にできますが、クラフトバンド/紙バンドでは厚みもあって難しいので、少なくとも2つ飛び。色との組み合わせが難しいのですね。それでもよく見ると、各側面が同じパターンになっているのがわかります。

作りは…まだまだですね。「斜め網代編みの小かご」ではすき間を1mmにして大きすぎたので、0.2mmにしたのですがこんどは小さすぎ。最初に横ひもを並べるのは良かったのですが、縦ひもを差し込んで同様に詰めることができず、歪んでしまいました。適切なすき間、重要です。

データです。

2色のヘリンボーン編みの手さげかご

斜め網代編み、クラフトバンドで2色を試してみました。ヘリンボーン編みの手さげかごです。出典は次の本。

『改訂版 エコクラフト1巻き(5m)でちっちゃなかごを作りましょ』
桑折 智美
ブティック社 2017年

55~56ページに作り方が書かれており、青色とクリーム色の2色で編まれた底の組図が載っています。CraftBandSquare45 で画像を作り、横側面はそのまま、縦側面になる部分は青色とクリーム色を入れ替えました。切り替え箇所は、PPバンドでは重ねましたがクラフトバンドはボンドで貼りました。

2色のへリンボーン編みの手さげかご

全然詰められていません。下手ですみません。
3つ飛びの網代編みの方が2つ飛びより詰めやすいんじゃないかと思いますが、それなのに全然です。上手に編まれる方を尊敬してしまいます。試作ということで、お許しください。

本だと出来上がりの高さ9cmなのですが、11cm近くあります。あと2割ほど詰めないといけないわけです。本来の高さに押しつぶしてみました。

2色のへリンボーン編みの手さげかごの本来の高さ

網代編みは、ひもが90度に交差するはずですので、確かに、こちらの方が90度に近い。持ち手とのバランスも合っています。ここまで詰めないといけなかったのですね。斜め網代編み、難しいです。2色にしたことで、隙間が更に目立ってしまっています。

底から角度を変えてみると、多少は隙間が隠れたりして、、

2色のへリンボーン編みの手さげかごの底

アコーディオンのように伸び縮みできるかご..なんてどうでしょう(笑)
ぷっくりした縦縞、カボチャなんかに作ったらいいかもですよ。

斜め組み編み2色のドット模様の作り方

斜め組み編み2色のドット模様の作り方です。

CraftBandSquare45のプレビュー図に色塗りしました。側面の模様を同じにするためには、底は単純な交互ではなく、底の中央線で切り替えが必要でした。
次の図は、底の外側から見たものになります。

2色のドット模様の底組み

交互にするには、斜め網代編みの時と同様、2色のバンドを重ねる必要があります。

  • 赤で囲った場所…左右の色の切り替え箇所
  • 緑で囲った箇所…上下の色の切り替え箇所

です。それぞれのバンドの中央を切り替え箇所としました。重ね方については、

  • 横のバンドの切り替えは、縦のバンドの裏になる位置
  • 縦のバンドの切り替えは、横のバンドの裏になる位置

そして、今回は、次のように重ねました。

  • ブラウンを上、こげ茶を下にする
  • 重なる位置の裏は、こげ茶とする
  • ブラウンのバンドは、表になる四角の隣まで
  • こげ茶のバンドは、表になるブラウンの四角1個分、余分に重ねる

これにより、バンド4本分+α程度、重ねることができます。
あとの作り方は、斜め網代編みと同様です。

作って分かったことは、

  • 中央部付近では、4枚が重なることになり、PPバンドとはいえ厚みがでてくる
  • 縦横1目ごとに組んでいるので、厚いところはずれやすい

また、上の図の裏側(かごの内側の底)は、四角3つ分連続してこげ茶になっています。置いて使うかごで、内側の底の方を目にするような場合は、模様を内側にした方がよいかもしれません。

底と側面が交差する4辺の模様は、斜め網代編みと同じです。つまり、側面が網代編みであってもドット模様であっても、同じ底の組み方から作れるということです。
ひもが重ねやすく、表・裏ともきれいな模様の底に組むことができたら、側面は網代編みにでもドット模様にでも作れる、ということですね。

では、正方形ではなく長方形だとどうでしょう。例として、横の四角数10個・縦の四角数5個のデータを作って、同様に色を塗ってみました。赤・緑で囲った場所は上と同様です。

長方形の場合

間にある、横の四角数10-縦の四角数5=5個に相当する部分は、切り替えなしでいけることがわかります。ライン模様の場合は切り替えなしは正方形のみでしたが、ドット模様の場合は正方形がいちばん切り替えが多くなるんですね。

10×5のデータをつけておきます。色の切り替えは含まれませんが。